【学校ストライキ全文公開】プロテストってなに? 世界を変えたさまざまな社会運動
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【学校ストライキ全文公開】プロテストってなに? 世界を変えたさまざまな社会運動

社会運動には、いろいろなかたちがある。
通りを行進したり、バスで席に座ったり、テレビを家から持ち出して外を歩いたり、野菜を育てたり、うるさい音楽を奏でたり……。これらはどれも、人々が不公平な世の中に対して立ち上がる際に使った方法だ。

『プロテストってなに? 世界を変えたさまざまな社会運動』(2021年9月発売)の刊行を記念して本文の一部を無料公開します。
「社会運動」を身近に感じることはあまりないのではないでしょうか?本書では、これまで世界各地で繰り広げられたさまざまな抗議活動を、豊富なイラストとやさしい文章とともに、分かりやすく紹介します。

この本が、社会運動について知り、考えるきっかけになればと思い、「はじめに」と、5つの社会運動についての全文を公開予定です。
5つの社会運動については本日から3週にわたり順次公開し、2021年10月31日まで公開予定です。
これをきっかけに、興味をもち、書店やAmazonで書籍を手に取っていただけたら幸いです。

本日は、グレタ・トゥーンベリさんの単独の抗議活動から広まった、「未来のための金曜日」のについてご紹介します。

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学校ストライキ
未来のための金曜日 世界各地 2018年~

その夏、スウェーデンは262年ぶりに最高気温を更新するほどの猛暑で、当時15歳で義務教育の最高学年にあたる9年生だったグレタ・トゥーンベリはひどく胸を痛めていた。気候はどんどんおかしくなっていっているのに、誰もそのことを真剣に語ろうとしない。周りを見渡してみても、政治家も大人たちも、みんな環境問題など存在しないように振る舞っているように見えたのだ。

大人が行動しないなら、自分がやるまで―。ある月曜日の朝、グレタは学校へ行くかわりにスウェーデンの国会議事堂へ赴き、政治家によく見えるように「気候変動のための学校ストライキ」と書いた看板を掲げた。そして、石畳の歩道のうえで丸1日過ごしたあと、写真を1枚、ソーシャルメディアに投稿して帰宅したのだった。次の日も、グレタは朝起きて、また1人で抗議活動をしようと国会議事堂へ向かった。だが今度は、ほかの人たちもどんどん合流してきた。みんな、グレタと同じように気候変動を憂いていた。そうした人々はグレタの投稿を見て、さらに情報を拡散させていく。そうこうするうち、その週の終わりには新聞の取材まで来るようになった。

学校ストライキの参加者らは、9月にある次の総選挙の日まで、同じ場所で抗議を続けた。だが、こうして世間の注目を集めるようになっても、政治家は依然として時間を無駄にするばかり。選挙が終わったあともストライキは毎週金曜日に続けられ、ヨーロッパ各国に招かれたグレタのスピーチはあらゆる国の人々の耳目を集めた。こうして、翌年の3月になるころには、米ニューヨークからケニアのナイロビまで、世界中の市町村で140万人もの子どもたちが学校ストライキを行ったのだった。

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 『プロテストってなに? 世界を変えたさまざまな社会運動』全文紹介。社会運動を少し身近に感じたり、興味を持っていただけたでしょうか?
このあと、日本での衆議院の解散総選挙が行われる見込みです。まず投票に行ってみるのも社会運動への一歩だと思います。
書籍には、他にも色々な社会運動が紹介されていますので、是非ご覧いただければ幸いです。

過去の投稿はこちら(10/31まで公開!)
1.はじめに
2.労働者史上初のストライキ
3.メーデーについて
4.香港の民主化デモ「雨傘運動」


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プロテストってなに? 世界を変えたさまざまな社会運動
著者: アリス&エミリー・ハワース=ブース
定価: 2,200円(本体2,000円)
帯文: 荻上チキ
翻訳者: 糟野桃代
判型: 235×193mm
総頁: 168頁
製本: 上製
ISBN: 978-4-86152-841-5 C0036

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