【マーケ】012-嗅覚を刺激して売る:脳科学マーケティング100の心理技術
においは、意識的な思考を得ずに聞くや感情を呼び起こす作用が強い。
人間の感情の75%は、匂いによって引き起こされると推測し、企業のマーケティングのさまざまな局面で出来るだけ嗅覚を活用すべき。
ドナルド・レアードの研究によると、男性の80%、女性の90%が、匂いが感情の引き金を引き、鮮烈な記憶が蘇る経験をしている。
そのほかの結果もある。
同じナイキのスニーカーに対して、花の芳香で満たした部屋と無臭の部屋。
結果、84%がかおりのする部屋で評価した方が、スニーカーが優れているとした。
・大脳辺縁系への刺激
マーク・ゴーべより
「すべてのブランドが独自のフレグランスを持つべきだと言い、においは消費者との感情的繋がりを深めるための成功要因」と考えている。
ジェラルド・ザルトマンは、
五感の中で、嗅覚刺激だけは大脳辺縁系に直接伝わると言う。
大脳辺縁系は感情の中枢であ流ため、嗅覚が直結すると、匂いが鮮明な記憶を呼び覚ます。
一旦脳に染み込まれた匂いは、視覚刺激が引き金となって、稀にその匂いを「嗅いだ」ように感じたりする。
てれびCMに流れるピザが出てくる映像などは、嗅覚応答が起こることもある。
匂いは人の行動や消費者の意識に影響を与えることもある。
ある実験でナイトクラブをオレンジ、、ペパーミント、海の香りで満たすと、客の帰る時間が長くなる結果が出た。
後で嬉々と調査をすると、香りのするクラブはより楽しい時間を過ごし、音楽を気に入ったと答えた。
シャンプーの香りを変えただけで無関係な機能に対する消費者の意識が変わった事実もある。
・不快な匂い
アメリカでは、顧客の3分の1が「マクドナルドは据えた油の匂いがする」と感じている
その反面、残りの顧客は、その匂いが好きで、食欲をそそられると答えた。
コーヒーや焦げついた匂いは単発で終わるが、マクドナルドの匂いはあまりにも一貫しているため、ブランド連想の域まで達している
・ポイント:独自の匂いを持つ
どんな会社にも独自の匂いが存在する。
それを意図的に管理ができるかどうか。
・嗅覚ブランディング
嗅覚ブランディングで大事なことは、一貫性と独自性。
シンガポール航空が五感ブランディングで成功している理由の1つは、記憶に残る独自の匂いを開発し、あらゆる場面で何年も使い続けていること。
・消費者の嗅覚をコントロールする
最近のスーパーは、リティサリーチキンがよく売れているが、言うまでもなく美味しそうなローストの匂いが惣菜コーナーに漂っているため。
コーヒーの売り場には、見るが設置されていて、豆を炊くたびに香りが漂う。
商品のゴム・プラスチック・木・レザーなどの材料が使われるが、意図的に強調した「新車の匂い」なる芳香剤が考案されている。
・嗅覚マーケティングのリスク
匂いは控えめにっして、環境との調和を図ること。
・まとめ:匂いの観点で考える
嗅覚を脳に直結した強力な感覚。
観察と顧客からのFBの双方を使って商品と販売現場をチェックする。
自然に発する匂いの1つは、強調すべきか、消すべきかを判断する。
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