スペイン巡礼2018回想記(33)フォンフリア〜サリア
2018年6月7日。
この日はフォンフリアを出て、サリアまでの約28kmの行程。
サリアまで来ると、いよいよ巡礼も終盤という感じだ。サリアから巡礼をスタートする巡礼者も多い。
朝、フォンフリアのアルベルゲを出発すると、あたりに霧が立ちこめてきた。
誰にも邪魔されることなくひとり幻想的な風景のなかを歩く、たいそう幸せな時間だった。
湿度の高い高地の牧草地を抜け、森と集落をひたすら歩いて下っていく。
(朝のバル休憩)
湿度が高いだけに、水も豊富な地域のようで、そこここで湧き水が湧いたり、前日の雨量が多いと突発的に発生する小川があったりと、水好きとしてはなかなか楽しい。
当然、雨もちょくちょく降るし、洗濯物も乾きにくいので、トレッキングとしては快適とはいいがたい面もある。でも、巡礼中ずっと同じような風景、同じような体感が続いたらそれはつまらないだろうと思う。
午前中にだいたい1時間歩いたらバル休憩、昼すぎにバルに遭遇したらランチと、もうペースはできあがっている。
(ランチはラザニア)
そのリズムに従って歩き、休み、まちがいなくトイレに行き、それをくりかえしているうちに目的地に着く。
ちなみに、このスペイン巡礼で、ひとつ警戒していたのがトイレ問題なのだが、ある区間にバルがないとわかっているときに気をつけてトイレに行っていきさえすれば、あとは定期的にバルはある。たぶん野っぱらトイレをするはめになるだろうと思っていたのだが、一度もしないですんだ。
バルがないとわかっている区間も、歩けば汗をかくので、そんなに焦ることもなかった。
そんなこんなで、サリアの入り口の看板はあっけなくやってきた。徐々に巡礼の終わりが近づいてきているのを感じる。
かわいい町並みのなか、坂道を登って今日の宿泊先アルベルゲ・ラ・カソナ・デ・サリアへ。アルベルゲなのだが、またまたちゃっかり個室を予約。
どっこらしょ、と部屋にあった椅子に腰を下ろしたら、バキッと音をたてて椅子が壊れたのが、この日のハイライト。壊れ方が完全に漫画だった。
(椅子、交換後。びっくりしすぎて、壊れた椅子の写真を撮り忘れた)
(スペイン巡礼2018回想記(34)に続きます)
(リアルタイムで更新していたインスタ)
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