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『難しい、だから面白い』

先日、Netflixで「騙し絵の牙」を観ました。

塩田武志さんの原作です。その原作は次のような感じです。

出版大手「薫風社」で、カルチャー誌の編集長を務める速水輝也。笑顔とユーモア、ウィットに富んだ会話で周囲を魅了する男だ。ある夜、上司から廃刊の可能性を匂わされたことを機に組織に翻弄されていく。社内抗争、大物作家の大型連載、企業タイアップ…。飄々とした「笑顔」の裏で、次第に「別の顔」が浮かび上がり―。俳優・大泉洋を小説の主人公に「あてがき」し話題沸騰!2018年本屋大賞ランクイン作品。

この「騙し絵の牙」は、まさに出版界のDXです

プロローグとエピローグの結合のシナリオも素晴らしいのですが、エピローグまでストーリーが秀逸です。

出版業界が、「デジタル化していく社会」に対して、レガシーな出版社で雑誌「トリニティ」の編集長をしている速水(大泉洋)は、衰退していく出版業界において、いままで心血を注いできた出版社を辞めて新しい企業を立ち上げます。
そして、レガシーな出版業界に対して、
ディスラプターとして「トリニティ」は生まれ変わります。

このストーリーが、まさにDXそのものです。

この本は、大泉洋をモチーフとして、書かれた作品という事で注目されていますが、いやいや内容は出版DXです。
出版業界の悪しき風習、読者の想い、作家の想い、デジタル化していく社会の中で衰退していく出版業界という大きな潮流の中で、「知の深化」と「知の探索」をコンバージェンス(結合)して業界にイノベーションを起こし、ディスラプターとして業界を壊し、市場を塗り替えていく様は、まさにDXそのものです。

さてさて、書籍の紹介はこの辺にして、本題に入ります。

この原作の映画版です。

これが、Netflixで配信されていたので、早速観ました。
内容はというと、原作と全然違います!笑

でも、これはこれで全然あり!
面白かったです。

その映画版の中で、速水(大泉 洋)が言うセリフがあります。

「時間は想像より早く流れる。だから最も難しいアイデアを選んで実行する以外ない」
「無理だから面白い!」

という速水(大泉 洋)のセリフです。

いつも僕が言っていること、また会社の価値観でもあることをズバッと言ってくれています。

そして、これがイノベーションの本質だと思います。
「最も難しいアイデアを選んで実行する」実現できたら、めちゃくちゃ面白くないですか?難しいからこそ、模倣困難になり、差別化が生まれスイッチングコストが高くなるんです。
誰もが思いつくアイデアや、簡単に実行できるアイデアはすぐに模倣され、価格競争の波に飲み込まれます。

ここを見極めてスピーディに意思決定をし、チャレンジしていくことこそが、これからの社会を生き抜いていくのではないでしょうか?

そのためには、意識の変革と意思決定プロセスの変革が必要だなあと思う今日この頃です。

最後にもう一度!

「時間は想像より早く流れる。だから最も難しいアイデアを選んで実行する以外ない」「無理だから面白い!」

おしまい

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