困難は多角面から分割し関連させよ  by 池田翔良 / 能代高等学校(秋田) #住み続けられるまちづくり

 今回、僕は#せかい部×SDGs探究プロジェクトの高校生レポーターとして、SDGsの「3・住み続けられるまちづくり」をテーマに探究活動をしてきました。そこから僕は世界のあらゆる課題は「多角面から見る」「細かく分割」「お互いに関与」することが重要なのだということを総合的に学びました。

・そもそも「住み続けられるまちづくり」とは?
みなさんは「住み続けられるまちづくり」とはどのようなことを指すと思いますか? 
『誰に向けて?』『どのくらいの規模?』『どこの地域で?』…………などなど、このワードからいろいろ思いを巡らせたのではないでしょうか。例えば、僕は最初にこの言葉を聞いたときに「高齢者に優しい地域づくり」が有用なのではないかと考えていました。これ以外でも、今皆さんに思い浮かべてもらったすべてのことが「住み続けられるまちづくり」に直結してくると思います。まちづくりはみなさんの「こういうことを暮らしの中で実現したい!」というような思いを形にするものなので、正解も不正解も無いでしょう。

今回『せかい部×SDGs』のレポーターとして、「住み続けられるまちづくり」を中心のテーマとして活動してみると、まちづくりは地域だけのものではなく、国全体に、そしてそれ以外のSDGsのゴールにも繋がるものだとわかりました。この記事では今回のレポーター活動で僕が考えたことについて書いていこうと思います。

・レポーター活動のふりかえり
今回のレポーター活動で僕は5領域全27のプログラムのうち20のプログラムに参加しました。
以下は僕が参加したプログラムの一覧です。
(表の一番最初についている各番号は次の通り。1…貧困をなくそう、2…ジェンダー平等を実現しよう、3…住み続けられるまちづくり、4…気候変動に対策を、5…生物多様性を守ろう)

※プログラム名に続く名前はプログラムで講義をしてくださった方々の所属団体と名前(継承略)です

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以上の表のどのプログラムも自分がこれまで触れてこなかったような日本の課題や今までよくわからなかった国際問題が主題だったので、自分の見識を最大限に広げることができました。中でも印象深かったのは、「3-3 世界の農村を復興・活性化×世界農業遺産」です。この「住み続けられるまちづくり」が過疎部だけではなく、世界各地、特に都市部に最も関与してくるという事実に驚かされました。「人類の30%はスラムに住んでいる」、「地球がスラム化している」という、想像もできなかった事実に衝撃を受けました。他にも、世界の食料諸問題を解決できるかもしれない「わりとイケてる」小豆のなかまのプログラムや、世界一幸せな国と呼ばれるフィンランドの生活についてのプログラムなど、興味深いものがたくさんありました。

 これらの活動を通して、僕は世界の課題は各方面から少しずつ解決していけるのだなと、この世界に希望を持つことができました。講義でお話しをしてくださったすべての先生・講師・専門家の方々は各々が自分の成し遂げたい目標を持っていました。そしてそれらの「実現させたい思い」がお互いに絡まり支え合って更なる問題を解決しているケースもありました。自分の気持ちを行動に移せることがSDGsのゴールを実現し、せかいの課題を解決するためのカギとなるのだろうと思いました。

・自分の地域で住み続けられるまちづくり
 では、ここからは実際に学んだことから自分の地域に何ができるか考えていこうと思います。
 僕の住んでいる能代市は様々な課題が見受けられます。今回はその中から「人口減少」にクローズアップして、SDGsと関連し地域課題解決について考えていきます。まず、以下のグラフを見てください。

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※グラフ1,2,3は共に平成30年版 能代市の統計(EXCEL) - 能代市 (noshiro.lg.jp)よりデータを引用

 グラフ1を見ると分かる通りに能代市の人口は年平均で700人前後、多い時には1000人を超える人口減少が起こっています。また、グラフ2とグラフ3からは自然動態の死亡数が年々増加して、出生数との差も大きくなっていること、社会動態は都市によって転入・転出の差はさして変わらず、転入・転出の人数は双方とも少しずつ減っていたものの、今は大きな変動は見られないことがわかります。
 このことから、問題解決の一つの手段として「子供の産みやすいまちづくり」があるのではと考えられます。例えば、「子供を産み育てやすいように女性が働きやすい場を作る」、「子供が安心して過ごせるように自然環境を整備する」、「どんな子供たちもしっかりと勉強ができるように学習支援を充実させる」など、今回学んだことを生かしてできることが沢山ありそうなことが分かりました。また、今のご時世にはやや不向きかもしれませんが「地域に人を呼び込むために定期開催or年一開催のイベントを立案・開催する」など、より具体的な内容の考案はできそうですが、SDGsと地域の課題は多角的に見れば見る程、多くの解決手段を見つけることができそうです。

・〈まとめ〉今後の自分とSDGs
 今回の探究で僕は「困難は『多角的に』『分割して』『関連させて』解決する」ことを学びました。SDGsという世界の大きな目標を題材にしていることもあり、あまりぴんと来ないかもしれませんが、これは自分達の生活においても同じことが言えます。あまりにも大きな課題は一見すると解決するのはとても無理と感じるかもしれません。しかし、どんな課題にも、今の力で解決できるような小さな問題が必ず点在しています。その細かな問題を探して少しずつ解決していくのがこれからの社会を担う僕たちの役目なのではないかと思います。
 
このSDGsを通して学んだことやSDGsそのものを一つの通過点とせずに、これから自分たちの住む世界をどう変えていきたいのか、これからの世界をどう創り上げていきたいのか、それを常に意識して自分の将来をもっと考えていきたいです。

能代高等学校(秋田) 池田翔良 
#せかい部 ×SDGs探究PJ高校生レポーター(住み続けられるまちづくり)


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