マガジンのカバー画像

”国際系” note まとめ

3,085
This magazine curates notes relating to stuffs between globalness and localness.
運営しているクリエイター

#旅

カザフスタンの世界遺産は、何もない大草原だった

その朝、ホテルで簡素な朝食を食べながら、そこへ本当に行くべきかどうか、迷っていた。 春のカザフスタンの旅の途中、タラズという小さな町で迎えた朝だった。 何もなさそうな町で1泊してみるのもいいかもしれない……と立ち寄った町だったけれど、そのタラズは想像以上に、何もない町だった。 前の日の夕方、カザフスタン鉄道をタラズの駅で降りても、どうやら観光客は僕一人しかいないようだった。 駅を出て、夕暮れの町を歩き始めても、心を動かされる風景は何もない。 陰鬱な曇り空の下、彩りを

2250 万円使って世界一周した夫婦の話

「世界一周 予算」 とネットで検索すると大体 150-200 万円と出てきます。 ネットで調べるといかに安く世界一周できるか?いかに節約旅ができるか?いかにお得に航空券を取るか?みたいな情報がたくさんありますが 個人的には世界一周で本当に大切なのはいかに安くやるか?ではなく、 いかに楽しい旅にするかだと思っています。 僕ら夫婦は、 自らの欲望に嘘をつかず忠実に食べたいものを食べて、 行きたいところに行って、 やりたいことをやって、 泊まりたいホテルに泊まる!という世界一周

私のNoteを読んだご夫婦が、神奈川からベトナムの田舎まで来てくれた話

こんにちは!Yukaです🌻 Noteを始めてもうすぐ2ヶ月。 これまで沢山の方々に読んでいただいて、皆さんからのスキやコメントが大きなモチベーションになっています! 読んでくださっている皆さん、ありがとうございます☺️ 今日は、そんな私の記事がきっかけで起きた素敵な出会いをシェアさせてください! Noteを始めて1ヶ月、1件のお問い合わせが届いた Noteを始めてちょうど1ヶ月が経った頃、こんなメールが届きました。 そもそもNoteにお問い合わせの機能があること

世界のおみやげもの語り【🇩🇪ドイツ】

海外旅行のおみやげ海外旅行の旅先では、どんなものを買いますか? ・行く前から買おうと狙っていたもの ・職場の人へのおみやげ ・たまたま入ったお店で一目惚れしてしまったほにゃらら ・旅で出会った人にプレゼントされたもの など 今回は、これまで30ヶ国以上旅したわたしたちの思い出の品を紹介します。 ドイツのクリスマスマーケット巡り街に愛の歌 流れはじめたら〜♪ 人生で一度行ってみたかった、「クリスマスマーケット」。 2019年の12月、ドイツとザルツブルクのマーケットを巡り

【⑤ペナン・ジョージタウン後編 ブンゴスって何だ?そして団地発見】

やっとコムタタワーに着いた。 バスチケットが買える所を見つけたいのだが、急いでいるわけでもないのでとりあえずタワーの中を散策してみよう。 ショッピングセンターみたいな所であると想像していたが、実際に行ってみると、何と言うか・・・ 暗いな・・・。 お店、やってることにはやってるのだが、活気が無い・・・客もまばら。 上の階ならもっと商売っ気があるのかな?上がってみよう。 さらなる虚無が広がっていた。え・・・何このスペース? どの店もシャッターが下りている。 もう戻

花のモスクと、鏡のモスク【イラン旅行記2】

こんにちは!yukiです。 今日はイラン旅行記の2回目です。 とにかく沢山の“美”に出会ったイラン。 前回はケバブのお話だけでしたが、 今回から素敵な観光地も紹介していきますね。 楽しんでいただけますように! イランの春 イランに到着して、 ケバブで腹ごしらえしたところで、 シーラーズの中心部に向かいました。 バスに乗り、予約した宿に 近そうなところで下車します。 ・・・街が美しい! ゴミもない綺麗な歩道には、 新緑の街路樹が 木漏れ日を落としています。 街

カザフのステップからビシュケクの道端へ/後編

 4時間ほど走り、キルギスとの国境付近のコルダイという小さな町まできた。ここで一度バスを降りて手荷物検査とパスポートコントロールを通過し、歩いてキルギスに入る。大きなゲートがあり、軍服を着た男たちが立っている横をアーチ型に囲われた通路を通る。建物の中に入り雑な手荷物検査を通過すると、その先の狭い部屋には行列ができていて、すし詰め状態だった。なかなか順番は回ってこないが、そこにいるいろんな顔の人間の中の一人として、ただ何者でもない、強いて言えば日本から来た日本人、としてそこにい

カシミール旅行記⑦「イスラーム文化を楽しむ」

今年の3月にインドのカシミール地方に旅行に行った時の記録… 最初から読む ひとつ前の記事から読む  カシミール旅6日目。 この日は友人と友人のインド人旦那Pさんと近郊の街Pahalgamに行く予定だったのだが、Pさんがまさかの発熱。 一人で行くかどうか迷ったのだが、今日はあいにく朝から雨が降っていて、雄大な自然を楽しむPahalgamに行くのにはあまり適した天候でないこと。 また、手配したドライバーが私が途中どうしても行きたい場所に寄ってほしいと要望を出したのだが、そ

インド、アムリトサルの黄金の思い出

とあるインド好きカレー好きnoterのお方が「聖者たちの食卓」についてnoteで触れておられたので、私の過去の旅の写真をほじくり出して発掘された写真をこちらのnoteに貼ることにした。 まだブログもnoteもやっていなかった2014年の思い出を。 まず、アムリトサルと言えばゴールデンテンプル、黄金寺院へ。 確か北部のダラムサラから南下してアムリトサルに入ったのだが、町に入った途端にターバンの男たち。 インド人ってイラストになるとターバン巻きがちなのだが、ターバンを巻いている

マンガ大賞受賞作『乙嫁語り』の舞台|中央アジア・キルギスの大草原で駿馬を駆る

書店員を中心にした各界のマンガ好きが選ぶ、その年いちばんの推しのマンガを選ぶのが、この「マンガ大賞」だ。過去歴代の受賞作や上位ランキング作品には、ずらりと注目作が並び、なにかオススメ漫画を探しているのなら、ぜひこうしたリストから選んでみてもよいだろう。 そんなマンガ大賞の2014年大賞受賞作が、森薫の『乙嫁語り』だ。ときは19世紀後半、場所は雄大な中央アジアの大平原。遊牧して暮らす人たちの日常を描いた、じつにユニークなこの一作が、大ヒットした『僕だけがいない街』などの他作品

キューバ一人旅で感じた6つのこと

絶賛キューバエッセイを連載中だが、もう廃れてしまったインスタアカウントの過去に投稿した文たちが意外にもよかったので、noteにも投稿しようと思う。 キューバ一人旅で感じた6つのこと 1.コミュニケーションの基本は目とテンションにある 英語もほとんど少しだけ、スペイン語は挨拶レベルでまったくわからなかったが、そのおかげで人の目を見て、話を聞いたり、会話することが当たり前になった。 日本ではよく目をそらしたりすることがあったし、目を合わせたりするのが苦手だった。人の目を見

ちょっと一息。ベニス散策。

2年おきにベニスのサン・ジョルジョ・マッジョーレ島で開催される、高級工芸品の国際展示会、Homo Faber(ホモ・ファーベル)を案内中ですが、今回は、ちょっと一息。 アートじゃないアート。Homo Faber n.1 未来の創造者たち。Homo Faber n.2 日本の匠と、イタリアと。Homo Faber n.3 紙は、紙にあらず。Homo Faber n.4 ベニスの街へと息抜きに出かけましょう。 ホモ・ファーベルの展示会場は、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島。

水道橋の町、スペインのセゴビア

京都の琵琶湖疏水、水路閣に行ったおかげで、久しぶりに、スペインで見た水道橋を思い出したので、過去の旅の思い出を写真とともに。 2年目のカミーノ旅を終えて、アストルガからマドリードまでバスで戻る予定だったが、マドリまで戻る前に、どこかに寄り道して帰ろうかなと思いついて、あれこれとGoogle Mapを見ていた。 すると、アストルガとマドリードのルート上に気になる場所を見つけたのでそこに寄ってみるか、と思いつきで寄ることにした。 アストルガのバス停でどうやって行ったらいいのか

みんなの世界史を歩く No.1 イェリコ遺跡(パレスチナ、2016)

パレスチナのヨルダン川沿いにある都市イェリコは、世界最古期の農耕定住がはじまった大集落の残る地だ。 前8000年までに周囲に周壁をもつ大集落として発展したイェリコ遺跡は、現在はテル・エッ・スルタンと呼ばれる。 街の中心部から離れた所にあり、レンタサイクルを借りると便利だ。 看板には「スルタン」とあるだけで、ぱっと見、この遺跡のこととは気づきにくい。 『旧約聖書』に伝わる、イエス・キリストが40日間の断食苦行を行ったとされる悪魔に試みられた「誘惑の山」は、遺跡からロープウェ