公平なチャンスのある社会に by 岡山 歩輝 / 芝浦工業大学柏高等学校(千葉) #貧困をなくそう

与えられたチャンス
「うまくいくかは後回し、とりあえず思ったことをする」を信条に生きている私。

恥ずかしながら全員が行動を起こせるものだと思っていました。
それが自分で得たものではなく、環境によって与えられたことだと理解せずにです。
僕は自分以外の人が作ってくれた環境の中にいることを自覚すると、
一つのチャンスが降ってきました。誰かに道の歩き方を教えてあげられるチャンスです。

チャンスは水である。

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僕はチャンスとは水のようなものだと思っています。
水であるチャンスは人類全員に必ず必要なものです。
水は雨になれば、人を選ばす全員に公平に降ります。
そうして降った雨の中に一歩踏み出れば新しい発見があります。それこそがチャンスです。
普段と違う一歩を踏み出すことに意味があります。
しかし、現実は違います。チャンスの雨は公平には降らないのです。
雨がほとんど降らない地域がある地球のように。

それだけならまだよかったかもしれません、分け合うことができるからです。
しかし、たとえ分け与えられてもチャンスの水を受け取れない子供たちが多くいるのです。
仕事や家事などに追われている場合や、そもそも教育を十分に受けていないために水を受け取るためのコップすら知らないかもしれません。
僕はそんな子供たちにバケツいっぱいの水の持ち方を教えてあげたい。

環境に左右されるチャンスの形
では、そもそもどういった環境が良い環境なのでしょうか?
お金持ちの家?貧乏の家?都会?田舎?

正解は、選択のできる環境です。
つまり、このどれもが正解となりえることができます。
夢をかなえるために貧乏暮らしをするのは悪いことでしょうか?

そんなことはないと僕は思います。
都会でアスファルトに囲まれる生活が悪でしょうか?
これも決してそんなことはありません。
それらを自分で選択していることであれば、それはすべて良い環境と言えます。

逆に、選べない環境は等しく悪い環境だと僕は思うことがあります。
例えば宗教。入ること自体に何の異論も反論もありません、心の支えが多いに越したことはありませんから。
しかし、親や家族の慣習によって入らされるというのは違うかなと思うことがあります。
最終的な選択権は本人にあるべきだと思うのです。
これも一つのチャンスです。あらゆる選択には一歩先に進むチャンスがあるのです。

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選択権がない子供たち
そんな僕を悩ませているのが“貧困”という存在。
では、そもそも貧困とは何なのでしょうか?
(#せかい部×SDGs探究PJの)オンライン講義と、厚生労働省のPDFによると、相対的貧困といわれる一般的な貧困の基準は、貧困線といわれるラインを下回る等価可処分所得しか得ていない者の割合を指します。わかりやすくいいかえると、ひとり親世帯の場合年間約170万、月14万以下で生活している家庭を指します。

この数字を厚生労働省と国税庁のグラフに突き合わせると・・
母子世帯の母の平均年齢は41.1歳: 年齢階層別の平均給与286万
父子世帯の父の平均年齢は45.7歳: 年齢階層別の平均給与695万 
ということになります。

性別に関係なく100万以上の差がつくことになりますね。
まあ・・・、ここで新しく男女間の収入格差という社会問題が浮き出てくることになりますが、本題とは離れてしまうので心を鬼にしてここでは目をつむります。
この統計を見て、貧困に分類される家庭における金銭の問題がわかっていただけたでしょうか?

さらに深く掘ってみましょう。
勉学面で比較をすると、全世帯の大学進学率が73.2%に対して生活保護世帯の進学率は半分程度の33.1%まで減少することになります。
教育もチャンスをつかむための必須ともいえるツールの一つです。
ここに大きな差があっては公平なチャンスがやってこないのは当たり前ですよね。
教育面で掘り下げるなら、進路の選択権もないということです。

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貧困に立ち向かえ!!
ここからは今回のオンライン講座で学んだことを参考に、僕なりの解決案を提示していきたいと思います。

1. 高校、大学の進学率の向上
何をいまさら当たり前のことをと、鼻で笑う方もいるかもしれませんが、実はこれが何よりも大切なことだと僕は思っています。

実際に、僕は中学受験を経て今の学校に入学していますから、勉強の大変さは身に染みています。生活から自由時間まで多くのものに制限がかかっていくのは、ものすごく息が詰まります。しかし、これこそが狙いなのです。
勉強と生活は切っても切れないもので、勉強をするためには正しい食事など貧困家庭における改善したい点の多くをカバーすることができます。地域や国の積極的な進学率向上に向けた動きは多くの家庭を救う手立てであると、僕は疑う余地はありません。実際に今回の講座でも、多くの先生方が学校の設立や現代型の寺子屋を運営されており、その効果はすでに実証されつつあります。

2. 経済成長による雇用の増加
実践することは僕一人では、ほぼ不可能なこの解決案ではありますが、実はこれが単純な回答なのでは、と個人的には思っていたりします。
要は、割のいい仕事がないから貧困に陥ってしまうわけです。だから仕事の数を増やしてあげればいいということです。少なくとも僕一人だけでは不可能な課題ですが、社会全体が立ち向かえばできない課題ではないと思います。戦後に急成長を見せた日本の底力を僕は信じたい。

3. 海外留学生の増加
日本は現在自国だけでは生きていけないということを知っていますか?
それでは、日本人の海外留学生の増え幅が非常に少ないことも知っていますか?
自立のできない国が他国について何も知らない状態で、国を運営することに疑問はありませんか?
これこそが日本の怠慢と言わざるを得ません。
日本をよりよく知るための手掛かりは日本にはありません。
良さというものは比較して初めて現れるものです。比べてランキングをつけるんじゃない。
比較をするんです。そして初めて良さを知り、日本の社会システムを感じ社会問題に立ち向かう力を得ることができるのではないでしょうか?

これこそが降ってくるチャンスです。今、日本では多くの企業やNPOなどが僕たちの留学支援のためのサポート力を注いでくれています。一歩踏み出そう。

向かい合うこと
現在、老若男女問わず多くの方がSDGsと呼ばれる社会問題の解決に向けて動き出しています。そんな努力を僕は無駄にしてはいけないと思います。
最近では、SDGsに関するテレビ番組やゲームなど多くのきっかけが世のなかにあふれています。この記事を読んでいるあなたに伝えたい。

貧困は決して自分から二重の意味で遠いわけではありません。
貧困に自分が陥るのも、他人が貧困にいるのも決して遠い話ではありません。
逃げないで、向かい合ってほしい。

自分にできることから一緒にはじめましょう。僕は献血を始めました。
たとえ貧困に陥っても十分な血液が届いてほしいからです。
自分を変えて行動を起こしたあなたはすでに
“一歩あるけたで賞!”をゲットしているのだから。

チャンスは水で分け与えることも取りに行くこともできるがそれはすべて自分次第。

最後に
最後まで、ご覧いただきありがとうございます。
今回は多くの方々の協力のもと、普段では手に入れることのできない多くの情報やきっかけを手に入れることができました。
学業が忙しいと言ってしまったらいいわけになってしまいますが、自分が思っていた以上に行動ができなくて情けない気持ちになりました。
しかし、この記事を書いているうちに皆さんの温かい気持ちを再度確認できたと思います。
約一か月間ありがとうございました。

参考文献
gooddo株式会社:
https://gooddo.jp/magazine/poverty/children_proverty/59/

平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果:
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11920000-Kodomokateikyoku/0000188153.pdf
国税庁:
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan1997/menu/05.htm
国民生活基礎調査(貧困率)よくあるご質問:
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/20-21a-01.pdf


芝浦工業大学柏高等学校(千葉) 岡山 歩輝 
#せかい部SDGs探究PJレポーター (貧困をなくそう)


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