はじめてのBluesky(設定・注意すること)ガイド
Blueskyが昨日、ついに招待制を廃止し、誰でもすぐにアカウントを取得できるようになった。
それに伴い、日本のユーザーが一気に増えて、にぎやかな感じがする。
新規ユーザーのために「おすすめfeed」を紹介する記事は以前書いたが、既に読んでくださっている人も多いみたいで、ちょっと嬉しい。Blueskyが少しでも面白いSNSだなと思ってくれればそれが一番だ。
しかし、他方で旧Twitterに似ているSNSのため、「Twitterと同じように使えるんだな」と思い込んでしまい、ルールを知らずにアカウントをBANされたりしている人も見かけるようになった。
この記事では、Bluesky独自の機能として、知っておきたい・注意したいことをまとめたい。
■はじめに
基本的には「Blueskyの始め方」というドキュメントがあるので、こちらを読んでもらえるほうがいい。
このスクラップボックスには、Blueskyの基本的な独自機能やサードパーティークライアントについてなど、Blueskyに関する情報が包括的にまとめられているので、ぜひ一回は目を通してほしい。
この記事は上記の内容のうち、特に知っておいてほしいものを紹介したい。
「これは知らんかったな」というものだけでも、下の目次から読んでほしい。
■初期設定
・見た目を日本語にしてみよう
今のBlueskyが初期状態でどうなっているかわからないが、メニューなどは英語のままではないだろうか。
日本語になっていたらこの項目は読まなくていい。
UI(見た目)の言語が日本語のほうがいいな、という人は設定をしよう。
①ホーム画面の左上端にある「≡」を押す
②歯車アイコンの「Settings」を選択
③「Basics」の項目の「Languages」を選択
④一番上の「App Language」を「日本語-Japanese」にする
また、その下の「第一言語」と「コンテンツの言語」もあわせて「Japanese」に設定しておくと良い。
・ホーム(following)上の返信の表示/非表示設定をしよう
上記の設定で見た目のほとんどが日本語になったはずだ。
次はホームフィード(初期状態ではfollowing feedなど各種feed(TL)が見れる画面のこと)の設定をしよう。
メニューの「設定」から「ホームフィードの設定」を選ぶと、TLの表示関連の設定ができる。
Blueskyでは、メンション(返信・リプライのこと)がメンションした人だけでなく、すべての人のTLに表示されるようになっている。
つまり、見ているfeed上で誰かがめちゃくちゃ返信を送りまくっていると、TLがメンションだらけになってしまう。
それでもいいという人は、「返信を表示」の欄をオン、メンションは全部見たくない!という人はオフにするといい。
なお、返信のフィルターとして、「自分がフォローしているユーザーのみ表示」する設定もある。
あるいは「〇個以上のいいねがついた返信のみ表示」という設定もできる。
表示したいけど全部は見たくないな、みたいな人はここで調節してみよう。
また、同じようにfeed上でのリポストや引用も表示のオンオフができる。
ここの設定の一番最後にある「マイフィードからの投稿を表示」をオンにすると、「購読しているが今は見ていないfeedのpostのいくつかが、今見ているfeedのTLに挿入される」という機能もある。
それぞれ試してみて、一番快適なTLになるようにそれぞれ設定してみよう。
・見たくないもの/見たいものを分けよう(モデレーション設定)
Blueskyでは、ユーザー側で選択が出来るように設定が組まれていることが多い。
今のところ、Blueskyではユーザー側の投稿の自由さを出来る限り尊重しつつ、見るユーザーがそれを選別できるような設定がある。
つまり、えっちな画像や公衆の面前に出すのはちょっと……というようなものも、ルールを守ればBlueskyにpostしても大丈夫、ということだ。
投稿する側が注意しなければならないルールについては下記の「post(投稿)するときの注意点」を読んでもらうとして、ここは見る側がそれを選別できる機能について紹介する。
それが「モデレーション」設定である。
設定の「モデレーション」の「コンテンツのフィルタリング」では、「自分が見たい/見たくないセンシティブなpostを選べる」設定だ。
ちょっと英語で分かりにくいが、画像に訳を付けておいたのでそれぞれ設定してみよう。
見たいものは「表示」、
見たくないものは「非表示」、
「TLに流れてくるときは画像が隠れてる状態になって、押すと見れる」にしたいときは「警告」
を選ぶと幸せになれる。
・モデレーションリスト
どのSNSにも迷惑なアカウントは存在する。
誰の目にも明らかな害悪ユーザーは、誰かが「害悪アカウント」を公開リストにまとめてくれているものもある(自分でも作れる)。
このリストをモデレーションリストとしてフォローするだけで、リストに登録されている害悪アカウント群を一括ミュート/ブロックができる。
ただし、自分で作ったモデレーションリストでないなら、そのリストを作った人が信用できる人かどうか、一括ミュート/ブロックする前にリストに登録されているアカウント一覧をちゃんと確認しよう。
最初の方は害悪アカウント一覧に見えて、下の方に登録されているのが善良なアカウントの時もある。そのユーザーにとって「単に気に入らないから」入れられている、というモデレーションリストも出回っている。
なお、リストをフォローしてるかは他の人にはわからない。注意しつつ、活用してみよう。
モデレーションリストについて詳しくはFujiiさんの以下のnoteを読んでみるとより理解が深まると思う。
■post(投稿)するときの注意点
新しくやってきた人から、「突然BANされた!!!」という声が聞こえてきている。
Blueskyは自由にpostできるSNSである。その一方で、モデレーションについては結構厳しく取り締まっている。
postする際に気を付けたいことを下記にまとめておいたので、ぜひ読んでほしい。
・返信できる人を限定できるよ
Blueskyは自分のpostに返信できる人を、投稿する人が限定できる。
post入力画面で、左下の『Everyone can reply』のボタンを押してみてほしい。
すると、誰がこのpostにリプライできるか?を設定できる画面が出てくる。「返信不可」にすると、誰からもリプライが出来ないpostになる。
分かりにくいのは「メンションされているユーザー」かもしれない。
これにすると、post内でアカウント名を指定されている(メンションしている)ユーザーのみがこのpostに返信できるようになる。
上にも書いたように、返信はほかの人からTL上で丸見えである。誰かが不躾な横槍(クソリプともいう)を入れることもできる(これまで見かけたことはないが……)。それを防止するのに役立つだろう。
また、自分で好きなアカウントを集めたリストも作れるので、フォローしているユーザーのうちさらにジャンルなどで分類した内輪のメンバーのみを入れたリストなども作れる。
その上で、あるリストのメンバーのみ、返信を許可するという設定もできる。それが「(自分が作ったリスト)のユーザー」という項目というわけだ。これはリストを作ると自動で出てくる。
ちなみにリストは全て公開リストとして作られ、各ユーザーのプロフィールから誰でも見れる。
ただ、現時点では自分のリストに誰かのアカウントを追加しても、そのアカウントには通知はいかないようになっている。
・※超重要※えっちな画像にはちゃんとラベルを付けよう!(BANされないために)※2/11修正
(水着画像でアカウントBANの話を以下のように修正しました/2月11日)
「突然BANされた!」という話、調べてみるとかんざきひろ氏がその一人だったようだ(現在はアカウント復活済)。参考にした記事はこちら。
氏のツイートから、「Blueskyにアップされたのが水着キャラ画像であったこと」、そしてその画像が運営の判定では「未成年者の性的に示唆的なコンテンツ」と見なされたことは間違いないようだ。
BANされてしまった決定打については明らかにされていないが、下記規約に引っかかったのが理由と考えられる。
Blueskyの規約によると禁止事項としてこのように記されている。
この規約に引っかかるとラベル付けをしていても即アウトになるので注意したい。氏のアカウント削除は、おそらく画像にセンシティブラベル付けがされておらず、加えてこの規約の後半部分に引っかかったのではないかと思われる(肝心の画像postは警告を受け、現在は削除されているので何とも言えないが)。
サービスを使うということは、そのサービスの規約を守ることが前提になっている。アウトかどうかの線引きが日本の(あるいは個人の)ものとは必ずしも同じでないことを承知の上でBlueskyというサービスを使ってほしい。
少なくとも、こうした運営からのアカウント削除・閲覧制限を出来る限り避けるために、ユーザー側が注意しなければならない基本的なルールについて、ここで覚えておいてもらいたい。
それは、「センシティブ(えっち)な画像postにはセンシティブラベルを必ず付ける」というルールだ。
モデレーション設定の「コンテンツのフィルタリング」では、「自分が見たい/見たくないセンシティブなpostを選べる」設定があった。
しかしこの設定をしていたとしても、投稿されたpostが「これはセンシティブなpostですよ」というラベルを貼っておいてくれないと、普通のpostと一緒にえっちなpostがTLに貫通して流れてくることになる。
そういうpostに対して、ユーザー側が「えっちなpostなのにラベル貼ってない」と通報が出来る。
運営側もAIを使ってラベル付け忘れpostにラベルを自動で付けてくれたりしているが、基本的には投稿するユーザーがセンシティブラベルの設定をする、という大前提を忘れないでほしい。
逆に言えば、このルールを守ればほとんどのpostはしても大丈夫、ということだ。
公式の判定が今回適切であったのかどうかはここでは詳しく言及しない。モデレーション・ラベルが貼られた場合には運営に問い合わせをしてみてほしい。
外部URLも、違法サイトでなければ凍結やBANもされないので、ちゃんと成人向けなどの表記をしてラベル付きのサムネで外部サイトに誘導するのもOKだ。
・では、ラベル付けはどうやればいいのか?
post入力画面で、投稿ボタンの左にある、「ビックリマークの入った盾のアイコン」を押す。
すると、「コンテンツの警告を追加」するラベル設定が出来る。
「提案」・「ヌード」・「ポルノ」と三つの設定があるが、日本語訳だとちょっとわかりにくいかもしれない。
「ヌード」は「芸術的または性的ではないヌード」の時。肌色の多い芸術作品などを画像postをするときに使うといい。性的なものではないもの。
「ポルノ」は「性的行為または性的なヌード」なので、つまりは全裸、性行為のような、シコリティの高い誰が見てもモロえっちな画像ならこれである。
「提案(Suggestive)」は、「きわどい」と訳してもいいかもしれない(現在は修正済)。ちょっとでも性的な要素が入っていたら全部これ。基準としては日本の少年誌レベルのお色気はここに当たるだろう。注意したいのは水着や、服を着てるけどきわどいボディラインが見えてますね!みたいなのもこれにあたる。
また、「成人向け」と説明がある通り、えっちなものだけではなくて、グロテスクなものなどもこのラベルで設定するといい。とにかく迷ったらラベルを貼ってくれたのむ!
ただし、上記のアカウントBANの件から鑑みるに、「明らかに未成年者と判断されうる人物(キャラ)」が、「上記のどれかのラベルに引っかかるような画像」であるなら、そのpost自体を控えることをオススメする。
・画像にAltテキストを付けよう
これは注意事項ではないけど、画像にAltテキストという説明が付けられる。
これは視覚障害者用の説明欄という風に解説されることもある。
このaltテキストも検索で引っかかるので、説明と一緒に本文に書けなかった画像についての言及を付け加えるという使い方もできる。
できるだけ付けてあげると幸せになる人が増える。
■その他よく使う独自機能
・feedをマイフィードに登録・ピン留めして使ってみよう
おすすめfeedについては、以前のnoteを参照してもらえればと思う。
ところで購読とピン止めの違いってなんだ?ということだけここで説明したい。
「購読」というワードは、今では「マイフィードに保存」という言葉になった。「ホームにピン留め」ボタン横の三点ボタンを押すとメニューが出てくる。
ちなみにマイフィード一覧は、メニューの「#フィード」から見れるようになっている。
「ホームにピン留め」ボタンを押すと、「ホーム画面のカラムにfeedが追加され、左右スワイプでfollowingカラムからピン留めしたfeedに切り替えて見れるように」できる。
たまにしか見ないけどそのたびにfeedを検索するのはめんどいな、という人は「マイフィードに保存」、
followingと同じくらいいつも眺めていたいぜ!フィードアイコンを押して探す手間すらめんどいぜ!って人は「ピン留め」をするといい。
ちなみに、Blueskyも更新されて最近ではfollowingフィード以外をホームフィード(起動して最初に表示されるfeed)に設定できるようになったぞ。
・feedを作ってみよう
実はfeedは自分でも作れる。Blueskyに来たばかりの人には少し難しく感じるかもしれないので、この項目は「feedって誰でも作れるよ」くらいの感じで頭の隅にでも置いておいてもらえればと思う。
自作カスタムフィード作成に興味がある人には「Bluefeed」と「skyfeed」を紹介したい。
Bluefeedが初心者向け、skyfeedは上級者向けだ。
Bluefeedはpostを手動で追加してfeedを作れるサービスだ。Togetterやふぁぼったーをイメージしてもらえると、近いところがあるかもしれない。
峰は自分のキリスト教関連postのまとめなどに使っているが、他のユーザーのpostも検索したりまとめたりできる。
まとめるpostに一貫性がなくても、一つずつ手動でpost追加できるので初心者向け。
そのためbluefeedで作成したfeedは、feedの内容が自動で更新されない。bluefeedにアクセスしてその都度postを追加することで、feed内容の更新ができるサービスになっている。
静的なfeed、更新頻度低めのfeedにオススメ。
また、開発者のSo AsanoさんによるBluefeedについての解説記事もあるので(2024年3月現在)、こちらも参照するとより活用できるかも。
今は単独feedビューワーとしての機能も追加され、独自サービスのように使うことも出来る。
もうひとつのオススメfeed作成サービス、skyfeedはクライアントの一つだが、「feed Builder」という機能がある。用語等設定をして、引っかかったpostを自動で並べてくれるfeedを作れる。
英語や設定の難しさがネックだが、わかってしまえば自由自在にfeedを作れる。
使い方は一番最初に紹介したドキュメントにもあるが、興味がある方はこちらを読んでみて欲しい。
更新頻度が高めな内容や、自動更新がいい時にはこちら。ただfeedに取得してもらうためにある程度の一貫性(タグ等)が必要になる。
他にもfeedを作れるサービスはあるけど、とりあえずおススメはこの二つ。
自作feedで自分の作品をまとめてポートフォリオを作ったりすることもできるので、活用してみてほしい。
・サードパーティのアプリ(クライアント等)を使う時はアプリパスワードを作成しよう
たとえば上のfeed作成サービスを使ったり、サードパーティクライアントを使う際には、Blueskyに登録したパスワードとは違う「アプリパスワード」を発行して、それで利用登録をすることが勧められている。
パスワード漏洩の影響が最小限で抑えられるので、本家以外のアプリやサービスを使う際には、サービスごとにアプリパスワードを作成しよう。
アプリパスワードを作成するためには、設定の「高度な設定」のところにある「アプリパスワード」を開く。
下部のボタンを押すと、アプリパスワードを使うサービスの名前を入力するように言われる。
ここでは「TOKIMEKI Bluesky」と入力したが、これは後からパスワードを消したいときにどこのサービスのものだったか分かりやすくするためのものなので、最悪自分が判別できればいい。
「アプリパスワードを作成」ボタンを押すと、「○○○○-○○○○……」みたいなランダムなパスワードが生成される。
注意してほしいのは、「完了」ボタンを押してこの画面から離れてしまうと、二度とパスワードを見ることはできないしコピーもできないということだ。
この画面でちゃんとパスワードをコピーしよう。ちゃんとコピーできたことを確認したら、「完了」ボタンを押そう。
このアプリパスワード画面では、生成したパスワードを消すということしかできない。
パスワードをコピーし忘れたり、わからなくなっても、改めて表示することはできないということだ。
もし保存し忘れてしまったり、アプリパスワードがわからなくなった際には、わからなくなったサービスのアプリパスワードを削除し、もう一度新しくアプリパスワードを生成することになる。
長くなったが、ここまで読んでくれてありがとう。
あなたにとってBlueskyが快適で楽しい場所であり続けることを願う。
そしてそれを保つために、あなた自身も最低限のルールを守ってほしい。
良き青空生活を送れますように!
■おまけ・Bluesky新機能更新まとめ
Blueskyのアップデート内容をまとめてくれてる人がいたので、最近どういう機能が増えたか気になる人はこちらを見てみてね。
Bluesky Social App リリースノート|nanashisan #note
■追記・2/11
まさかこんなに多くの人に読んでもらえるとは思っていなかったので恐縮しています。ありがとうございます。
アカウントがBANされた!という話、ねとらぼさんがまとめてくださっていたので、本文も引用しつつ修正しました。
とにかく伝えたいのは、画像postはラベル付けを忘れないようにしようね、ということです。
本文にも書きましたが、Blueskyはまだ正式リリース前の、β版です。ユーザーは実験的なベータテスターとして参加していることを覚えておきましょう。何か疑問に思うことがあれば、その事柄の説明を含めて、運営にフィードバックを送るのが良いと思います。
Bluesky運営へのフィードバックはこちらから。
https://blueskyweb.zendesk.com/hc/en-us/requests/new
引き続き、このnoteがBlueskyを楽しく適切に使える助けとなりますように。
なにか修正すべき点などありましたら、Blueskyやコメントにてお知らせいただければ幸いです。
■追記2・5/24
1000いいねありがとうございます!まさかこんなにたくさんの人に読んでもらえるとは思いもしませんでした。
ついにBlueskyもオープンになり、正式リリースになりましたね。DMなど新機能がどんどん開発されています。ここでは新機能すべてを網羅は出来ませんが、色々触って試してみてくださいね。