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中高年の方は、食欲ないときこそたんぱく質を意識してください。~簡単「さばの冷や汁ごはん」レシピ~

今年の夏は、本当に暑いですね。みなさん、夏バテしてませんか? 食欲もなくなり、そうめんなど、さっぱりとしたものしか受けつけない、という方も少なくないでしょう。そこで、さっぱりと食べられて、たんぱく質がしっかりとれるレシピをご紹介。さば缶を使った「さばの冷や汁ごはん」です。

冷めたごはんが腸内環境を整えてくれる!


中高年の方で特に心配なのは、たんぱく質不足です。夏バテをきっかけにたんぱく質不足になり、さらに体力を失いがちです。

毎日の食事の中で、たんぱく質をしっかりとらないと筋肉量が減少し、かつ筋力が減少した状態である“サルコペニア”を招きやすくなってしまいます。

サルコペニアによって足腰の筋力が弱ってくると、本人も気づかないうちにあまり外を出歩かなくなり、家の中にいても活動量が低下していきます。

こうなると、気分もうつうつとして、さらに食欲がなくなって栄養が不足して筋力が衰える、そして動かなくなる。そんな悪循環がはじまり、心身ともに弱ってしまいかねません。

ですから、夏バテなどで食欲が湧かないときにこそ、たんぱく質を意識的に補給する必要があるのです。

そこで、さっぱりと食べられて、たんぱく質がしっかりとれる、さば缶を使った「さばの冷や汁ごはん」はいかがでしょう。火も使わずに調理できるのも、暑い夏にはもってこい。

さばと豆腐で、動物性と植物性のたんぱく質がとれますし、骨や筋肉維持に必要なカルシウムやビタミンDもたっぷりです。

プチトマト、きゅうり、青ねぎで、抗酸化ビタミンのβカロテンやビタミンC、ビタミンEもとれるので、夏の紫外線で生まれる活性酸素を撃退できます。活性酸素も夏バテの要因のひとつです。

ごはんは冷やすことで、レジスタントスターチという食物繊維が増え、腸内環境ととのえてくれます。悪玉菌が増えがちな中高年に、冷やごはんはとてもおすすめです。

さばの冷や汁ごはんで、夏バテを吹き飛ばしてください!


さばの冷や汁ごはん

[材料]
冷めたごはん 1膳分
さば缶 50g
豆腐 50g
プチトマト 2コ
きゅうり 1/2本
万能ねぎ 1本
すりゴマ 小さじ1
だし汁 適量
塩 少々

[作り方]
①豆腐は食べやすい大きさに切る。プチトマトは5㎜幅に切る。きゅうりは薄い輪切りに、万能ねぎは小口切りにする。だし汁は冷蔵庫で冷やしておく。
②冷めたごはんに、缶汁をきったさばをのせる。さばのまわりに豆腐、プチトマト、きゅうりを盛りつける。
③だし汁をひたひたに注ぎ、すりごまをかけ、万能ねぎをちらす。塩をふりかけ、よく混ぜて食べる。

※だし汁は、昆布とかつお節できちんととったものがおすすめですが、市販のだしパックなどでつくったものでもかまいません。ただ、市販のだしパックは塩分が含まれているものもあるので、その場合は最後の塩の量で調整してください。

森由香子
管理栄養士。日本抗加齢医学会指導士。東京農業大学農学部栄養学科卒業。大妻女子大学大学院(人間文化研究科 人間生活科学専攻)修士課程修了。2005年より、東京・千代田区のクリニックにて、入院・外来患者の血液検査値の改善にともなう栄養指導、食事記録の栄養分析、ダイエット指導などに従事している。また、フランス料理の三國清三シェフとともに、病院食や院内レストラン「ミクニマンスール」のメニュー開発、料理本の制作などを行う。抗加齢指導士の立場からは、〈食事からのアンチエイジング〉を提唱している。