マガジンのカバー画像

私たちの心が実現できると知っているもっと美しい世界

37
チャールズ・アイゼンシュタインの著書の翻訳を公開。社会や環境が危機に瀕している時に、個人として私たちは世界を良くするために何が出来るでしょうか?この本は、この危機の時代に、私たち…
運営しているクリエイター

2020年12月の記事一覧

「私たちの心が実現できると知っているもっと美しい世界」 希望 (第10章)

本の内容紹介、著者チャールズ・アイゼンシュタインについてと目次。  近頃は、先生たちの間で、希望という言葉は評判が悪くなっています。一方で、希望は現実についての冷静な判断から私たちを遠ざけ、非現実的な期待を助長する希望的観測を示唆しているようです。ニーチェが書いているように、「希望は一切の悪のなかでも最悪のものです。なぜなら人間の苦悩を長引かせるからです。」その一方で、「スピリチュアリティ」の言語では、希望は現在という瞬間の拒絶、あるいは、自分の意図の創造的な力を侵食する疑

「私たちの心が実現できると知っているもっと美しい世界」 絶望 (第9章)

本の内容紹介、著者チャールズ・アイゼンシュタインについてと目次。  多くの人が、気候変動の解決にはオルタナティブテクノロジーという離床する選択以上のことが必要とされることを理解していますが、同性愛者のための結婚の平等、ホームレスへのコンパッション、自閉症の人たちへのケアなどに人生を捧げている人たちが、私たちの種の存続のために必要不可欠なことをしていると言う人はほとんどいないでしょう。しかし、それはただインタービーイングに対する私たちの理解がまだ浅いからなのです。私が示唆した

「私たちの心が実現できると知っているもっと美しい世界」 気候 (第8章)

本の内容紹介、著者チャールズ・アイゼンシュタインについてと目次。  では、「確かに、包括性、無意識の人種差別や階級差別を暴くこと、脇に追いやられている人たちに発言の場を与えること、非暴力コミュニケーション、深い傾聴のスキルなどは、すべて価値のある目標ですが、ここで私たちは種の生存について話しているのです。私たちは、必要な手段を講じてCO2の削減を達成する必要があります。これらの他の事柄は後回しになります。現在の規定路線となっている6度または8度の温度上昇を止めなければ、どれ