
2025年からの超個人的生存戦略案(仮)
現時点での、2025年からの超個人的な生存戦略を備忘録的に書き出し。関わりのある人たちに見てもらうことで「コミュニケーションコストを下げる」こと、あるいは書き出すことで「自分に対して行動圧をかける」ことを目的にしています。
(※注)ばーっと書き出してたらまあまあ長くなってしまったので、時間のある人だけ読んでください。笑
[ 大枠 ]
・SNSの運用について
つい時間を使ってしまいがち&個人と仕事が紐づくフリーランスだと使用を避けて通りにくいSNSの使い方をあらためて考える。
一般的にSNSは承認欲求や他者とのコミュニケーションのために使用されることが多いが、自分はどちらかというと「コミュニケーションコストを下げる」ために使用していて、今後もその予定。(別noteでもう少し詳しく書こうと思う)
一方で、後述する事業展開のために用途別のアカウントは作成していく必要が生じてきた。特に、ポートレート撮影の作例を載せるアカウント。これまでInstagramへのフィード投稿は意図的に避けてきたが、撮影サービスを展開していくためにアカウントを別に作成し、撮りためてきた作例写真を載せていく。
・コンテンツ投稿について
主にnoteなどを中心に、電子書籍化等を目指してある程度まとまった写真や文章のコンテンツ投稿をしていく。活動のひとつの軸にすることを目的に取り組んでいきたいと思っている。
すぐには難しいと思うが、半年〜1年後を目安にいくつかの方法でマネタイズに繋げていくことも視野に入れる。そのため、今後は誰かの役に立つコンテンツを中心に考える必要があり、ローカルやフリーランスにまつわる「手段やツール」あるいは「情報や解釈」についてが主になるかなと思っている。
・ライフスタイルについて
いまは北海道の南富良野町に拠点を持ち、仕事・プライベートともにアウトドアがそばにある暮らしをしている。ここはフィールドや先輩たちなどの環境に恵まれているので、よっぽどのことがなければこの軸足を抜くことはないと思う。
一方で、これまでジョインしていたテック系スタートアップの撤退によって、自分の中での「もうひとつの要素」がなくなった部分を別の場所で補いたいと思っている。
自分は正対する要素を同時に持つことでバランスを取りたがる(面白いと感じる)タイプなので、いま自然・ローカル・アウトドアという暮らしの地盤が固まりつつあるからこそ、都市・テクノロジー・クリエイティブといった要素を得られるもうひとつの軸足を作りたくなっている。
そのあたりは、結婚とか就職みたいなライフステージをドカっと変えるイベントが起こらないうちは、おそらく今後数年かけて札幌ないしは関東圏で構築していくことを目指すことになりそう。ちょっとずつ動いてはいる。
・人との関わり方について
これまで割と節操なく、地域でやらせてもらえそうなことをやってきたり関わらせてもらったりしてきた。そのおかげで知り合えた人たちや築いてこれた関係性はとても大事な資産。
一方で、これまでのように闇雲に人間関係を拡張していきたいかというと、そうじゃなくなってきている部分がある。
自分の他人と関わるキャパシティーはあんまり大きくないことが分かってきたので、いまある関係性を大事にしていくこと、あるいは関わるルートや距離感を決めることで破綻しない人間関係を維持していきたい。
ルートというのは、言い換えれば「共通言語」。
具体的に言うならば、一緒にスキーや川下りを楽しめるとか、撮影や制作でコラボできるとか、自分にとって「良い」と思っている時間を共有するための行為や状態。ただしデートは全てにおいて例外。
時間はどうしたって有限なので、逆にそれ以外でのルートでの関わり方は減っていくかもしれない。関わる人を自分で決められるのはフリーランスの特権でもある。
あとは余談になるけど、そろそろひとりのパートナーを大事にすることもしたい。ごちゃごちゃ言ってきたけど、たぶん自分の場合、人生における必要な感情交換はそれだけで十分満たされるので、その相手を見つけられたら色々安定する気がする。そりゃそうか。でもその優先順位が自分の中で繰り上がってきた。
[ 短期 ]
・G&W期の撮影サービス立ち上げ
2024年に入ってから、BtoCの撮影サービスを立ち上げようと動いてきた。いくつか理由があるけれど、大きな理由はやっぱり経済と精神的な安定性の獲得だ。
クライアントワークなどもありがたいしやりがいがあるけれど、やっぱり自分にとってアンコントロールな部分が多く不安定だ。今後のことも考えると、スキルの行き詰まりや業界の変化的にもそこまで先行きが明るいわけでもない。
toCの撮影サービスについては、不便な僻地に住んでいるがゆえに、近くに経済の動くリゾートや観光地がある立地条件が強みであり、その経済圏に暮らすメリットを活かさない手はない。
2024年のグリーンシーズンは、中富良野町の観光協会の協力のもと、地域おこし協力隊の人たちと一緒にフォトウェディングなどを中心にした撮影サービスのトライアルを行ったり、独自でこのあたりのフィールドの撮影スポットの開発を行ってきた。
今後、全国的にも人気のフォトスポットである富良野エリアを中心に、ローカルの強みを活かした撮影サービスの事業化を目指していけたらと思っている。あと春〜初夏のシーズンとかだけ函館でもやりたい(願望)
そしてウィンターシーズンは、近くのスノーリゾートでのレッスン撮影サービスを立ち上げる。こちらも23-24シーズンからトライアルを始めていて、24-25シーズンからサービスを開始していく予定。若いカメラマン数名にも手伝ってもらう。
世界でも屈指の雪質を誇る北海道のリゾートを目指してくるインバウンドは、銀世界そのものがファンタジーなので撮影サービスの需要も高い。
これらがもし上手く回れば、夏と冬それぞれ3ヶ月間のハイシーズンはこのエリアでの撮影サービス主体の動きになり一年を通しての経済的な軸になる…かもしれない。そうなってくれたら随分動きやすくなる。
・雪山滑走拠点 ISSの運用模索
思いがけず所有することになった南富良野町の町中にある古い住宅を、スノーボーダーやスキーヤーたちのための滑走拠点として活用することを考え中。
ISSは「Ikutora Ski Station」の略。コンセプトは廃駅になった幾寅駅の文脈継承と、雪山という別惑星へ探索に向かうための宇宙ステーション(ISS)で、ブーツ履きたてのゲレンデスキーヤーからバックカントリーに向かう玄人パーティまで、スキーを共通言語に裾野広く利用してもらえたらいいなと思っている。
稼ぎの柱にするつもりはないのでゲストハウスや宿という程がんばるつもりはないけれど、なるべくお金をかけず最低限整えて民泊か簡易宿泊所として泊まってもらえるようにはしたいと思っている。冬以外の運用はまだ全然考えられてないが、全体を通してトントンになればヨシ。
単に場をつくるだけでも面白くないのでいろいろゲーム性を持たせたいと思い描いてはいるけど、ひとまず今シーズンは友人か、友人の友人に試験的に利用してもらい、次シーズン以降のちょうどよい塩梅の運用方法を探っていく予定。
・Dipper's Studioとしての撮影制作業務
これまで自分が必要とされるポジションを模索してきた中でひとつやってこれたのが、Dipper's Studioという屋号での地域に関わる撮影と制作の仕事。
特にスキルがあったわけではない自分にいろいろ機会やチャンスを与えてもらえたおかげで、都度手探りしながらつまづきながらもいろんなタイプの動画制作の経験を得られてきた。
ただ、色々やってみたからこそ思うのは、ローカルでの活動に関わりたかったり役立ちたかったから手段としてやってきただけで、動画制作の仕事をすごくやっていきたいと思っているわけじゃないんだなということ。
なので、これまで関係があった人たちが頼んでくれるなら自分にできる範囲で引き受けたいし、それ以外に積極的に動画制作の仕事を広げていくことは今のところそんなに考えていない。あるいは、もっとディレクションできるようなポジションになれたらいいのかなとも思っている。
・Youtubeチャンネル「ITINITI」のトライアル
動画制作業については現状維持な気持ちの一方で、いろいろと制作する過程で考えて自分の中で辿り着いたのが「北国で生きる人の一日をシネマ品質で撮る」フォーマットを作るということだ。
それくらいシンプルであることが良いと思うし、実はそれがけっこう難しかったりする。しかし、動画というコンテンツの特性を考えてみたとき、結局フォーマットを育てていくということがたくさんの発信における解決の糸口になるのでは、と何年か前から自分の中で仮説を抱き続けている。
地域に求められる発信のゴールは、大まかにいえばヒト・コト・モノのPRと、移住や就職に繋げるリクルーティングに大別できる。ただ、ローカルであるほどそれらはひとつの企業や市町村のなかで完結するものではなくなってくる。
小さな町ほど町外のエリアを生活圏として含めた暮らしやライフスタイルが必要になるし、地域の企業ほどその地域で得られる暮らしを含めたワークスタイルを魅力として提示していかなくてはいけない。
そこに縦串を刺してコンテンツ化するのは、クライアントワークだと様々な理由で実現しにくい。だから独立したフォーマットを作り、そこを利用してもらえるようにするのが良いのでは、という考え方だ。イメージとしてはTHE FIRST TAKEのような建て付け。
ただ、この方法は経済的なリターンをすぐには得られないので、ある程度チャンネルが育つまではライフワーク的にやる必要があり、その継続性を自分が担保できるかは不明。
でもちゃんとやっていけばポテンシャル含めこれを起点に様々な展開ができると思っているし、自分の思想にもマッチしている活動だと思っているので、2025年からはちょっと頑張ってトライできたらいいなと思っている。
・遊びとバックアップを兼ねたアウトドアガイド
上記に書きつけてきた事業目標は、自分が個人事業としてできそうなことややりたいことを中心に考えたが、自分のバランスとバックアップをとるためにアウトドアの仕事は続けていきたいと思っている。
夏の間はラフティングを中心としたリバーガイドで、これまでファミリーぐるみでお世話になってきた「かわのこラフティング」のいちガイドとして日数を調整しながら続けていく。
その他は、秋の紅葉時期限定で上川町の大雪湖でカヌーツアーを組めたらいいなと思っているけれど、実現できるかどうかはまだ不明。いちおうそのこともあって北海道知事認定のカヌーガイド資格は所得中。
冬の間も、最悪のケースとして他の事業が上手くいかなかったとしても近隣リゾートでスキーのインストラクターの仕事はあるはずなので、生存のためのバックアップとして視野には入れておく。アウトドアの仕事はAIには奪われないはず。
[ 長期 ]
・北国仮想.inc プロジェクト
いずれ「コンテンツ制作をローカライズする」ことを目的にしたスタートアップ的な会社をつくれたらいいなと思っている。まだ妄想レベルだけれど、事業案はいくつか考えている。もしやるならスタートアップ支援に力を入れている札幌起点かなと思う。
インターネットは様々なものを民主化してきたが、これから先はクリエイティブと呼ばれていたものがいっそう一般化・民主化していくのは誰の目にも明らか。
それはチャンスでもあり、現在の状況はこれまでになかった新しいクリエイターズエコノミーが現れる可能性が十分あるので、そのためのツールやプラットフォーム(≒カラオケ装置)が必要とされていくのではと考えていて、その開発と実装が面白そうだと思っている。
ただ、会社をやるとなるとその他のバランスは一旦全部崩れることになる。上手くいかないリスクの方が圧倒的に大きいし、そこまで覚悟を持ってやれるのか、やりたいのか、そもそも適性があるのかはまだ分からない。
もしこれを進めることができるタイミングがあるとしたら、何からの外圧が働いたときだろうなと予測はしている。
・リバーサイドの土地所得&拠点施設
しばらくリバーガイドをさせてもらっていて、やっぱり自分の生涯でいずれは水辺の近くにアウトドア体験と滞在ができる拠点を持つことがひとつの大きな理想だなと感じた。
長野でやっているEarth Boatのようなサウナも付いてる一棟貸しコテージで、そこからフィールドに直でアクセスできてそのアクティビティのガイドまで自分自身で組み立てられたら言うことなし。
湖もいいけれど、水の綺麗な川がやっぱり好きだ。川沿いの土地は所得するのが難しいが、馴染みある空知川源流域の川辺とかでもしも土地を所得することができたなら、そこに拠点をつくれたらいいなと思っている。ただ、こればっかりは運と縁とタイミング。
・フィルム現像機の所得と現像ラボ
これは半分妄想だけれど、フィルム現像機を手に入れてフィルム写真現像屋をいつかできたらいいなと思っている。ただ優先度はかなり低いので、後述する隠居後にできたらなというレベル。
現状、フィルム現像機は都内でないかぎり修理がほとんどできない状態であり、現像液などの入れ替えも頻繁にする必要があり維持コストもかかる。北海道でも数カ所でしか現像機を所有しているところはないし、今後数年で無くなっていくと思われるのでフィルム写真はより特別なものになっていく。
一方で、そこまでやるカメラマンたちは頼みたい現像所に郵送するという手段をとることが多くなるので、現像所は場所に捉われなくなるメリットもある。(現像機修理という点では都内一択だと思うが)
実際に自分も撮ったフィルムを山口県とかスペインのラボに出したりしている。
他人の思い出や私生活を堂々と垣間見ることができる数少ない職業なので、そこに他にはない魅力を感じる。まずはオンラインデジタル現像所ならやってみれるかもしれない。
・健康で文化的な満ち足りたアーリー隠居生活
現時点で人生の最終的な目標や理想的な状態はと言われれば、なるべく早く良き隠居生活がしたいということに尽きるかもしれない。
健康でいて、文化的でいて、満ち足りた隠居生活。
そのために必要なものは何だろうと考えたときに、最良のパートナーと、自分の望む快適な住環境、知的好奇心を維持できる教養、適正な負荷のかかる自然との共存、側にあるコミュニティへの貢献感、趣味の合う友人との時間、あたりだろうか。
それと、時計がないことも重要だ。時間に縛られたり動かされることなく、好きなときに好きなことを好きなだけやる生活。
もし許されるなら50〜60歳くらいでいったん隠居したい。何が起こるか分からない不安定な現代、なるべく早くしなきゃとすら思っている。そのためにあと十数年でどんなことをしてどんな人と出会いどれくらいの資産を持つことができていれば良いのだろう。そんなことを時たま考える。
[ 追記 ]
これまで縁もゆかりも伝手もスキルもないながらも、北海道で出会ってきたたくさんの人たちのおかげでフリーランスとしてもなんとか生存してこれました。
ここ6-7年の間はとにかく生存することが目的であり、道中食べられそうなものは色々食べて拾えるものは拾ってきてサバイブしてきて。面白そうな人たちと一緒にいることで面白い景色を見させてきてもらった部分もあります。
それを経て、これからはもう少し指向性を持って動き、自分がその景色をつくっていくようなフェーズになってきたのかなと思います。今後どうしていくのが良いのか、自分がどうしたいのかをこの一年考えてみて何とかまとめてみたのがこの生存戦略でした。
もちろん生き方なんて都度変わっていくだろうけれど、いったん書き出して形にしてみることでスッキリした部分もあり、少なくとも最後まで読んでくれた人たちとはどこかのタイミングでなにか一緒にできたらと考えています。遊びでも、仕事でも。