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@OnLine_アートとマインドフルネスワークショップα(開発版)

このレポートは、オンラインアートとマインドフルネスワークショップの実験記録である。意味の喪失から、意味の再取得の実験であったようにも思っている。実験の背景から、工夫、参加者からのメッセージ、まとめの順番で構成する。


はじめに

アートとマインドフルネスワークショップに行きたいけど行けない。
友人からもらった、小さな要望から、探索は始まりました。
理由はここでは伏せますが、距離と時間であることに違いはありません。
人にはそれぞれ事情があります。動かすことができないものも。

“コロナ禍”を通じてあたりまえになったものに、オンラインがあります。
会話も、対話も、イベントも、オンラインが当たり前になりました。

だけど、このワークショップは“コロナ禍”後、画材を共有しながら始めたワークショップです。それぞれの環境で、違う画材を通して、同じような体験を届けられるのかどうか、不安がありました。

そのために3回を通して、α版(開発的実施)を開催をしました。これは、その記録です。合計で9組13名の参加をいただきました。とても小さい人も含まれています。

行ったこと

行ったことはシンプルです。2時間の時間を共に過ごし、画材と戯れること。それぞれの制作の後では、みずからの作品について話してみること、他の参加者から言葉をもらってみることです。

  1. チェックイン

  2. 紙で彫刻

  3. グラウンディング(指先に意識的になるガイド)

  4. 黒く塗る

  5. 色を塗る

  6. チェックアウト

工夫したことや改善していったこと

  • 作品の共有を写真で行ってみる
    これは、初回のみ行って2回目からはやめました。理由は写真撮影も、写真共有もそれなりにスキルが必要だからです。そのために時間をとることで、関わりが止まってしまうこともあり、2回目以降は終了後に写真を共有してもらうスタイルに変更しました。

  • 感想を伝え合うためのガイドを多めにしてみる
    リアルワークショップでは、描いている間にも人の作品が目に入ります。刻々と変化する過程もみることができるし、彫刻の作品はその空間にあり続けます。太陽の光も変わっていくし、五感全てを用いることができる。
    しかし、オンラインでは言葉が重要な役割を果たします。だから、無理には話さないけど、十分に言葉が交わされる。このことを意識してガイドを行っていました。

  • 作品アルバムの共有
    1回目から3回目と作品を追加していくとアルバムが育っていくかのように思えます。見ていると、今でもその時が思い出せます。オンラインなのに、いっしょに描いていたような感覚が得られるものだなと、3回を通して思えています。

アルバムはこちらから「アルバムを開く

  • アンケートの実施
    感想、次の体験者への言葉、改善点のフィードバックをもらうようにしました。率直に協力的な意見ももらえて、すぐに次の実践に反映することができました。
    また、アンケートには「これから体験する人へのおすすめメッセージ」を書いてもらいました。

これから体験する人へのおすすめメッセージ

参加者の大人のみなさんに、これから体験する人へのおすすめメッセージを書いていただきました。

みゆき
5歳・3歳・1歳の母です。今回は5歳と参加させていただきました。子どもも大人も自由にゆるく居られる暖かい空間の中で、安心して最後まで過ごすことができました。
子どもを通して感じること、私自身も描いていて童心に戻ったような懐かしさを感じ、いつも頭いっぱいなのがナイと自覚した時には頭が軽くなったようなリフレッシュ感がありました。
そして、 5歳児くらいは途中で飽きたりするのですが、何のルールもない空間でずっと楽しく集中していられるのが心地良いんだと見ていて感じました。と同時に大人の都合でルールや型にはめていく事が保育園や家庭内でも案外と日常にたくさんある事に気が付き、それを否定するという事ではなくて、時にはこういった時間も取り入れてみる。
子どもと遊びながら脳のリフレッシュ、気持ちが軽くなるワークにもなるので、ぜひママさんに私はオススメしたいです)^o^(

けんいち
絵を描く、芸術、アートと聞くと「下手だから」「向いていないから」と遠ざけてしまうことってありませんか? 私自身がそうでした。上手いかどうかの評価を気にして、描けませんでした。しかし、このワークショップでは上手い下手を気にせず、自由にアートに触れることができます。なぜなら"答えがない"からです。自分が表現したいものを表現するだけです。表現するためにどうしたいのかと自分に素直に向き合います。この時間がとても不思議なのです。心が開かれて、子どものように夢中になり楽しみ、そして癒されるという体験になります。マインドフルネスを知らない方も、アートに縁がない方も、そのままの自分で参加できる特別なワークショップです。

ゆりあ
もしかすると人生で初めて選択する時間の使い方になるかもしれません。しなければならないことが何もない中で自分の脳はどういうことを喜ぶのか探究してみましょう。

白井たけし
私も含めて、絵や創作的な活動は多くの人は「他者からの評価」「他人との比較」を意識して経験してきたように思います。
今回の経験は、「自分との対話や探究」「他者との違いを楽しみ、他者を知る」機会だったと思います。
ありのままの自分でいい。ありのままの自分を愛する。といったことは、様々な手法や場で経験する考え方だと思いますが、それは実際はとても難しいことだなと思います。手を動かす今回の機会はそういった「ありのまま」を出して「自他で(個性や違いを)認め合う」とても純粋な体験になる可能性を感じました。
私みたいな思考優位の方には更におすすめしたいです。"

ある
「アート」と聞いて、なんだかよく分からず、食わず嫌いの方も多いのでは。身近なアートに手ほどきをしてもらえる体験がココにありますよ。
また、社会の中で「分かりやすく、相手にわかる言葉で表現する」学習と経験を積んできたあなたへ。その学習を手放してみたくありませんか?「そう思った」「そう感じたこと」を赴くままに、そんな時間でした。

N
ふだん気づいていなかったことを体験することができます。なにかのために、ではなくて、自分のために時間を使うという贅沢を味わってみてください♪

Kaorin
アートとマインドフルネスのオンライン・ワークショップは、休息とリフレッシュが同時にできるお得な2時間です。丁寧に配慮された雰囲気の中で、自分らしく過ごすことと、誰かの自分らしさに触れ、やり取りすることができました。
自分時間を豊かにしたいと思う方にオススメです。

あづさん
今の自分の状態を客観的に捉える事が出来ます。周りの人の視点をもらう事で、自分の世界が広がったり、心が軽くなったりします。

sakamichi
シンプルなワークに没頭できます。一人の時間を、人と過ごします。

まとめ

いかがでしょう。おすすめメッセージなので良いことだけが書かれておりますが、これらのメッセージを読むことで私は、このワークショップの特徴がわかってきたように思っています。

  • リフレッシュできる

  • 時間の使い方の選択ができる、時間を豊かに使える

  • アートへの障壁が下がる

  • 小さい子どもも集中できる

これらの結果には、このワークショップの仕組みに関わるところがあります。

  1. 感覚を意識的に使うこと

  2. 視覚のリフレッシュを繰り返し行うこと

  3. 自分の考えを言って、聞いてもらうこと

  4. 他の人からのフィードバックを受けること

実はこれらは、休息の要素でもあり、活力が得られるようでもあります。

  1. 普段意識しない感覚に注意を向けられる

  2. 自分の手で目の前の視界に変化が起きる

  3. 自分の発言が受け取ってもらえる

  4. 自分の存在が認めてもらえる

自分の力で、自分の世界をリフレッシュでき
考えを述べ肯定される経験を繰り返す

このプロセスを体験することで
自分の中で意味が生まれてくるように考えています。

忙しく、忙殺されていると、多くの結果を生み出しているのに
自分自身の中で意味を失ってしまうことがあります

自らの手で世界を書き換え、他の人から認められるそして、意味を掴み直す。その機能がこのワークショップにはあると思えるのです。


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