装具・サポーターの使い方について【実例あり】
関節の捻挫、骨折後、慢性的な痛み、脳梗塞後の麻痺など、人が装具(サポーター含む)をつけることはあります。
ですが、この装具に対して、医療者や装着する方ご自身がどのように考えによっては、実は「自らの身体を弱らせている」ことにつながることもかなり多く、ぼくが整体をしていても良かれと思って装着してた装具によって、実は身体の機能を弱らせていた…というケースがかなり多いです。
今回のお話はあくまで、ぼくの自論でしかないですが、ぼくなりの装具に対する考えをの基礎的部分をお話しようと思います。
例外もあり個人個人やケガの回復時期などにより大きく異なりますが、あくまで基本的な考えとご理解ください。
本記事は「整体師のカラダとココロの話」のラジオ収録台本にもなってます。本記事は箇条書きで要点をまとめた記事ですので、本編はラジオ収録で解説しています。内容をしっかりご理解するために下記のラジオ収録もご視聴ください。
結論:装具はその人、ケガ、回復具合、スケジュールにより変わる
・今回の記事(収録)の結論は「◯◯は◯◯装具がいい」みたいなシンプルな結論にはならない
・ただし、基本原則は「最終的に装具やサポーターはなし、または最小限度に」が理想的
・装具なしでも多少なりとも動かせるのであれば、動かすべき
装具のメリット
・「装具とは、病気やケガなどにより身体の機能が低下したり、失われたりした際に、その機能を補ったり、患部を保護、サポートするために装着するもの」
・患者さんの心理的な安心感
・急性期、回復期は、装具をして身体を動かせるので、健常部位の機能低下を防ぐことも可能
装具のデメリット
・患部だけを保護することができない。必ず患部に隣接する健常部位まで保護してしまい、健康な部分の機能低下と、患部の回復を妨げることもある(時期による)
・装具やサポーター、テーピングに「依存」すると身体は当然弱くなる
・心理的な安心感があるが故に、本来動いてはいけないような動きまで出来てしまう(時期よりけり)
ぼくの装具調整の一例
・メンタル的な不安が強い人:しっかりした装具やサポーター、テーピングを選択→安心につながる
・安心すると動きすぎる性格の人:動きすぎてはいけない時期ならサポーターなしか緩めにつける。動いていい時期ならしっかり装着してあえて動いてもらう
・装具に依存しがちな人:患部の状態がよく、心理的要因だけなら外す方向に
※個人の性格、身体の状態、スケジュールなど色々な要素を絡めて判断。これらはあくまで一例
脳梗塞後の患者さん(実際の症例)
・1年3ヶ月ほど前に脳梗塞
・左半身片麻痺(軽度〜中程度)
・左足首が内反尖足→装具をしつつ補正 ※この方の場合は、左足首や足趾を多少は動かせる(全てが麻痺しているわけではない)
・リハビリでもこの1年以上装具ありでしかリハビリはしていないとのこと。
→装具を外して、体操や歩行訓練を行う
・装具を外したことの不安感は強い→それでも補助しつつ体操→装具により健康なのに機能低下していた部分に刺激が入る→立位の体幹安定につながる
・再度装具をつけて帰る頃には、装具の良さも引き立てられる。(歩きやすい)
結論(まとめ)
・装具やサポーター、テーピングなどは装着する人、時期、ケガや麻痺の回復具合によるので、一概に答えはない
・でも「最終的に装具やサポーターはなし、または最小限度に」が基本原則
・一時的な機能補助や、麻痺して動かない部分の補助としても目的は最大限に活用する。しかし、それに伴う健常部位の機能低下やメンタル的な依存は最小限にする(ここが最も大切)
記事執筆者紹介
整体庵大空 下大前陽介(シモオオマエ ヨウスケ)
<プロフィール:整体師歴19年>
スポーツトレーナー、トレーニングコーチ、プロ野球選手のサポート歴
スポーツ整形外科、産婦人科での施術を経て、整骨院開業。
現在は保険診療を廃止し自費診療で整体院を夫婦で営んでいます。
ファスティング歴10年以上、-25kgのダイエット経験者
定期的にファスティング講座をオンラインで開催しています。
妻(美容鍼灸師)、子供2人、猫1匹の5人家族です。
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