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”国際系” note まとめ

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This magazine curates notes relating to stuffs between globalness and localness.
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2021年11月の記事一覧

4年生、一人でスイスに置き去れにされた話

どうも、今年で留学7年目になる高校2年生です。今はアメリカのコネチカット州に留学しています。僕は最初の4年間をスイスの学校で過ごし、その後アメリカに転校しました。今回は英語を喋れなかった小4の僕がどうやってスイスのボーディングスクールで生き残ったのかを話せればなと思います。 まずタイトルにもある通り、僕は日本の小学校を4年生半ばで中退してスイスに一人で留学しました。実は、スイスは寮制の学校(ボーディングスクール)のメッカで優秀な学校が揃っています。少し高い学費は否めないです

私が英語書を108冊書くことになった理由

長沢寿夫(ながさわ としお) 第1回 君、英語教えられる? 私は23歳のころ、兵庫県の川西池田(宝塚の近く)に住んでいました。 ある日、自転車で走っていたら、急に誰かに呼び止められました。  その時はどなたかを知らなかったのですが、近所のブックスオガタという書店のご主人でした。  そのご主人は急に、 「君が英語を教えられるって聞いたんだけど、できるの?」 と聞いてきました。 「中学生向けの学習教材を買ってくれた人に、ひと月に一度、家庭訪問をして英語を教えるというのを今度はじ

インド旅行と読書と中根千枝さんと

読書の魅力を知ったのは大学3年と遅咲きだった。初めての海外旅行でインドに行ったことがきっかけだった。 日本人や日本の社会しか知らない大学生にとって、インドで遭遇するどんな出来事も驚きだった。経済レベルも違うし、宗教も民族性も異なる人たちが集まると社会はこうも変わるものかと、ただただ驚愕ものだった。 帰国後には、インドに関する本をかたっぱしから読んた。インドで見たことを理解したいと思ったからだろう。歴史書から紀行本まで「インド」と書名についた本は迷わず読んだ。それでも飽き足ら

コーヒーを淹れて、「想い」を交換する。世界を巡る旅人との出会い。

「旅をしながらフリーコーヒーを振る舞ってる人がいる。この半年は、姫路にいるらしい」 そんな噂を耳にしたのは、1ヶ月前くらい。コーヒー豆を焙煎している動画配信をたまたま見たとき、彼の周りで流れている時間は、"普通"と少し違っているような印象を受けました。 フリーコーヒー。 名前の通り、出会った人に無料でコーヒーを淹れて出す。なぜそんなことをしているのか、どんなことを考えながらやっているのか、それが知りたくて、実際に姫路にあるお店(のような場所)に行ってきました。 彼の名

“仏教が始まった地”を訪れた日のこと

 七年前、俺がネパールに行った最大の目的。  それは仏教が誕生した地、すなわち“ブッダ”“釈尊”と称される仏教の開祖:ゴータマ・シッダールタの生誕地を訪れること。 仏教八大聖地の一番目:生誕地ルンビニは、閑静な田舎の村に存在する。広大な畑が一面に広がり、住人や観光・参拝客の数もまばら。時折見かける個人商店に、のどかな村のささやかな賑わいを見ることができた。ユネスコ世界遺産がある村だとは、一見すると信じがたい。  所変わって、聖地“ルンビニ園”の入り口。敷地内には肝心の“ブ

留学最初の3ヶ月を終えて

前回は初めてのNote投稿で、自己紹介をしてみました。Neurotechという言葉を入れたこともあり、それまで繋がりのなかった方にも読んでいただけたようで、大変ありがたいです。ただし、今回はあまりNeurotechには触れないので、Neurotech関連でフォローしてくださった方は、次回の記事に期待してください。 最近ようやく、こちらにきてから3ヶ月が経ったので、今回はここまでの留学生活の振り返りを書いてみようと思います。 今回の留学について前回の自己紹介記事でも書いた通

【国連で働く人々】多様性と放任主義

講演を聞いてくれた学生さんの質問に回答するシリーズ 「国連で働かれている方には、どのような特徴を持っている方が多いですか?」 国連と一言で言っても事務局、各機関の本部(NYやジュネーブ等)、地域事務所、国事務所とあり、人道、開発、(平和維持や政治)ミッションでも違うので、なかなか難しいのだが、色々と傾向はある。僕が知っているのが主に紛争地の国事務所なので、そこの人たちを前提に話す。 まずアフリカの国事務所レベルでは、最近はインターナショナルスタッフでもアフリカ人が増えて

プロスポーツ選手になってカナダに渡って人生について考えた話

こんにちは!久しぶりのnoteをカナダのモントリオールで書いています。 当初はカナダに来た経緯や海外生活での学びについて書こうと思ったのですが、この際自分を見つめ直す機会にしたく、また改めて自己紹介をしたくなったので26年間の振りかえりと「将来やりたいこと」を纏めたnoteを書かせて頂きました。 ちょっとカッコつけたタイトルになっていますが、僕のことを知っている方にも初めましての方にも、このnoteをキッカケにより僕を知って興味を持って頂ければとても嬉しいです。 このペ

多文化主義と複文化主義

冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか? さて、今日は多文化主義と複文化主義の違いについて話してみたいと思います。これは僕の個人的な経験で、カナダとハンガリー、つまりヨーロッパはずいぶん違うと思いますし、また今いるインドでも、とても見え方が色々違うのでそれについてお話をしてみたいと思います。 まず、多文化主義というのはネガティブなニュアンスで聞いたことがある人はあんまりいないみたいなんですね。今朝の「むらスペ」のライブ配信の時もそういう人はほと

今、ブレグジットはどうなっているのか?【Q&Aによる現状整理】

「合意なき離脱」の再来 新型コロナウイルスの感染拡大や供給制約、これに伴うインフレ高進など、大きな材料が相次ぐ中ですっかり耳にしなくなった英国のEU離脱(ブレグジット)ですが、着々と大きな混乱が近づいています: ジョンソン英政権は北アイルランド議定書の第16条を発動の上、同議定書が定める北アイルランド関連の運営方針を一旦無効化するという意向をちらつかせています。これに対しEUは英国が第16条発動に踏み切る場合、英国からの輸入品に報復関税を課す可能性や輸入時の検査強化など非関

暗雲漂う新政権の船出

ドイツの連立協議がほぼまとまった。SPD党首のショルツ氏が次期首相となるが、それ以外の重要ポストが次々決まる。FDPのリンドナー党首が財務大臣、緑の党のベアボック共同党首が外務大臣、ハ―ベック共同党首が経済エネルギー大臣に落ち着く見込みである。 そもそもドイツは現在コロナ感染者数が急増しており、感謝祭からクリスマスまでのホリデーシーズンに先駆けて不穏である。新政権の船出に合わせてロックダウンの発表では、ちょっとタイミングが悪すぎる。 しかしそれより気になるのは、財政弛緩の

ラオスの映像作品はオモシロい!

国際交流基金アジアセンター主催で、ラオス国立大学メディア学科(NUOL)とラオス美術大学(NIFA)を対象に、オンラインワークショップを開催した。 9月末にそれぞれの大学に2日間、コンセプト作りのファシリテーションを実施。 そして、そのコンセプトをもとに、ビデオコンテを制作する宿題を出題する。(ビデオコンテとはどんなものかは、こちらを参照) 10月25,26日(ラオス美術大学アニメーション学科)、10月28,29日(ラオス大学メディア学科)で制作したビデオコンテの発表会

アメリカの日本酒(SAKE)を飲む会。白麹、ハーブ、粕取り焼酎!? 世界のSAKEは楽しい

日本酒は、日本のお酒です。しかし現在、世界で日本酒(という名称は使えないのでSAKE)が造られています。米と麹と水を使う「日本酒」の製法で。しかし、日本で飲む機会はほとんど得られません。 しかし今回、日米で活躍するSAKEジャーナリストの木村咲貴さん主催の「アメリカSAKEを飲む会」に行ってきました。王道あり、スパイス?ありのバラエティあふれるアメリカSAKEをレポートします! スーツケースで逆輸入したアメリカSAKE! こちらが今回のラインナップ、当然のことですが、す

ベルリンの街で感じたこと

ベルリンが舞台の映画について書いたので、実際にそこに行った時のことをちょっと書いてみます。 2016年の2月、ベルリンに行った。 その一年ほど前に関わっていた、ドキュフィクション映画を制作していたフランス人とドイツ人のアーティストカップルから追加でナレーションを録音したいと言われ、彼らが住む街に呼ばれた。初めてのアエロフロートで初めてのベルリン。しかもそんなふうに呼ばれて行くのも初めてだった。 「ベルリンに来たら東側が面白いよ」と言っていた彼らの言ったことは本当だった。