2.1.1 インドの風土と人々 世界史の教科書を最初から最後まで
準拠テキスト
1-1-1. オリエント
1-1-2. シュメール
1-1-3. メソポタミアの統一と周辺地域の動向
1-1-4. エジプトの統一国家
1-1-5. 東地中海の諸民族①フェニキア人・アラム人
1-1-6. 東地中海の諸民族②ヘブライ人
1-1-7. 古代オリエントの統一
1-1-8. パルティアとササン朝の興亡
1-2-1. 地中海世界の風土と人々
1-2-2. エーゲ文明
1-2-3. ポリスの形成と発展
1-2-4. 市民と奴隷
1-2-5. スパルタ
1-2-6. 民主政への歩み
1-2-7. ペルシア戦争とアテネ民主政
1-2-8. ポリスの変容
1-2-9. ヘレニズム時代
1-2-10. ギリシアの生活と文化
1-3-1. ローマ共和政
1-3-2. 地中海征服とその影響
1-3-3. 内乱の一世紀
1-3-4. ローマ帝国
1-3-5. 3世紀の危機
1-3-6. 西ローマ帝国の滅亡
1-3-7. キリスト教の成立
1-3-8. 迫害から国教化へ
現在、「インド」という国はユーラシア大陸のど真ん中から、インド洋に突き出た部分にある。
周辺にあるパキスタン、バングラデシュ、ネパール、ブータン、スリランカなどと含めて「南アジア」とも言われるよ。
北東にはヒマラヤ山脈がそびえたち、インドを中央アジアと区切っている。いくつかの峠はあるけれど、現在でも超えるのは一苦労だ。
ヒマラヤ山脈からはインダス川やガンジス川といった大河が流れ、広い平野をつくっている。
北西にはスライマン山脈、ヒンドゥークシュ山脈がそびえ、ヒマラヤ山脈と同じく中央アジア・西アジアとインドを区切っている。
なお、北西部にはカイバル峠という”通り道”があるよ。
インドの中央部に目を移そう。
ここにはデカン高原という高原地帯が広がっている。
インドは、気候的には大部分が雨の降る時期と降らない時期のハッキリしているモンスーン気候地帯だ。
夏と冬の気温差の大きな北部と、一年を通じて雨がめちゃくちゃ降る暑い南部というように、南北でも大きな違いがある。
主要な穀物は、稲、ヒエ、アワ。さらに豆にもバラエティがある。乾季には麦も栽培され、ナンやチャパティとして知られるパンの形で食される。コショウといった香辛料の原産地もあるから、スパイスの効いた料理が多いね。
家畜としては牛や羊が飼育され、特に牛を大切にする伝統がある。けれどベジタリアン(菜食主義者)が多いのも特徴だ。
そんなインドには、歴史的に北部から山を超えてさまざまな民族がインドに移動してきた。人種的にはアーリヤ系とドラヴィダ系が多く、南部はドラヴィダ系の人たちが多い。
だけど、さまざまな言語、民族、宗教も、いったんインドに入ってしまうと「インドっぽく」なっちゃうんだよ。
踊り方ひとつとってみても、他の文明とは全然違った個性を持っているもんね。
そんな「インドの文明」の強烈な個性がどんなふうに形成されてきたのか、歴史をひもといていくことにしよう。
このたびはお読みくださり、どうもありがとうございます😊