プロ野球、成績は「カネ」次第?序盤戦の順位に連動。貧乏球団が奮起する映画「マネーボール」の世界を日本でも!
プロ野球の世界。今季序盤戦の順位を見てみると、恐ろしいまでに、チームの平均年俸と連動しているのだ。「地獄の沙汰も金次第」というけれど、プロ野球の成績まで「カネ」に支配されてしまうのだろうか。
今季の平均年俸の1位はソフトバンクの7002万円。3年連続のトップだ。18日現在、今季のリーグ2位につけている。
パリーグで首位を走る楽天も、平均年俸3位でパリーグでは2位。さらに現在、Aクラスの3位を走る西武も、平均年俸で12球団中4位、パリーグでは3位となっている。
これだけ、「カネ」が順位とマッチしているケースも珍しい。かつて、「人気のセ、実力のパ」と言われていた。観客動員で劣ったパリーグの球団には、「貧乏」というイメージがあったのだが、今は昔の話なのだ。
そして、今季、平均年俸の最下位なのが、2817万円の日本ハム。目下、今季の順位はリーグ最下位。「ビッグボス」新庄剛志監督が話題の中心となるが、選手は若手が多く苦戦が続く。
セリーグに目を移しても、状況は大きく変わらない。現在、序盤戦で首位をキープしているのは、昨季日本一のヤクルト。平均年俸は4050万円で、12球団中5位、セリーグでは2位。
ゲーム差なしの2位で追うのが巨人。一時、トップを独走していたが、現在は2位。ただし、いつでも首位を奪還できそうな位置にいる。平均年俸は12球団中2位。セリーグでは1位だ。
一方、セリーグ最下位でもがいている阪神。17日にはヤクルトに逆転サヨナラ負けを喫した。平均年俸は12球団中9位で、セリーグでも5位。干支は「寅年」。猛虎に期待がかかっているが、序盤戦はもがいている。
「カネ」が野球の世界まで支配してしまうのか。そこに「ミラクル」はないのだろうか。昨季、パリーグ王者となったオリックス。実は昨季の平均年俸は12球団中、最下位だった。交流戦で波に乗り、そのままの勢いで、リーグVを手にした。ただし、今季は4位と低迷している。
海の向こう、アメリカでも、かつて貧乏球団のアスレチックスが選手の補強やチームの戦術に独自の方法を貫き、ポストシーズンの常連となった時期もある。そのチームの躍進ぶりを描いた「マネーボール」という映画は、ブラッド・ピッドさんが主演し話題となった。
「カネ」が野球の結果を支配するのでは、つまらない。やはり、貧乏球団が「ミラクル」を演じるシーンを見たい。
そこには選手育成や試合での戦術に、独自の方法が必須となる。それを実践しているのが、平均年俸最下位の日本ハムかもしれない。開幕戦でオープナーを導入するなど、ビッグボスは「常識」を打ち破ろうと懸命だ。
そんなチームがもっと出てきて、貧乏チームでも快進撃を見せてほしい。貧乏球団よ、奮起せよ!
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