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2.4.1 アメリカ先住民 世界史の教科書を最初から最後まで

ここからは南北アメリカ大陸の文明について見ていこう。


アメリカ大陸とユーラシア大陸の間には、現在「ベーリング海峡」という海がある。


でもその昔、地球が寒〜い時代だった頃(氷期)には、ユーラシア大陸と陸続きだったんだよ。

今から12000年前、この陸続きの部分や沿岸の海を渡っていったのは、ユーラシア大陸東部にいた人々だ。


人種的にはおおざっぱにモンゴロイド(黄色人種)と分類される彼らは、現在では「インディアン」(英語)や「インディオ」(スペイン語)という呼び方をされている。
どちらも「インド人」という意味なんだけれど、その理由は15〜16世紀のヨーロッパ人がアメリカのことを「インド」と勘違いしてしまったからなんだ。


でも、ヨーロッパ人が勘違いしてしまうのも無理はない。

アメリカ大陸とユーラシア大陸の間には、気候が温暖化すると海峡ができてしまい、切り離されてしまう。


それ以来、交流はほとんどなく、独自の発展を遂げることとなるんだ。


「アメリカ」は「アメリカ大陸」と「アメリカ大陸」の2つの大陸と、


北方の北極海沿岸の島々と陸地や、

中央アメリカのカリブ海の島々で構成されている。


南北に長く伸びているので、ちょっと移動するだけで気候は大きく変わる。
また、南北にけわしい山脈が伸びているので、赤道の近くでも標高の高いところでは年中10度くらいの涼しい気候で暮らすことができるよ。


北アメリカのうち、現在のカナダやアメリカ合衆国の人々は、ミシシッピ川流域(アデナ文化、ホープウェル文化、ミシシッピ文化)や

現・アメリカ合衆国の南西部(ホホカム文化、モゴヨン文化、アナサジ文化

などの一部を除き、狩りと採集がメインの質素な暮らし方を続けていた。



一方で、北アメリカのうち現在のメキシコや、


中央アメリカ(グアテマラなど)の地域と、

南アメリカのアンデス山脈の地域では、

もともと生えていたトウモロコシを栽培できるように改良する人々が現れた。


特にアンデス山脈あたりでは、かなり早い時期から神殿が建てられ、神様がまつられていたようだ。

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彼らはジャガイモやトマト、サツマイモ、トウガラシのような野菜も栽培したほか、アルパカ、リャマ、モルモット、七面鳥などの家畜も飼育し、富を蓄えていく。

南北アメリカ大陸には、ユーラシア大陸では普通に見られる牛や馬のような大型の家畜がいなかった。
だから当然、騎馬遊牧民なんていないし、家畜の力よりも人力が重視された。


このように南北アメリカ大陸では、さまざまな面でユーラシア大陸とは違った特色をもつ文明が発展していく。
まだまだ知られていないことも多いけど、南北アメリカ大陸のことを知れば知るほど、人間ってこんなにもさまざまな可能性を持っているのだということに気づかされる。
ユーラシア大陸の文明の歴史だけが、「人間の歴史」というわけじゃないからね。




このたびはお読みくださり、どうもありがとうございます😊