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水芭蕉に会いにいく。箱根日帰り旅

水芭蕉というと、やはりどうしても尾瀬のイメージだった。

東京から尾瀬はそこそこ遠い。交通費もかかる。だからなのか、箱根でいま水芭蕉を見られるというのをtwitterのフォロー先さんのつぶやきで知ったとき、特に水芭蕉が好きなわけでも何でもないのになんだかワクワクしてしまったのだった。

花が見頃というとき、即座に行動に移せるのが無職の最大の強みである。何回も書いているが、本当にそう思う。そんなわけで、今回もワクワクのままに翌朝の高速バスを予約して、箱根に飛んでいった。

箱根への移動手段は複数あるが、いちばんのお気に入りはバスタ新宿からの高速バス。小田急線だと中途半端な駅に住んでいるため、ロマンスカーを使うには接続が悪く、何度か乗り換える。高速バスは乗りっぱなしでよいので、本当に楽ちんだ。

東名松田のあたりから富士山が見えはじめ、御殿場まで来ると富士山ビューが最高潮になる。箱根行きの楽しみのひとつであり、これが見えるといよいよ箱根入りという感がして盛りあがってくる。

高速バスから見た、御殿場付近の富士山

箱根湿生花園は「仙石案内所前」バス停下車。御殿場を過ぎ、乙女峠を過ぎて箱根界隈に入ったら、ほどなくして到着する。高速バスで行く箱根エリアではほぼ入り口にあたる。

バスを降りると、もう高原の空気がする。電車で箱根湯本に行ってから、バスや登山鉄道・ロープウェイなどで徐々に景色が移り変わっていくのもよいが、いきなり高原に降ろされるどこでもドア感も好きだ。

箱根湿生花園に入ったとき、ずいぶんこぢんまりしているな、と思った。というのは、子どものころ、自然や風景などに一切興味のないころに両親に連れてこられたことがあり、興味もないままに広さだけが印象に残っていたのである。当然のことではあるが、大人になると小ささに拍子抜けしてしまうことがある。

箱根湿生花園エントランス付近

とはいえ、今はすっかり歳をとり、自然に興味しんしんなお年頃になった。こぢんまりとした庭園のそこここに現れる瑞々しい花々に、少しずつテンションが上がりはじめる。

まずはカタクリ。

湧き水ファンとしては、水面もよい。

福寿草。

それから、今回の目的、水芭蕉。

思ったより、愛嬌?がある。

やはり、水面もよい。山もよい。

モネの絵みたい。

さらに水芭蕉を発見。

今回の個人的ベストショット↓。

ミスミソウは小さくてかわいい。

1時間ほど園内を散策して、再びバスに乗りこむ。次の行き先はバス停「桃源台」。いつもはもっと奥の温泉(お気に入りの竜宮殿のあるバス停「箱根園」)に行くことが多く、バスのスケジュールにはとても頭を悩ませてきたのだが、桃源台までならバスの本数が多いから楽勝だ(1時間4本程度)。

桃源台に行く目的は、5分ほど歩いたところにある、芦ノ湖畔でワカサギを食べられる食堂「網元おおば」だ。箱根に来ると、おおばのワカサギ唐揚げでビールを飲まないと始まらない(と本気で思っているが、不定休で涙を飲むことも多々ある)。

最高としかいいようのないコンビネーション
網元おおばからの芦ノ湖の眺め
しばらく網元おおばに来られなかった間に、天ぷらとフライ両方盛り定食ができた。満腹すぎるけど最高。翌日めちゃくちゃ体重増えました

昼を過ぎれば、日帰り旅はもう終わりに近づく。このコンパクト感が日帰り旅の魅力でもあり、ちょっと寂しいからまた来よう、となるところでもある。

最後に、網元おおばから20分ほど歩いて、箱根高原ホテルの日帰り温泉へ。

箱根高原ホテルのロータリー(ド逆光)

1300円(2022年3月現在)と手ごろな料金で、ホスピタリティの大変行き届いた大浴場を満喫できた。

なぜこういう書き方をするかというと、昔とある温泉旅館ですっ転んで岩の上に落下し、腰を強打して痛い目に遭ったことがある。温泉では床が滑りやすくなりがちだが、ホスピタリティの行き届いた浴場では慎重に慎重を期して滑り止め対策を施していると、一度痛い目に遭ったことで理解した。そのころ常宿にしていた富士屋ホテル(改装前)では、大浴場の床が見るたびに張り替えられていたのをよく覚えている。

一度転んでからというもの、温泉に行くとかなり慎重に歩いてしまうし、きちんと対策がとられている温泉に出会うと、ひどく感動してしまうようになった。そう、この箱根高原ホテル、大浴場の床が全然滑らないのだ。また、すばらしくよい位置に手すりがある。客が安心して入ることができるよう、気づかいの行き届いた日帰り温泉といえよう。

温泉は透明で、若干白がかっていた。美肌の湯のとろっとした感じはなく、肌触りはしゃきっとしている。温度のちがう湯船がいくつかあり、特に露天風呂はのぼせやすい私には熱かったが、ぬるめの湯船と行き来して楽しんだ。

箱根高原ホテルの日帰り温泉を出たら、高速バスも止まるバス停「白百合台」からノンストップでバスタ新宿に帰ればよい。新宿は自宅からまずまず近いので、ほぼドアtoドアの感覚だ。この日は東名高速で重大事故が発生したため、高速道路の脇から地上に下り、駅まで歩いて小田急線で帰るはめになったのだが、まぁそれはそれとして。

夜ごはんはスシローで馬刺しセット

地元駅に帰り、夜ごはんスシロー、自宅に帰ってデザートのいちごとフローズンヨーグルトで、日帰り箱根旅の締めくくりにした。

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