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トトロの時代

幼稚園児、息子の夏休みは雨、雨、雨の1週間でした。と言っても、晴れ続きだった前の週には幼稚園から帰るなり、制服のまま水中メガネをつけて庭のプールにバシャーン!

夕暮れどきに散々暴れる日々だったので、ある意味、良い休息の1週間でした。

雨の中やることもなく、レゴ、パズル、あつ森、ベイブレード、レゴ、パズル、あつ森、ベイブレード、、、、そして私は不意に昔見た「ロード・オブ・ザ・リング」を見たくなり、気軽に「家族で見よう〜」と提案。

家族で映画(もちろん、我が家のいつもの散らかったリビングにあるテレビだけど)って幸せ!とウキウキしていた私ですが、最初の15分で子どもたちは「怖い!」「やだ!」「やめる!」となりました。(ハリーポッター好きの娘は随所に似たところが出てくるので興味はありそうでしたが、やはり「怖い」と逃げて行きました)

15年以上前に見たので、内容はウル覚えでしたが、映像がこんなに怖かったのか。これは子どもにはさすがに怖かろう、と納得。

15年以上前、私はすでに大人だったのだ。と妙に年齢を感じた出来事でした。(その後、夫と楽しく見ました)

そして、やっぱり何か時間つぶしがなくてはやっていけない雨の夏休み。借りてきたのは「となりのトトロ」と「崖の上のポニョ」。どちらも息子には絶対に大丈夫!という内容。

トトロ3回、ポニョ2回も見ました。映像は綺麗、優しい、分かりやすい。

昔々、私も何度か見ましたが、今こうして二人の子供の母となってからじっくり見ると、親の気持ちに感情移入。一人で涙が止まらない。(3回目のトトロでようやく泣かなくなりました)

いつ見ても心が温かくなりますね。

映画を見ながら息子がいろいろと質問をしたり、感想を言ったりしてくれました。

これ(お風呂や井戸水)は何?
まっくろくろすけは本当にいるの?
こんなに大きな木を見に行きたい。
川のお水飲むの?
バケツにお水入れるだけで、魚とれるわけないよねえ。
雨の日にトットロ出てくるの?どこに行けば会えるの?

そんな中、私の心に残った言葉は、

「お母さん、ここ(物語の中)ではコロナがないねぇ。マスクしてないもん。」

あ、そういうところに気づいたんだ、と思うと同時になんだか切なくなりました。マスクが当たり前の世界になってしまった今、「マスクしないと怒られる」「人がたくさんのところに行っちゃいけない」「手を消毒しないとだめ」と、息子のような小さな世代でも窮屈に感じるほどの日々。

ポニョに出てくる「そうすけ」は5歳。性格は全くちがうけど、背格好が似ているので私が「似てる!」と言ったら、つい2週間前に6歳になった息子は、「僕はもう6歳だよ。ベイビーじゃないの。」

「もとの生活には戻れない」とか「子どもたちがかわいそう」とか思う前に、これからの新しい世界を楽しみに、想像力を生かしてたくましく生きていこう、と先頭切るくらいじゃないとダメだな!と、昔々の良い作品を何度も鑑賞しながら、のんびりと親子の会話をすることで、いっぱいの元気をもらった夏休みなのでした。


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