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"歴史" 系 note まとめ

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2018年11月の記事一覧

記述することが、対象をそれとして生み出し、可視化する ー読書メモ:内田隆三著『柳田国男と事件の記録』

 内田隆三氏の『国土論』を読み直している。恩師にそのことを伝えたところ、内田隆三氏といえば、『柳田国男と事件の記録』は必読であると教えていただいた。そういうわけで早速Amazon経由で入手を試みた。 この本は、柳田国男がその著書『山の人生』の冒頭「山に埋もれたる人生あること」で行ったある事件についての「記述」を、その記述するということが、いかなることであるのかを問う。  「山に埋もれたる人生あること」。この一節を含む『山の人生』は青空文庫にも収録されているし、国会図書館デ

ホモデウス図解、要約してみた

こんにちはこんばんは。 今回は、世界的ベストセラー「サピエンス全史」の著者でおなじみ、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の新著である「ホモデウス テクノロジーとサピエンスの未来」を図解・要約してみました。 サピエンス全史よりも書いている内容が難しかったせいか、僕のvoicyの相棒であるせーやさんも読んでないとのこと。会社でも誰も読んでない。むしろ誰が読んでるんだろ。。。?? 「ホモデウス テクノロジーとサピエンスの未来」 この本について話せる相手もほとんどいないということで図解

なぜ、中華民国(台湾)と中華人民共和国(中国)があるの?

ここ韓国の公募展で優秀賞を頂いた時の、歴史エッセイのテーマは「朝鮮戦争」でした。そこから興味を持ち始めて、紐解いていくと「第二次世界大戦」に至り、次にあの泥沼の「支那事変(日中戦争)」まで調べることになってしまったのです。 そこに手を付けるのには、躊躇しました。 まるで、底なし沼に自分から入っていくようなことだったからです。 しかし「台湾」を調べていくと、日中戦争中の中国には二つの顔である「国民党」と「共産党」があったことや、その二つの党が争った「国共内戦」と、日本を相手

東洋史専攻の「東洋」って?

これ、もしかしたら各大学でも取り扱いが違うかもしれないんですよね。各大学の流れがあったり、教授陣の出自などによっても微妙に違うかもしれません。史学科と歴史学科は何が違うのか? この「東洋」という言い方は他の言葉と並べたら解りますよね。「西洋」と「日本史」。とはいえ、日本は東洋の一部だろうし、西洋って一体どこまでを指すのかも解りにくい。 「中国史」だと中国から見た「東洋」「西洋」はまた違う場合があります。私が卒論でテーマにした鄭和という人物(明)の時代では明から見た下側の海