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増田セバスチャンおすすめ韓国映画BEST5!

先日のパラサイトの記事が評判良かったので、今回は、オススメ韓国映画BEST5なんぞ書いてみようかなーと思います。

どうして韓国映画が好きなのか?

コレは全くの主観ですが、韓国映画の魅力って、ブラックムービー的な味わいだと思うんですよ。

これどうやって表現したらうまく伝わるのかなー? 

あえて言うなら、”どうにもならないネガティブな渦の中から、頑張って抜け出そうするんだけど、意図せず、再びその渦に自ら飛びこんでいってしまう…”っていうような、刹那的な感じがするっていうか、現実って、そんなおとぎ話のようにはいかないよ、っていうような…。

どんなポジティブで痛快なストーリーでも、どことなくバックにこれがズーンと流れているような気がするんですよ。韓国映画って。そして、そこが良い!

韓国文化を指す言葉のひとつに「恨(ハン)」(朝鮮文化においての思考様式の一つで、感情的なしこりや、痛恨、悲哀、無常観をさす朝鮮語の概念。by Wikipedia)っていうのがあるんですが、ブラックカルチャーでいうところの「ブルース」(悲哀を歌った詩や歌の総称 by Wikipedia)みたいなもんなのかな?

韓国映画のこのコクみたいなものは、まさに根底に流れる「恨(ハン)」があるこそではないか?と、書いていて思ったりしました。

余談ですが、韓国の伝統的な民族音楽で「パンソリ」っていうのがあるんですけど、ある音楽イベントで現代音楽とパンソリをミックスしたライブを観た時には、歌い手のあまりのエネルギーにゾワーッと鳥肌が立ちました。

これもどこか「恨(ハン)」を内包しているからゆえなのかな?って思います。

さて、本題の韓国映画BEST5!

1.僕が韓国映画にはまったきっかけになった作品

●『ラブストーリー』(2003年)
『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨン監督。

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まず最初はベタに。

これは僕がはじめてハマった韓国映画ですね。2000年代当時、仕事の関係でよく韓国に行ってて、韓国語も勉強してたりしたときに観に行った映画です。

一行でストーリーを解説すると、現在と過去、自分と母親、その二人の物語が時を超えてシンクロするって話。意外なストーリー進行と大どんでん返しがあって、え?っていうツッコミどころも、まあ…あるんですけど、韓国映画はじめの1本にオススメです。


2.人に歴史あり!泣ける名作。

●『国際市場で逢いましょう』(2014年)

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これ結構泣けるんですよ。

一行でストーリーを解説すると、どこにでもいる市場で店番している、あのなんの変哲もないオジサンにも「人に歴史あり」なのだって感じかな。

韓国はやっぱり市場とは切っても切れない関係。韓国に行くと、喧騒感と人々の賑わいが好きで市場をウロウロして買い物するんですけど、あの市場のあのおじさんも、いろいろ苦労して年取ったんだなーと思ったら、じんわり泣けてきます。

韓国が現代のこの発展を遂げるまでの苦難の歴史と、それに伴う悲喜こもごもの個人史があわさってとっても感慨深い物語。もちろん、展開の早いストーリーは見ものです。

そういえば、格闘家の秋山成勲氏もちらっと出演してましたね。探してみてください。


3.どストレートに描かれる暴力の連鎖

●『息もできない』(2008年)

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この映画はなかなかキテます。
(暴力シーンが多いので耐性のない人は観ないほうがいいです。)

一行でストーリーを解説すると、冷徹な暴力もいとわないチンピラが街で出会った報われない境遇の女子高生に感情移入してしまう、って話です。

とんでもないド悪党が次第に人間らしい感情を持つんだけど、結局暴力の連鎖は断ち切れないっていうのがこの映画のミソです。まあ、映画ではよくある話ではある…。ただ、どストレートに感情をパーンってぶつけてくる感じは韓国映画ならでは!って感じですね。

そうそう。関連して思い出したのがこちら。
フジテレビの『ザ・ノンフィクション』で放映していた『半グレをつくった男 ~償いの日々…そして結婚~』。

これは、とある反社グループの創設メンバーの男性に密着したドキュメンタリーで、出所後NPOを立ち上げて、身を削って社会に貢献していくという話です。
彼は、実は中国残留孤児の2世という事情がありました。言葉もわからず誰もあてにできないこの日本で生き抜くには、きっと暴力で立ち向かうしかないと思っていたのではないでしょうか。

このドキュメンタリーの一番の見どころは、彼と同じような境遇ゆえに親身になって面倒をみていた若者が、NPOのお金を持ち逃げしてしまうという場面。
若い頃は冷酷非道な暴力で集団を支配していた彼でしたが、悔い改めてからはもう一切そういうことはしないと決めて、若者に対する怒りを歯を食いしばって耐えているシーンでした。

どんなにすさんだ環境でも人間らしく生きることとは?これは、両方に共通するテーマですね。


4.さえない若者を、ステキに描かない、良さ

●Delta Boys (2016 年)

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変わったところでこの一本。

この映画を一行でストーリーを解説すると、“一度はそれぞれの道で夢破れた若者たちが、もう一度集まって今度こそ夢を達成しよう”というストーリー。

こう書くと、ありがちなカッコいいサクセス・ストーリーに聞こえますが、どことなく田舎のさえない若者たちが、結局さえないまま夢が終わっていくっていう話。

これ日本でリメイクしたら、ジャニ系入れて、無理やりステキな話にしてしまうんだろうな。そうならないのが韓国映画の良さ。

これサンダンス映画祭の韓国映画コンペティションでグランプリを獲った秀作でもありますが、まず、なんといっても役者が素晴らしい。

低予算で撮っているらしく、カメラの台数が少ないのかカット割りが少ない。その中で長回しの演技が続くので、はじめ全部アドリブでやってるんじゃないかと思った。著名な役者が出てるわけではないんでけど、韓国の役者の層はぶ厚いなーと思わせる作品でした。


5.韓国映画で一番好きな監督作品!

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●『殺人の追憶』(2003年)

最後はやっぱりポン・ジュノ監督。

前回のnoteにも書きましたが、韓国系の監督で一番好きな監督です。

ストーリーの展開と同時に走る緊張感。それにリアルな韓国の生の生活感が合わさって、これぞ韓国映画の醍醐味!って感じがして好きです。

この作品は、昔、実際に起きた未解決連続殺人事件「華城連続殺人事件」をテーマにした物語。性格の全く違う2人の刑事の衝突と、犯人をなかなか挙げられないあせりと緊張感の連続で心にジワジワとくるサスペンスストーリー。

ちなみに同じポン・ジュノ監督の「母なる証明」もオススメ。 二枚目俳優で知られるウォンビンの捨て身の演技に注目。

(ちなみに、前回のnoteではポン・ジュノ監督の最新作「パラサイト・半地下の家族」についても書いてます。)

(おまけ)韓国映画ならではの??ストーリー

●I Can Speak (2017 )

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これ、一行でストーリーを解説すると、おばあちゃんが苦労して英会話を習得していくドタバタストーリーなんだけど、その理由が衝撃的なんです。

まだ見てない方がいると思うので理由は伏せますが、ただのコメディだと思って観てると、急に衝撃の展開があって、最初はやっかいだったおばあちゃんも、最後の方はなぜか正義感たっぷりのキリッとしたおばあちゃんに見えてきてしまうという…。(ちなみに、おばあちゃん役のナ・ムンヒは、いろんな映画に出ている名脇役。)

日本側だけではなく韓国側の歴史感を知るという意味でもぜひ観てほしい一本です。

というわけで、書いてたら長くなってしまった!

あまり、そこまでマニアックなものを選ばずに、これを観るとK-POPだけではない、韓国カルチャーの本質が見え、かつ、韓国映画って面白いなーって思ってもらえそうなものを中心に選んでみました。

韓国は独特なカルチャーを持っているので、そこを勉強してから観ると、また味わい深いはずです。

基本、僕はひとつのことを(ナナメに)掘り下げる性格らしく、韓国カルチャーでくくると、映画だけでなくって、まだまだネタはたっぷり。韓国グルメの話はもちろん、韓国アニメ、K-POP、ちょっと思いつくだけでたくさんあります!機会があったら、また語らせてください。


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アーティスト/アートディレクター/6%DOKIDOKI/「KAWAII MONSTER CAFE」プロデュース/サンリオピューロランド「ミラクルギフトパレード」アートディレクション/文化庁文化交流使/NYU客員研究員/京都造形芸術大学客員教授