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"歴史" 系 note まとめ

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#本

どうして歴史を学び続けるのか

昨日は深井さん著の『歴史思考』を題材に読書会を開催した。 コテンラジオは、Podcastを聴いている人であれば、一度はきっと聴いたことがあるだろう。 深井さん含めた3人のパーソナリティが歴史について楽しく話していく番組で、ぼくもベビーリスナーだ。 歴史を学生のころにしていた、暗記モノではなく、ストーリーとして知っていくことができる。 歴史を知ると楽になる 歴史思考では、歴史を知ると楽になると紹介されていた。 どうしてか。 それら、ぼくらが悩む一つの要因は、今の時

【歴史的視点】歴史を日常にどう活かすか?

こんにちは、けいごです。 仕事やプライベートを充実させる中で、「視点のストック」をためることは非常に有効です。「視点のストック」というのは、「その経験独自の視点を身につけること」としています。 例えば、警察官を数年続けていれば、警察官的な物事の見方が出来るようになります。その他の仕事や趣味で得た「視点」もストックとしてためていくことで、様々な日常の出来事に応用し、人生をより面白いものにしていきます。 「視点のストック」とは「視点のストック」の考え方については、以下の記事

【趣味活】30代になり初めてわかった「歴史」の楽しみ方をまとめる

こんにちは、けいごです。 お恥ずかしながら、30代に突入して初めて歴史の面白さを知りました。それまでは、「戦国時代? 歴史っていつも戦ってませんか?」みたいな感じでした。しかし今では、徳川がどうのとか、信長がどうのとか、割と話せるくらいになってきました。 歴史の楽しみ方には人によって様々あると思いますが、私なりの「面白いと思ってること」と「楽しみ方」をまとめていきたいと思います。 本記事では「歴史がつまらなすぎて勉強が進まない」と感じている学生さん、「歴史を知りたいんだ

ヒップホップ生誕50周年の温故知新~MEGA-G × Genaktion『インディラップ・アーカイヴ』重版記念対談

『インディラップ・アーカイヴ もうひとつのヒップホップ史:1991-2020』の重版出来を記念した特別対談をお届けします。  対談ゲストには、ラップの解読を日課とする著者Genaktionさんをして「リリックに対して並外れたこだわりをもつ」と言わしめるラッパーのMEGA-Gさんをお招きしました。 『Illumatic』でのデビューからもうすぐはや30年が経つも、衰えるどころかその存在感は増すばかりのNasのラップにかける想い、インディラップ・シーン随一のパンチライン・ラッパ

ドラクロワが描くファウスト 国立西洋美術館にて

今日は国立西洋美術館の常設展のファウスト、「版画で「観る」演劇」です。 ファウストはゲーテの作品で、ドイツのライプツィヒの商店街にはファウストとメフィストフェレスの像があります(ショーウィンドとの対比がユニーク)。 ゲーテの「ファウスト」は演劇だけでなくオペラにもなっていますが、今回の版画の展覧会はファウストの第一部についてドラクロワが版画にした作品です。 私が読んだのは「高橋義孝訳 新潮文庫」でしたが、「とまれ、お前はあまりにも美しい」というフレーズが知られています。 第

63年前のアンカット本を買ってしまった話

2022年5月1日、筆者は一冊の洋書を購入した。 1959年6月フランス発行。63年前の古書は購入からキッチリ一ヵ月後の6月1日、はるばる海を越え筆者自宅ポストに雑に届けられた。たとえ一冊の値段が万を超えていようとも洋書の購入なんぞ常にこんなモンであろう、筆者もいつも通り雑に硬い紙封筒を開封し、ゆったり翻訳作業を始めようとしていた。 まずは全ページをデジタル化する所から始めなければ。 触れたらメリメリ言うボロい日焼けした本、触れる頻度は出来る限り少ない方が良い、スキャナーに

【書評】立石博高『スペイン史10講』(岩波新書)

 大航海時代の主役となり、「太陽の沈まぬ帝国」を築いたスペイン。きわめて興味深い歴史を持っていますが、イギリスやフランスなどと比べると通史に詳しい人は少ないかもしれません。  本書は250ページほどのコンパクトな新書ですが、原始時代~21世紀までのスペインの通史を扱っています。駆け足のため人名・事件名の羅列になりがちな箇所もありますが、スペイン史の入門としては最適だと思います。 文明の十字路だったイベリア半島 スペイン史の展開には、地形的・地政学的特徴が深く関わっています

新書の紹介‼︎青木康、古川順弘さん共著『地形と地理でわかる京都の謎』

宝島社新書より弟の青木康が古川順弘さんと共著で『地形と地理でわかる京都の謎』を出版しました。 京都の歴史を地形や地理などから50のトピックスで紹介しています。 平安京に遷都されてから今までの歴史について解説しています。 カラーの図解もあり読みやすいです。 「なぜ、織田信長は防御が弱い本能寺に泊まったのか」というトピックがおもしろかったです。 本能寺の変で織田信長は明智光秀に討たれましたが、なぜ京都でも本能寺を宿泊先に選んだのかという謎です。 本能寺は法華宗の大本山

【新刊案内】『完全解説 南北朝の動乱』(株式会社カンゼン)

執筆協力した書籍が発売されました! 株式会社カンゼンさんより発行の『完全解説 南北朝の動乱』(かみゆ歴史編集部編)です。 昨日、献本が届きました。 南北朝時代には、後醍醐天皇、足利尊氏、楠木正成などの有名人が多く出てきます。しかし、敵味方が目まぐるしく変わる難しさから敬遠されがちです。 しかし、近年は大河ドラマで『鎌倉殿の13人』が放映されるなど、一般にも中世史の関心が高まっているようです。 連載中の歴史コミック『逃げ上図の若君』の主役である北条時行の解説もあります。

胎中千鶴『あなたとともに知る台湾―近現代の歴史と社会―』(歴史総合パートナーズ⑥)清水書院(2019年)

「高等学校の新科目『歴史総合』に向けた新シリーズ!」ということなので高校生向けなんですが、大人の台湾入門書としてもバッチリの優れものです。台湾については、これまで習ってこなかった方が多いでしょうからね。 ところで「歴史総合」ってなに?とネット検索してみたら、こんなページに行きあたりました。 日本学術会議さん、ちゃんとお仕事されてます。(ホントだ) 「本書は、日本と台湾という『ふたり』の関係に力点を置きながら、台湾の近現代史を概観」したものです。台湾についてすべてを網羅し

「神聖ローマ帝国の死亡証明書」の創作者/ヨハンネス・ハラー『ドイツ史概観 ドイツ史の諸時期』

最後にして最大の宗教戦争・三十年戦争を終結させたウェストファリア条約。神聖ローマ帝国を有名無実化したとされるこの条約は「神聖ローマ帝国の死亡証明書(死亡診断書)」と言われている。その言葉の出もとこそ戦前に出されたこの本である(たぶん)。教科書で知られるこの言葉は、著者:ヨハンネス・ハラーのナショナリズムからくる、辛辣な歴史意識に基づいた慨嘆だった――(文・二重川統光) 1648年、ウェストファリア条約(ヴェストファーレン条約)が締結され、ドイツを中心に戦われた“最後にして最

あらゆる学問の入門書として。『世界でいちばんやさしい 教養の教科書』

一般教養というと、大学時代の最初の頃に受けた講義を思い出します。授業を受けて単位を取った記憶はありますが、そのほとんどの知識は忘れてしまっているのではないでしょうか? そこで教養科目を総ざらいできる本を紹介したいと思います。 その名も『世界でいちばんやさしい教養の教科書』。雑学系の本は数多ありますが、この本は図や絵を多用しており、わかりやすいです。さっそく中を見ていきましょう。 まずは基礎の基礎から。世界史を4つの時代に分け、それぞれ3コマで説明しています。このページで、

AIと一緒にグローバル気候マーチを歩けるか?『ノヴァセン』ジェームズ・ラヴロック(NHK出版)(エシカル100考、97/100)

AIと一緒にグローバル気候マーチを歩けるか? 「ガイア理論」提唱者である科学者のジェームズ・ラブロック(御歳100歳!)の『ノヴァセン』を読んで、上記の問いが浮かんできた。 「ガイア理論」とは、地球全体(無機物も、あらゆる有機生命体も含む、コロナウィスルだって)を「自己調整システム」「ひとつの生きた生命体」ととらえる考え。 人間と自然というように分離対立してとらえるのではなく、それぞれが相互作用しながら生命体が生きられる惑星=ガイアを維持してきているとする。気候危機につ

「ナショナル ジオグラフィックが見た日本の100年」で近現代史への興味が深まる

さてコロナの影響で仕事がとんだりしているわけですが、CG方面の自主学習が進むなど悪いことばかりではありません(と、前向きに考えるようにしている笑)。 この機会に積読中だった「ナショナル ジオグラフィックが見た 日本の100年」を毎日少しずつ読み進めていますが、わからないことを調べたり、その時代を描いた映画やドラマを思い出したりしてると近現代史をもっと知りたいという欲求が高まって最高です。 ナショナル ジオグラフィックによる過去100年間の日本に関する記事の集大成ナショナル