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同族経営の会社には絶対に就職するな!同族経営の経営者が断言する理由

皆さん、こんにち「は」。(妻に「わ」じゃなくて「は」でしょと指摘を受けました。)

#意識低い系社長  です。

今日は生憎の空模様のため、ドラクエウォークもお休み、現場も臨時休業中、なのに雑務が山積みの社長です。つらいです。

さて、今回は「同族経営の会社の社長であるわたしが、同族経営の会社には絶対に就職するな!」というなんとも矛盾したお話をしたいと思います。

前提として、「同族経営」についてさらっと触れておきましょう。
一般的に「同族経営」はファミリービジネスといって、今現在も創業家一族が「所有」し、経営において実質的な支配権を握っている企業のことをいいます。またこの「所有」については、法人税法上、出資比率が50%以上の会社を「同族会社」と定義していますが、経営権を創業者一族が握っている、という点だけで見ると、あのトヨタ自動車やサントリーもファミリービジネスだったりします。

さて、ではなぜ同族経営の会社に就職するな!とわたしが考える理由をご説明いたします。

1.感情論

多くの中小企業はファミリービジネスに該当し、その社長や役員、幹部に至るまで同族、なんてことはよくあります。
そして会社の意思決定が、その一族の感情論によって左右されることが多々あります。例えば、「○○は俺に反抗的だからボーナスなし」といった具合に従業員の生殺与奪を一族が握っていて、いい効果を生むはずがありません。

必然的に、一族の周囲には「イエスマン」しか残らなくなっていき、結果として何らかのトラブルを抱えた場合に、責任の押し付け合いが始まります。そして、その責任の押し付け合いも最終的に、一族の中で最も力の弱い幹部に全てをなすりつけます。俗に言う「サンドバッグ」状態です。

さらに、感情論は拡大していき、会社の資金やルールを一部の一族が勝手に流用したり改変したり、とやりたい放題し始めます。もはや会社は私物化され、企業としての価値はもちろん、一度こうなってしまった会社は元に戻すことは不可能なのです。

2.時代遅れ

ファミリービジネスにありがちなことは旧来のスタイル(創業当時のスタイル)を維持したがる点です。もちろん老舗の何百年受け継がれた伝統のタレの味を変えろ、という話ではありません。

多くの企業は時代に合わせてそのスタイルや営業方針を変えます。(今、社内でポケベル使ってる人なんていないでしょう?)ですが、同族経営の場合、変えること、変わることにとてつもない拒絶反応を示します。

要は、同族の中で「誰も責任を取りたがらない」状態になるのです。

これでは、新しいビジネスチャンスを目の前に尻込みし、経営方針もあやふや、経営計画も白紙、手元に現金があるから安心、なんていう意味不明な会社になります。

3.人の育て方を知らない

これもファミリービジネス特有といっていいかもしれません。簡潔に言うと人事教育という概念がないのです。「うちの会社に入ったからにはうちのルールに従ってもらう。」と宣言し、あとはその人が会社に対して従順かどうかで人材登用をしていきます

つまり、中身の空っぽな人材ばかりが増え、謎のしきたりに従って命令されたことだけを遂行する、名ばかり管理職もどんどん増えていきます。

これには日本の「終身雇用」という制度も一役かっているのですが、基本的に会社は雇用した人をクビにできません。余程の不祥事を起こすか、警察沙汰にでもならないとクビにできません。つまり、いじめていじめて、いじめ抜いて、自分からやめる、と言わさせるという悪習が根付いています

近年では「パワハラ」「セクハラ」と、ハラスメント問題として表面化していますが、多くのファミリービジネスはそんなこと知ったこっちゃありません。

「労基に行けるもんなら行ってみろ。」

これは実際にわたしが聞いた言葉です。他社ではありますが、経営者がこんなんで従業員がついてくるわけありませんよね。

4.悪あがき、悪知恵

「そんなブラックな会社潰れてしまえ!」という皆さんの声、わたしにはよく聞こえております。

ですが、残念なことに、ファミリービジネスはなかなかしぶといんです。必ずといっていい程、悪あがき、悪知恵を働かせて、なんとか利益を絞り出します。例え、従業員が過労死しようと、会社の存続だけに必死になります。

それは、長期間その場で営業を続けてきたことによる、地域貢献であったり、顔役、世話役、議員とのコネなどがあり、色々見逃されているのが真実です。そういった会社はかなり派手に脱税や税金逃れをしていても、謎のパワーで守られているのです。

彼らはこのコロナ禍もなんだかんだで生き延びるかもしれません。

ですが、わたしは道義的にも社会的にもブラック経営は許せません。彼らの不当な廉売や相場操作によって不利益を被るのは、最終的には消費者です。

日本という国は戦後の高度経済成長の裏で、今で言うと、とてつもないブラックな会社ばかりで、無理矢理生産性を上げ経済大国にまで上り詰めました。その裏で一体どれ程の人が酷使され使い捨てられたのか。

これから、わたしたちは社会からブラック企業を締め出し、根絶やしにしなければならない、と考えています。しかし、その裏で真に必要な労働力とその労働対価を支払えるほど日本は豊かなのでしょうか?

今一度わたしたち自身の生産性、について考えてみる機会が必要ではないでしょうか。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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