カザフのステップからビシュケクの道端へ/後編
4時間ほど走り、キルギスとの国境付近のコルダイという小さな町まできた。ここで一度バスを降りて手荷物検査とパスポートコントロールを通過し、歩いてキルギスに入る。大きなゲートがあり、軍服を着た男たちが立っている横をアーチ型に囲われた通路を通る。建物の中に入り雑な手荷物検査を通過すると、その先の狭い部屋には行列ができていて、すし詰め状態だった。なかなか順番は回ってこないが、そこにいるいろんな顔の人間の中の一人として、ただ何者でもない、強いて言えば日本から来た日本人、としてそこにい