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『一研究生のノート』

小社から自費出版をされた著者にアンケートしてみました。本を作ってみての感想などを聞いています。自費出版に興味のある方はぜひ参考にしてください。

今回は2018年にご主人の書き遺されたものを編み『一研究生のノート』を出版されたMさんにお答えいただきました。

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自費出版をしようと思ったきっかけは何ですか?

本人のことをまわりから聞かれたときに、これを読めば自分で理解し、知ることができると思いました。私自身、所属法人の長として、会や会員の業績をまとめた出版業務も行ってきたので、多岐にわたる出版物から夫の筆になるものを抜き出し1冊に編むのは、大変なことではありませんでした。

大学教授をされていたご主人は、たくさんの著作物を残されていました。その中から奥様が厳選され、当時の印刷物のコピーを小社にお持ちくださいました。活字になっているものはOCRですぐにテキストデータ化できました。

実際に本を作ってみていかがでしたか?

もっといろいろなものを取り込みたかったのですが、とりあえずわかりやすいものだけ選びました。本人の人となりが読みとれるものに限定したので、ほとんど苦労なく作れました。

論文や寄稿文、書簡など幅広い分野からお選びいただきました。章立ても奥様が考えられました。どれも軽妙な筆致で、ウィットに富んだ文章です。
残念ながら非売品ですが、自費出版サロンではご覧いただけます。

本を出版された後、ご家族や友人など、周りの反応はどうでしたか?

家族や友人の反応もよく、あっという間に印刷したものがなくなりました。本人の出身大学や勤務していた大学の図書館、その他公立図書館へも本人の友人が届けてくださり、私も大変うれしく思っています。

学生時、国の中心から戦中戦後を見てきたご主人の回顧録は貴重な資料です。ぜひ読みたいという方が後を絶たず、お手持ちの本がなくなったため、2020年に増刷されました。

『一研究生のノート』
A5判・198頁/非売品/2018年1月13日発行