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外出しなくても気分上々になる室内運動3つ

 私ごとですが、最近、気分がいいのです。

 コロナ禍の今、外出は控えていますし、趣味の登山も行っていません。気晴らしの外食もほとんどしません。家族と歌の先生以外の人にはほぼ会いません(私はいま仕事をしていません)。

 気分がいいのが不思議なくらいですが、本当です。

 でも、コロナ禍が始まって以来ずっとそうだったわけではなく、ある運動×3つを生活に取り入れた結果、そうなりました。

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 以前は情緒が不安定なあまり、歌の先生に会うたび怒涛のように弱音を吐き、嫌気がさした先生から弱音1回につき100円を瓶に貯金するよう命じられていました。歌仲間の中学生が、レッスンのたびに「うわあ〜貯まってる〜」と喜んでいた?らしいです。

 それらの運動を始めて以降、100円貯金は増えていません。自分でびっくりです。
 あと、ご多分にもれず私もコロナ太りしましたが、運動を始めて約1か月後には許容範囲の数値に戻りました。というか、コロナ太り対策として取り入れた運動が、予想外に情緒にも好影響をもたらしたんですが。

 とはいえ、個人の体質によるところ大ではあるので、参考程度にどうぞ。
 あ、一部、ほんとうに私の体質によるところ大で、本当に参考程度に、というやつもありますが。ちなみに、これを知った歌の先生に、信じられないものを見る目で見られました……詳しくは項目3で。


1 ヨガ

 まずは伝家の宝刀、ヨガです。
 けっこう前に大流行しましたが、そのときは興味がなく、今さらその効果のほどを思い知りました。

(NHKあさイチで紹介されたヨガ)

 きっかけはNHK朝イチのコロナ太り特集。紹介された動きをさっそく試してみると、あら不思議! このところ無気力だった私に、やる気がみなぎってきたのです。

 いや、本当なんですよ。私は背中が特にこわばっているんです。整体の先生に「甲斐さんは背中の動きが悪いですよね」と言われます。そこそこ肩こり・首こりもちでもあります。調子を崩すと緊張性頭痛を起こしたりもします。
 背中・首といえば、自律神経が集まる部位。私は自律神経軟弱パーソンでもあります。油断しているとすぐお腹を壊します。

 おそらくヨガがよかったのは、ふだん動かしにくい背中や、こわばりがちな首を刺激できたからだと思います。それで自律神経の調子を整えられたのではないかと。
 また、ヨガの効能を検索すると、「セロトニン(幸福ホルモンと呼ばれる)とGABA(平常心を保つ)を分泌促進する」とあります。実際、ヨガをやった瞬間から、「次はあれをやろう」という気持ち、いわば生きる希望のようなものが生まれたのが驚きでした。プラセボ効果が出やすい人間なので、ちょっと反応が極端なんですが。

(お気に入りの動画「朝のフローヨガ」)

 朝イチヨガでヨガデビューしたあと、B-lifeのマリコ先生のヨガ動画を知りました。

 マリコ先生の著書『魔法のヨガ』には、「4週間ヨガプログラム」が載っています。4週間一日3回のヨガはなかなかハードですが、マリコ先生のたくさんの動画に接して、どういうヨガが自分にとって必要か、徐々に見えてきます。

 私は、自律神経を整えたり、寝る前にリラックスしたりするヨガをよくやります。妙にやる気が出るのは「とかげのポーズ」(上の動画に含まれています)。体がかたいので、ちゃんとできているかどうかはわからないのですが。


2 スロージョギング

 2つめは、スロージョギングです。
 きっかけは残念ながら忘れました。もともと聞いたことはあって、室内で何か運動ができないかと、ふと思いだしたようです。

 登山好きにはおなじみ、三浦豪太先生の動画を見て、「疲れにくく」「けっこうな運動量になる」ことを知り、導入しました。ダイエットのためにヨガを始めて2週間が経ち、あまり体重が減らないことにやきもきしていたころでした。

 最初に驚いたのは、始めて10分ぐらいでかなり汗をかいたことです。汗をかけばいいというものでもありませんが、爽快ではあります。

 調べたところ、スロージョギングもまたヨガ同様、セロトニンGABAを分泌促進する効能があるそうですね。両方やれば効果は2倍というもの(?)。

 また、豪太先生の動画のとおり室内でスロージョギングをすると、外出することなく一日の歩数が増やせることが、私にとっては目からウロコでした。
 これまたご多分にもれず、私も外出自粛で一日の歩数がかなり減っていたからです。

 たとえば去年は、ウォーキングを日々の習慣にしていたり、定期的に登山に行ったりして、一日の平均歩数は9283歩でした(登山の日は2万歩を超えることが多いですが、動かない日もあります)。
 しかし、自粛期間中の5月、一日の平均歩数は4848歩です。目安によると、4000歩は「うつ病は予防できる歩数」らしいので、本当に最低限といったところですね。いろいろな病気を予防できるといわれるのは8000歩。肥満解消には12000歩です。全然足りません。

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 しかしコロナは怖い。長時間マスクで散歩するのもうっとうしい。しかし歩数は増やしたい。
 このジレンマの解決策として、私はスロージョギングをみいだしました。

 スロージョギングの歩数は、個人差があるとは思いますが、一度数えてみたところ15分で900歩でした。1時間やれば、うつ病は予防できる歩数におおむね到達できます。

 と同時に、私は「同じ場所で跳ねながら足踏みするだけでも運動になるんなら、いっそ室内で歩いてりゃいいんじゃね?」ということにも気づいてしまいました。

 ということで、狂気の項目3へ。


3 室内を歩きまわる(私は一日23000歩以上が好き)

 室内で歩数を増やせるスロージョギングに出会って、室内でもとにかく歩きまくればいい、ということに気づいた私。

 まずは、一日1万歩から始めました。ダイエットにはやはり1万歩は最低限だろう、ぐらいの考えです。

 昔は食後に寝ると牛になるといいましたので、一回の食事が終わるごとに2、3000歩あるくことにし、買い物などの短時間の外出と合わせて1万歩を超えるようにしました。

 室内でどこを歩くかというと、最初は家の中で回遊できる廊下を回っていました。
 しかし、廊下をひたすら歩いていると、家事をしている家族とすれちがったりして、(私が)若干邪魔です。テレビを見ている家族の脇を何度もぺったぺったと通るため(フローリングに裸足)、うるさがられました。
 あれやこれやあって、そのうち、決まった6畳間の畳の部屋でぐるぐる歩くようになりました。

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 6畳間で一日1万歩近く回りつづける。この時点で、人によっては狂気を感じるかもしれません。
 私自身も、以前なら「そんなつまらないことをして何がうれしいの?」と言ったでしょう。実際、前に廊下で歩数を稼ごうとして、「つまらなすぎる……!」とやめたことがあります。

 ところが……畳の部屋を歩くのは、予想外に気持ちよかったのです。
 当初は家の中をあちこち回遊していた私は、徐々に畳の上の妙な気持ちよさに気づきはじめました。そして、やがて畳の部屋一室に落ちついたのでした。
 畳敷きの6畳間さえあればできる運動が、このとき確立されました。

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 風景的には変化がありませんから、そりゃおもしろくありません。なので、スマホを見たり、本を読んだりします。
 すると、不思議に集中でき、ここ数年でいちばん読書がはかどったりもしました笑。歩きながら読書できるかどうかは個人差があるところですし、目に悪いという考えもありますが、私は好きです。

 畳の妙な気持ちよさと、妙に集中できる感じ。
 これまた調べてみたところ、畳には空気をきれいにし湿度を整える機能があるうえ、畳の材料であるイグサの匂いにはフィトンチッドという、森林浴のときに漂っていることで有名な成分が含まれているそうです。
 これにより、ストレス解消効果リラックス効果があるうえに、集中力も向上するとか。ちなみに、歩くこと自体にもセロトニン分泌促進の効果があります。

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 しかも、お気に入りの畳の部屋は、1年ほど前に畳を張り替えたばかり。イグサもまだまだ元気というわけです。

 畳のうえで歩きまわるのは、実質、森林浴ウォーキングである。

 そういう結論に至った私は、スロージョギングと併せて畳の上を歩きまくりました。絵的にはぐるぐる回っていますが、いちおう歩行にはちがいありません。

 そのうち、1万歩どころか、余裕で2万歩を超えるようになっていきました。こうなると、以前室内で歩数を稼ぐのはムリだと思ったのが嘘のようでした。楽勝やんけ、家の中で1万歩なんて。何が問題だったんだ? 読書もめちゃくちゃはかどるし。

 2万歩を超えだして数日後、歩数計にしているiPhoneヘルスケアアプリに、前年の平均歩数との比較が表示されていることに気づきました。
 それによると、最近の追い上げにより、今年の平均歩数は2019年の平均歩数に追いつこうとしていました。

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(画像は2020年9月2日現在のデータ。2019年の平均歩数をとっくに抜いています)

 しめしめと思いつつ、では一昨年2018年との比較はどうだ? と見たところ、こちらは当分追いつけそうにありません。

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(2018年4月から今のiPhoneを使いはじめました)


 2018年は登山デビューした年で、登山回数が多かったのと、そもそも登山デビューのきっかけになったスペイン巡礼の旅に行った年でもあったからです。

 知らない方のためにざっくり書いておくと、スペイン巡礼とは、スペイン北西部の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへ続く巡礼路を歩く旅のことで(※徒歩以外もいろいろありますがここでは割愛)、いちばんメジャーな巡礼路だと約800kmを1か月ほどかけて歩きます。私は2018年5月から6月にかけて歩きました

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(サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路にて)

 スペイン巡礼中の平均歩数は、一日23000歩〜24000歩台。私の場合、最高歩数は5万歩超えでしたが、休憩の日も含めての平均です。

 畳の上での2万歩超えが苦ではなくなった私は、

 家の中でスペイン巡礼ばりに歩ける……⁉︎

 ということに気がついてしまいました。

 なぜ、スペイン巡礼ばりに歩ける……⁉︎(うきうき! らんらん!)という感じになっているかというと、スペイン巡礼がめちゃくちゃ楽しかったからです。巡礼路を歩くこと自体がとても楽しかった。肩こりも治り、近年稀に見る幸福な時間でした。

 残念ながら、帰国後しばらくして肩こりは復活し、あふれていた幸福感は消えてしまいました。

 でも、もしかして巡礼と同じくらい歩いたら、日本にいても、それどころか家の中にいても、同じ幸福感を得られるのではないか?

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 そんなトチ狂った予想から、私は一日23000歩をノルマにしたのです。
 これを聞いた歌の先生が、信じられないものを見る眼を私に向けてきたのが忘れられません。先生とは長いつきあいなのですが、あまり見たことのない表情でした。

 で、その結果。
 23000歩を始めて2週間後、体重は初めて目標数値を達成しました(その後増減)。もちろんヨガとスロージョギングも継続しつつ、筋トレなどもしていますので、ダイエットはもろもろの合わせ技で達成したということです。
 23000歩は私にとって気分のいい歩数です。スペイン巡礼のときの幸せを思いだすから、というのもあるかもしれません。健康維持目的にしては歩数が多いのですが、私はこの歩数を歩き切って「ふうー!」と就寝するのが最高です。翌朝起きたとき、足にちょっと疲労感が残っているのすら快感なのです。

 歩数のほとんどは家の中なので、外を2万歩あるくよりは疲れません。でも、そこそこ疲れます。コロナ禍の中で運動不足を解消するにはうってつけの室内運動ではないでしょうか。

 いやもちろん、一日23000歩を人に勧めるのはムリがあるのは理解しています。結論としては、それぞれが自分の体に合った歩数を模索すればいいんじゃないでしょうかね(小並感)。もしよければ、畳の上で(チラッ)。

4 その後

 2020年9月2日現在、ダイエットを始めて2か月強がたちました。
 体重は一進一退しつつ、じわじわと減少傾向にあります。1か月で3kgも落ちるとダイエットとしては失敗だそうなので(筋肉落ちすぎ問題)、おそらくこの調子でいいのだと信じ、ヨガ、スロージョギング、家の中を歩きまわること、すべて継続中です。

 肝心の精神状態ですが、基本的にはほぼ安定しています。
 一時またダウナーになったときもありましたが、「ひょっとして歩きすぎて疲れているのでは……?」と気づき、一日23000歩についてはムリをしない方針に変更しました。
 スペイン巡礼の年の一日の平均歩数13000歩台を最低限とし、おおむね一日15000歩はあるくことにしています。そうしているうちに、また2万歩を超えたくなってくるので、そういう衝動があった日はどんどん歩くことにしています。
 現在は、週に1日だけ23000歩超え、残りの日は15000歩程度あるき、だいたいバランスがとれているようです。

 それと現在は、やはり人間の性質上まったく外出しないのはまずいと思い、骨を強くするビタミンDを生成するためにも、一日15分は日光を浴びることを心がけています。
 これは室内運動ではないので、記事の主旨からすると蛇足ですね。

 なんにせよ、気分がいいのはいいことです。これからも、気分がよくなると思ったことを続けていく所存です。ついでに体重、もう少し減ってくださいお願いします。

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