フリーランスWEBデザイナーへの提言
はじめまして、SEEK THE Designerの冨永です。
突然ですが、下の数字が何の人数を指しているか分かりますか?
209万人
462万人
1577万人
実はすべてフリーランス人口を指しています。
昨今急増しているフリーランス、定義付けが曖昧で誰でも名乗れるものになってしまっています。
・ただ開業届を出しただけ
・軽い気持ちで始めてみただけ
・ゆるく仕事したいなと思って
なんて気持ちでやっている方も多いはず。
でも本気でやっているなら、こんな人と一緒にされたくないですよね?
今回は【フリーランスへの提言】というテーマで
‘‘フリーランス‘‘ と
‘‘なんちゃってフリーランス‘‘を区別していきます。
きちんとお客様と視線が一致していれば立派なフリーランスです。
ご自身を振り返りながら続きをみていきましょう。
‣フリーランスの語源
そもそもフリーランスという言葉の語源からみてみましょう。
自由+槍(当時の主要武器)=フリーランス
ちょっとかっこいい感じ出てますけど
あんぱん+男=アンパンマン
ぐらいストレートすぎるネーミングですね。
ちなみにアンパンマンはフリーランスなのか。
こちらについては恐らくフリーランスです。ジャムおじさんが対価(=あんぱん)の渡し方が若干バイオレンスですよね。もし正規雇用なら労災リスクを考えて、普通あんなことしません。
では話を戻しまして、フリーランスWEBデザイナーも同様です。
雇用には縛られることなく自分のスキルやサービスを通して価値提供し、報酬を得る。スキルや思考で戦っていく上での多方面からのインプットを絶やさず、顧客にとっての”価値”を作っていくのは必要不可欠です。
ですが、ただただ輝かしいだけの世界ではないのは身に染みて実感されているかと思います。語源の傭兵と同様、リスクと責任がダイレクトに背中に覆いかぶさってきます。
自由と責任は相互を補完しあう関係にあるということです。
・理想の働き方を手に入れるため
・家庭やパートナー、子供たちのため
・病気やケガのため
・自分の選んだ道を正解にするため
などなど。決して軽い気持ちではないでしょう。だからこそ、それらの理由のためと思えば、納得できるはずです。
それでは早速、本題に入りましょう。
‣会社員マインドとフリーランスマインドの違い
まずは「フリーランスWEBデザイナー」としての考え方についてです。
フリーランスとは真逆の会社員は一般的に与えられた仕事を全うすることができれば最低限の評価はもらえます。
ではフリーランスは?
結論から言うと、自ら仕事を作り出し、成果を最大化することが求められます。
もしかすると、もう会社員マインドから完全に脱却しているはず。自分で仕事を見つけ、納品している。それならもう立派なフリーランスマインドを持っているはず――そう感じているかもしれません。
でも、少しだけ立ち止まって、次のチェックリストを一緒に見てみましょう。会社員マインドとフリーランスマインドの違いを改めて整理しながら、あなた自身の働き方を振り返るヒントにしてください。
‣会社員マインドの特徴
☑業務
上司や会社から業務内容や目標が与えられるのが一般的。そのため、自分で仕事を見つけたり、課題を設定したりする必要はない。
☑評価
成果物やプロセスの評価基準は、会社のルールに沿って定められていため、自分で評価軸を作る必要はない。
☑収入
毎月の固定給が保証されるため、成果量と収入が必ずしも直ぐに結びつくわけではない。残業すればその時間分収入は増える。
☑リスク
会社全体で責任やリスクを共有するため、個人が直接的なリスクを負うことは少なく、安心して働ける。
☑再現性の出どころ
ルールやマニュアルが整備されており、それに従えば成果を出せる環境が用意されているため、個人の責任や工夫はそれほど求められません。
☑サービスの価値創造
提供する価値は「組織の一部としての役割」によって決まる。価値の基準は会社が設定し、成果物や業務内容はその基準を満たすことを目指す。
ここまで読んで、「あ~、これは会社員時代の話だな」と思ったのではないでしょうか。もしくは会社員マインドとしても甘すぎるだろと思った方もいるでしょう。ただこうした特徴は会社員マインドに典型的なものです。
でも、少しだけ心の中でこう感じた部分もありませんでした?
「指示待ちにはなっていないはずだけど、どこかクライアントのリクエストに依存していないかな?」
「自分で仕事を作っているつもりだけど、それは本当に自発的なものだろうか?」
では次に、フリーランスマインドの特徴を見ましょう。
‣フリーランスマインドの特徴
☑業務
仕事の内容やプロジェクトを自分で見つけ、提案し形にしていく。クライアントの課題を先回りして見つける力が求められる。
☑評価
成果物の品質やクライアントの満足度がダイレクトに評価につながるため、納品後の結果を意識した取り組みが必要。
☑収入
仕事量や契約内容によって収入が大きく変動する。安定性を求めるなら、自ら収入を安定させる仕組みを作る必要あり。
☑リスク
すべての責任を一人で引き受けるため、リスクを見据えた行動が求められれる。失敗も成功も、すべて自分次第。
☑再現性の出どころ
自分自身の経験やスキルから再現性のある仕組みを構築する必要がある。
☑サービスの価値創造
「誰に、どのような課題を解決するための価値を提供するか」を自ら考え、構築する必要あり。価値の基準はクライアントやその顧客のニーズによって変わり、自分の仕事が具体的にどのように役立つのかを常に考え動く。
「これなら自分もできている」と思いましたか?それとも、少しだけ不安が頭をよぎりましたか?
たしかに、部分的に意識している方は多いでしょう。でも、次のようなことが起きていませんか?
クライアントからの要望をただ受け身でこなしている
自分が出来ることにこだわりすぎて、クライアントのビジネス全体を考えられていない
料金設定をせずにクライアントに合わせて決めている
学ばせてくださいと伝えてしまっている
これだけ頑張っているのにうまくいかないと嘆いている
なんでも作れますと猛アピールしている
これらの行動は、知らず知らずのうちに会社員マインドに引き戻されている可能性があります。
3.フリーランスへの提言
ここまで読み進めて、「自分はフリーランスマインドを完全に持てていないかもしれない」と感じた方もいるでしょう。
フリーランスとしての一歩目は「自分が提供できる価値とは何か?」を軸に据え、知識を取り入れ、クライアントとの関係をただの下請けではなく、デザインパートナーとして関係を築いていく必要があります。
あなたはどちらに当てはまりましたか?
どちらになりたいと思いましたか?
私はとにかくゆるく働きたいんですというあなた。
ゆるく働くことも正義です。他人が決めることではなく自身で決めることですしそれも正しい選択でしょう。ただゆるく稼げるなんてことはあり得ません。キラキラと見える憧れのあの人が見せてる部分はほんの一部です。
いや、私はゆるくやるつもりはない。とにかく動き回るんだと意気込んで、案件が絶えず目の前にあり、期日とタスクに追われる日々に充実感を感じているあなた。
時間を切り売りしている事実を周囲からの評価とスケジュールが埋まる充実感と忙しさで隠そうとしていませんか?
危機感を感じた人は多いはずです。
でもまだ情報を知っただけ、強いて言えば分かっただけです。
今すべきを思ったことを真っ先に行動してみてください。そこから始まります。
このページを閉じた瞬間に
今までと変わらぬ風景があって
今までと変わらぬ人たちがいて
今までと変わらぬ生活に戻ります。
どうしても居心地の良い方に引っ張られます。
だからこそ遠ざけたい、見たくない、認めたくない、聞きたくないと思うことにこそ素直に耳を傾けましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!