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不妊治療をしている人たちにもっと目を向けてほしい

seiko

昨日の新聞に、こう書いてありました。

出生率の低下が止まらない。

2022年10月27日(木)朝日新聞 朝刊 論壇時評

そして、それを少しでも高めるために何ができるか、政府が取り組むべきは大きく3つあるそうです。

簡単にまとめると
1. 子ども・子育て支援政策の充実
2. 社会と家庭における男女共同参画の推進
3. 経済・雇用環境の改善

内容はごもっともだし、その通りにコトが進めばどれだけステキな社会になるだろう、と思う。

さすがにこの出生率ではこのような記事やニュースを目にする機会が多くなるのはとてもよく理解できる。だけど私は、以下のような文章には抵抗があります。

特に男性の家事・育児参加を進める必要がある。男性が担う家事・育児の割合が高い国では、出生率が高い傾向がある。子育てに伴う負担を母親だけが担わされるような国では、女性は子どもを持つことに躊躇する

このようにひとくくりに言われると、とても苦しい気持ちになる。

もちろん言葉の選び方もあるし、そんな意図はないのだろうし、はっきり言って私が敏感すぎるだけです。

だけど、経済的理由や仕事や社会のために躊躇する人がいる一方で、

子どもを持ちたくても、いくら願っても、なかなか持てずに日々泣いている人たちがいる。

ことを忘れないでほしい。

躊躇なんてしたことがない。欲しくて欲しくて欲しくて欲しくてあらゆる努力をしても、それでも恵まれずに、それでも日々の仕事をし、家事をこなし、生活をしていかなくてはいけない。


子育て環境や家庭内の男女共同参画、雇用環境の改善をする。

ということは、子どもを授かった人々が理想とする未来だと思う。授かれば、そのような環境がもちろん必要だし、将来の子どもたちのためにも大切な取り組みであり、もちろん雇用環境については不妊治療中の人々にも助かる仕組みだと思う。

ただ、いま政府がやろうとしていることは、まるですべての女性は結婚して、子どもを産んでください。と暗に圧力をかけているように感じてしまうのは私だけでしょうか。

産まない選択をする人も、産めずにあきらめる人も、結婚を望まない人も、それぞれ尊重されるべきです。

そしてそのようなさまざまな人がいる中で、どうしてもっともっと「望んでいる人」に焦点をあてて手を差し伸べないのだろう。

出生率を上げ未来の社会保障制度の維持を願うなら、不妊治療の保険適用だけではなく、治療中の心のケアや病院の混雑解消や、やれることはたくさんあります。

仕事中に治療に抜け出せるしくみは大企業ではあるかもしれないけれど、どんな職種の人でも、どんな所得の差も関係なく、もっともっと気軽に治療を受けられる機会を作ってほしい。治療費を完全に無料にしてでも彼女たちをバックアップしてほしい。

それこそ理想論だし、難しい問題ですね。
だけど、それでも言わずにはいられませんでした。

子どもを望む、すべての人の願いを叶えられるよう、大企業だけではなく、政府が国を上げて助けてくれたら、出生率は上がるのではないだろうか。と素人は考えてしまう。

現代の医学をもってしても、妊娠できない人たちもいます。それでも「子どもを授かる」「子どもを育てる」にはさまざまな方法があります。その可能性を分かりやすく提示したり、もっと利用しやすくしたり。

取り組むべきは、男性の家事参加を促すことだけではないはずです。


新聞の記事では、経済や政府という目線で書いてあり、社会の問題のほんの一部分であることは分かっています。だけど、久しぶりに気持ちがあふれ出しました。

日本の男性は夫婦が行う家事・育児のわずか15%ほどしか担っておらず、先進国で突出して低いらしい。

その事実はよく知られているけど、日本の医療技術がトップレベルであるにも関わらず、体外受精の成功率がアメリカよりも低く、13%くらい。

日本は世界最大の不妊治療大国と言われていることはあまり知られていません。

アメリカでは体外受精の件数は年間約30万件なのに対して、日本は約46万件だそうです。人口の差を考えたら、どれだけ「子どもを望んで体外受精をした」人が多いかが分かると思います。

体外受精の成功率が低いのは、「不妊治療を開始する年齢が遅い」ことが原因だそうですが、そういう情報はなかなか若い女性の耳には入ってこないことも問題の一つかもしれません。


最近、生理用ナプキンを学校のトレイに常備する動きが広まっていますね。
それと同時に、「子どもを望む場合に必要な基本的な情報」も広まるしくみが必要だなと思います。

現代は情報の世界と言いながらも、入ってくる情報はきらびやかな世界やネガティブなニュースが多く、本当に必要な情報は自分から取りに行くしかありませんね。

15年前、体外受精のおかげで子どもを授かりました。
今でも当時の心境を思い出します。赤ちゃんを見ると、こんなに時間が経った今でも、嫉妬に近い感情が湧き上がります。

生意気なことばかり書きましたが、こんなに技術が発達した時代に生まれたことに感謝しています。

そして、さらに治療中の方々の心に優しい環境、経済的に楽な環境が整うことを願うばかりです。


ここまで書いても、まだ記事のアップロードに躊躇していました。

なぜこんなに躊躇するのか。私は一人目に5年、二人目に8年の不妊治療の経験があります。思い出すだけでも涙が出ます。それでも今、あの時に理想としていた生活を送ることができているからです。

そんな日々を、子どもたちのことを、このnoteにもこれでもかと書いています。

それなのに、不妊治療の苦しみについて語るなんて、できない。申し訳ないとか、恥ずかしいとか、子どものない暮らしを選んだ人々の気持ちを理解もせずに、偉そうだとか、上から目線に見えてしまうんじゃないかとか、複雑な感情がブレーキをかけていました。完全に嫌われたくない、良い人に見られたい、と自分を守ろうとしていました。

が、今朝の新聞の「ひと」の欄を見て、やはりアップしようと決心しました。

実親は外国にルーツがある小春さんのお話。
中学の制服にズボンを導入してほしいと6年生の時に里親さんと区長に伝えたところ、性別に関係なく自由に制服を選べるようになったそうです。

取材の申し込みがあったのに、児童相談所から
「実親の許可がなければ名前や顔は出せない」と言われ、

自分の存在が否定されているように感じた。私は隠された存在なの?

2022年10月28日朝日新聞朝刊

小学4年生のときケンカをして家出した小春さん。心配して泣きながら探していた里親さんの姿に、初めて「大切にされている」と実感したそうです。

今、彼女は娘と同じ高校一年生。

里子が特別視されない社会を目指して声を国に届ける予定。

「自分だけよかったで満足したくない。ほかの里子のために、過去の自分を救うためにも、活動していきたい」

この言葉を読んで、私も。と勇気が出ました。

ひとりよがりの個人的な意見ですが、ずっと心にあったことを吐き出させてもらいました。

今現在苦しんでいる人たちに、そして過去の自分に、なにができるだろう?


以下に、参考にしたページのリンクを貼ります。

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