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SC相模原-東京ヴェルディ

橋本駅で相模線と横浜線を勘違いしていて20分ほど足止めを食らった。ようやく動き出した電車から遥か高い場所に大きなスタジアムの照明が見えた。
原当麻の駅から登る。さらに細い林の中を登ると相模原ギオンスタジアムが現れた。夜間は通行禁止と書かれていたのでおそらくメインの通りではないのだろう。ここに向かう道中で1度も相模原のユニフォームを着た人を見ていなかったのでスタジアムに着いてやっとホッとした。
いつも会場に着くとまずスタジアムの周りを1周する。どんなスタグルがあるのか、どんな雰囲気なのか、動線はどうなっているのかなど始めての場所はワクワクが止まらない。
一通り見終わると自分の座席を確認する。少なくとも90分は過ごすことになる座席である。見やすさはどうか、周りの様子はどうかなどここでも様々なところに目をやった。
相模原のホームゲームでの工夫は観客を巻き込むということだと思う。その理由はスタジアムDJの人が積極的に観客に質問を投げかけサポーターがそれに呼応するからだ。中でも印象に残っているのはクラップの練習。まず大型ビジョンにクラブが作った映像に合わせて手をたたく。そのあとに相模原の太鼓にバトンを渡し今度はその太鼓に合わせて手拍子をおこなう。こんなことは初めての体験だったので新鮮だった。

意外な入りと結果

現在最下位のSC相模原と3連勝中の東京ヴェルディの1戦。予想としてはヴェルディがボールを回し相模原が引いて守る。という構図だと思っていた。しかし最初積極的に仕掛けたのは相模原だった。
先に結果を言うと2-0でヴェルディの勝利で4連勝を飾った。
前半の最初10分はシュートも積極的に打ち人数をかけた攻撃をみせていた相模原だったが次第に縦よりもバックパスを選択する機会が増え固められた守備を崩せずボールを失ってしまうことが多くなった。さらに前からハメにはいくのだが後ろが連動できず中盤にスペースを与えヴェルディの佐藤や井出に自由にボールを持たれる展開となる。間一髪で凌いでいたが前半終了間際にセットプレーから失点をし試合を折り返した
しかしヴェルディ視点から見ると前半1点では物足りない内容だった。相模原に決定機を作らせず自由にもさせない守備からボールを奪っていい形で前を向く。ここまではいいのだがその後に迷いが生まれてしまいゴール前でパスがずれるなど精彩を欠くシーンも見受けられた。また、ボールを保持したときは相模原と同じように固めた相手を崩しきれなかった。
前半の支配率は速報値で五分五分。本当に鏡で反射したような展開となった。ボールを持つと攻撃が行き詰まり窮屈な体制でシュートに終わる。しかし1つだけ決定的な違いがあったと個人的には思う。それはカウンターからチャンスを作った回数。ヴェルディのほうが後方から選手が推進力をもって飛び出してきて多くの選択肢を作れていた。そのあとの選択がヴェルディの課題だが形はできていて希望を持ちリードを保って1-0ヴェルディリードで後半へ。
後半相模原のビッグチャンスはセットプレーからユーリの足元に入ったボールを至近距離からのシュート。これは若狭のスーパーブロックに遭い6試合ぶりの得点とはならなかった。これくらいしか相模原から得点の匂いがしなかったのは残念な点である。
相模原の間延びは前半途中から改善されたが勢いを持って飛び出してくるヴェルディの攻撃に苦戦し井出に決められ2-0となった。5枚で守っているのにあそこのスペースが空いてしまう。相模原にとって苦しい失点となった。
しかし2点差になったにも関わらずなぜかヴェルディの守備が安定しない。不用意なファウルやパスミス、競り負けるシーンが2点差になってから増えたように感じた。上位進出するにはこういうプレーをなくしていかなければならない。それでも平松や藤本、稲本が投入された相模原にチャンスを与えずこのままゲームは終了した。
この試合で印象に残った選手が1人。持井というヴェルディのMF。この選手のプレーは初めて見たのだがテクニックで相手を置き去りにすることができる。フルタイムでみたいと思わせてくれるプレーだった。

東京ヴェルディの試合はDAZN含めて大宮戦以来。かなり久々となったがボールを回しすぎず勝てるチームになってきているというイメージを持った。
相模原はなんとしてでもまず得点がほしい。気持ちは見せてくれたがチャンスにはつながっていない。根本的に変えていかなければJ2残留は遠のいてしまう。