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中高生とその保護者、そしてアスリートも必読! 新企画「HEROs LAB」の徹底活用法

※これは、HEROs公式サイトで掲載された記事を転載したものです。

アスリートの社会貢献を推進し、スポーツでつながる多くの人の関心や行動を生み出し広げていくために始まったHEROs。従来実施してきた3つのプロジェクトの中から、8月より新企画「HEROs LAB」が始まった。HEROs LABとはトップアスリートが講師となり、競技生活で培ってきたチャレンジ精神やスポーツマンシップを、中学生・高校生たちに伝えるオンラインスクールだ。8月11日に開催されたライフセービングの飯沼誠司選手を皮切りに、これまで10名のトップアスリートが自らの経験や思いを学生たちに発信している。(2020年9月14日現在)

今回は、3人制バスケットボール3x3の岩下達郎選手(TOKYO DIME所属)が登場した8月12日のHEROs LABの様子を元にしながら、HEROs LABの活用法を、中高生やその保護者、さらにはアスリートたちに向けてご紹介したい。

3人制バスケットボール3x3の岩下達郎選手が伝えたのは「目標設定と習慣化のスキル」

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岩下達郎選手を講師に迎えた8月12日のHEROs LABでは、「夢を諦めないための努力が出来るようになる『目標設定&習慣化』スキル」を身に付ける方法をテーマに授業が展開された。岩下選手は現在、「経営者になる夢」と「オリンピック出場」という二つの夢をかなえるために、会社員として働きながらプロバスケットボール選手として活動している。授業では岩下選手がその夢を持つことになったきっかけや、それをかなえていくために決めた目標設定、実現するために重ねてきた努力、そしてここまでの人生で感じてきた心の葛藤について自身の経験を交えて語った。

授業中、参加者たちは、岩下選手の話に自分の姿を重ねながら、たくさんの質問をした。その中の一つに「勉強や部活動で、目標を達成するためにどのように努力していけばいいのか」という質問があった。この質問に対し、岩下選手からは「友達など周りの人たちに達成したい目標を話してそこから逃げられない環境を作り、弱い自分に打ち勝つ」と答え、自らの経験とともにその具体的な方法を伝えた。このように、中高生が自らの悩みや質問をぶつけ、アスリートの経験を聞きながら将来を考え行動を起こすための貴重な場となっている。

また、アスリートからのお題に対して中高生が答えるコーナー「HEROs CHALLENGE」では、岩下選手より「自分の憧れを発信してみよう」という課題が提示された。その課題に対して「芸術で人を幸せにする」「人間は何にでもなれるということを証明したい」「今日の授業で学んだことを生かして大物になりたい」など、参加者たちは自らが抱く憧れについて、チャット欄にコメントし、その後にはSNSで発信。

授業の最後には「一つの目標に捉われず小さな目標を含めて柔軟性を持って新たな視点を見つけることの大切さも実感した。大きな夢はぶらさずに小さいことから少しずつやっていこうと思った」「自分の弱さを認める強さも大事だと感じた」などさまざまな感想が述べられ、イベントは大盛況の中で終了している。

コロナ禍で求められるHEROs LABの社会的な役割

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HEROs LABがスタートした背景には、新型コロナウイルスによる学校の臨時休校やそれに伴う自粛があった。

コロナ禍においては、感染への不安から学校に通うことが出来ない学生が全国にいるというニュースや、9割近くの中高生が休校中の学習や受験対策に不安を抱えているという調査結果が報道された。またスポーツに目を向けると、甲子園をはじめ、インターハイや全国中学校体育大会など、多くの競技会が中止となり、学生たちが積み重ねてきた努力の成果を発揮する場が奪われてしまった。目標を奪われた中高生の生活習慣は乱れ、今後の進路にも大きな影響が生じているのだ。

この状況が長く続くと、学生たちは社会との接点が失われ、人生や将来について考える機会もますます減ってしまうだろう。また先行きが見えない不安から、夢や目標達成へのモチベーション維持が困難になることも懸念されている。そんな社会情勢だからこそ、新しい社会を切り開く中高生たちのモチベーションを高め、一人でも多くの若者の背中を力強く押してあげるという社会的な役割をHEROs LABそのもの、そして講師として参加するアスリートたちに期待したいところだ。

中高生のHEROs LAB活用法

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こうして中高生が持つ課題を解決するために生まれたHEROs LABを、中高生はどのようにして活用したら良いのだろうか。ここではその活用例をいくつか紹介したい。

1.中高生やその保護者は、まずは気軽に参加を

HEROs LABはオンライン形式の授業のため、全国各地から中高生が参加している。スマートフォンかパソコンにZoomアプリがインストールされていれば、誰でも気軽に参加できる。その上、保護者も自由に見学が可能だ。気構えることなく、まずは気軽に講座の様子をのぞいてみてはどうだろうか。

2.憧れのアスリートの経験談や裏話に耳を傾けてみよう

多くの人々に感動を与えるスポーツシーンの裏側には、アスリートたちの“日々の努力”や“チャレンジ精神”“チームの絆”などが隠されている。アスリートたちは強い精神力と、どんな困難をも乗り越える固い意思を胸に抱いて目標に突き進む。その過程で、独自の思考法や新たな発想法、目標の立て方やモチベーションの保ち方、覚悟の決め方、といったスキルを身につける。そんなアスリートたちの経験談を直接聞くことができる機会は、そうそうあるものではない。そんなトップアスリートたちの言葉は、説得力を伴って中高生の心に響きわたるだろう。

3.アスリートに質問や悩みをぶつけてみよう

アスリートの経験談や裏話をたくさん聞くことができることもさることながら、HEROs LABの大きな特徴は、「チャット機能」を活用して、参加者の悩みや質問を取り上げながら授業を進めていくことにある。思ったことや感じたことを気軽にコメント欄に書き込んでみよう。進行を務めるファシリテーターがコメントを拾い上げてくれたら、アスリートに質問するチャンスの到来だ。緊張してもいい。言葉がなかなか出てこなくたっていい。自分の言葉で一生懸命に伝えてみよう。きっとアスリートもその思いに応えてくれるはずだ。

4.学んだことをアウトプットする機会を活用しよう

HEROs LABの終盤には、アスリートから提示された課題に参加者が答える「HEROs CHALLENGE」というコーナーが設けられている。参加者が授業中に学んだこと、感じたことをアウトプットする貴重な機会だ。ただ受動的に授業を聴講するだけで終わらないのがこのイベントの魅力。中には毎回参加している学生もおり、「HEROs LABの授業を受ける度に、自分のやりたいことが明確になっている」と口にする。積極的に参加していけば、未来の自分が見つかるかも?

5.参加者同士の交流を楽しんでみよう

授業が終わった後は、参加者同士が小部屋に分けられて、感想を語り合ったり、学んだことを共有したりしながら、自由に交流することができる。HEROs LABへの参加を通じて、全国各地に仲間を作ってみてはどうだろうか。きっとこの先の人生の財産になるはずだ。

アスリートのHEROs活用法

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実は、HEROs LABは講師であるアスリートたちにもポジティブな影響を与えている。岩下選手はイベントの終わりに「想像以上に気付きが生まれ、参加者の声を聞いたことで自分のモチベーションにもなった。僕も試合をすることができず、モチベーションを保つことが難しいと感じていた中でも、頑張らないといけないと感化されたので、この機会を作ってくれたことに感謝したい」と口にしている。

HEROs LABは、アスリートたちが競技場の外でもスポーツマンシップを発揮出来る場所として機能し始めている。HEROs LABを始め、HEROsの活動に興味を持ったアスリートがいたら、ぜひこちらより問い合わせをしてもらいたい。

HEROs LABの今後の予定

HEROs LABでは今後も中高生を対象としたオンライン講座を実施予定だ。9月14日時点での今後のイベントスケジュールと登壇者は以下の通り。

9月14日(月)20:00〜 第11回 岡田真央/3x3

9月28日(月)20:00〜 第12回 上野眞奈美(旧:三星マナミ/フリースタイルスキー)

9月29日(火)20:00〜 第13回 上原大祐/パラアイスホッケー

10月8日(木)20:00~ 第14回 関根明子/トライアスロン

10月15日(木)20:00〜 第15回 東俊介/ハンドボール

これからも新しい情報が随時追加されていく予定だ。講座の最新情報や申し込み方法などの詳細についてはHEROs LAB特設ページをご確認いただきたい。


瀬川泰祐の記事を気にかけていただき、どうもありがとうございます。いただいたサポートは、今後の取材や執筆に活用させていただき、さらによい記事を生み出していけたらと思います。