村上

【村上隆】ストリートファッションマスター

前回は拡張するファッションについて考え、アート的志向とファッションを近接するブランドを紹介しました。今回はアート側からファッションにアプローチしてきた人物「村上隆」さんについて。

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世界のスニーカーの祭典「コンプレックスコン」では、村上さんがアートディレクションを務めています。

 今年で3回目を迎えた世界最大のスニーカー・ストリートファッションの祭典「コンプレックスコン(ComplexCon)」が、米ロサンゼルスのロングビーチにあるコンベンションセンターで11月3~4日に開催された。村上隆とファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)がホストを務め、ファッションだけでなく、パネルディスカッションやスピーチ、アートインスタレーション、音楽ライブ、フードなど、多彩なコンテンツが集結。会場では、有名アーティストやラッパー、デザイナーなどとの距離が非常に近いのも特徴で、アーバンカルチャー(黒人を中心としたファッションやヒップホップカルチャーなどの総称)が体験できる。中でも限定アイテムのドロップ(発売)には、ブース毎に長蛇の列ができ、"ハイプビースト"(ストリートファッションを好む若者)らによる“暴動”が起きるほどの熱狂ぶりで話題だ。
コンプレックスコンは近年、NYの「ハイプフェスト(HYPEFEST)」やアディダス主催の「アディコン(ADICON)」など、コンやフェスと呼ばれるファッションイベントの中で最も影響力があると言われている。世界中からさまざまな人種が集まり、会場内のあちこちで騒動が起き、マリファナ(LAでは合法のため)の煙が立つ、まさにカオスな状況の中で、他のコンベンションよりも一段とレベルアップするように、アートディレクターの村上隆が掲げた今回のコンセプトは、まさに"カオスからの成長"だった。

ダイバーシティの時代ともいわれる現在、村上さんはストリートファッションカルチャーの中心にいます。彼の本業は現代美術家です。2000年に彼は「スーパーフラット」という主義を掲げて、世界へ飛び出し、現在に至ります。
村上さんのパーソナリティが現れたインタビューがこちらです。

『ハイファッションの世界にどうやって村上隆は食い込んできたのか』
キーワードは<カニエ・ウエスト>です。村上さんは2007年にカニエのアルバム「グラデュエーション」のジャケットワークを手がけました。添付したYouTubeも村上さんがビデオディレクターを務めています。

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カニエ・ウエストは村上さんを非常に尊敬しています。 そして村上さんもカニエをリスペクトしています。各々それぞれの業界でトップクラスのミュージシャンとアーティストであり、その2人の最良の関係を僕たちは、彼らのインスタグラムで覗き見することができます。

改めて強調しておきたいのが、カニエはミュージシャンで、村上さんは現代美術家です。その2人はストリートファッション寄りのファッション業界で、とてもリスペクトされています(現在、デムナ・ヴァザリアのバレンシアガがダッドスニーカーを流行らせ、ハイファッション業界もストリートカルチャーに近接しています。
そのような中で、カニエはストリートファッションのアイコンとして、村上さんも近年では、福岡のチェリーさんに衣装を考えてもらって、とてもスタイリッシュになり、ストリートキッズからもリスペクトされています)。
その2人の共通の友人に、現ルイ・ヴィトンメンズデザイナー兼オフホワイトのデザイナーであるヴァージル・アブローがいます(ヴァージル・アブローの親会社ニューガーズグループにつきましては、こちらの記事を参照してください)。ヴァージルの経歴を少しだけ触れます。2010年代前半は、彼はカニエの専属スタイリストでした。そしてその後、カニエと一緒にフェンディのインターンにも行きました。ヴァージル・アブローと村上さんは現在、とても親密な関係です。村上さんはヴァージルと組んで、美術/ファッションそれぞれの領域を押し広げています。

ヴァージルはファッションデザイナーでありながらも、近年では現代美術家としても活躍し、日本では、村上さんが手がけているギャラリーで個展もしています。その個展での展示物は下記のnoteが詳しいです。

ヴァージル x カニエ x ムラカミという各業界トップクラスのメンバーがお互いを助け合い、新しいファンを獲得しています。

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関係性が深まることで、各分野で相乗効果が生まれ、その周辺で活躍していた人たちにも注目が集まりました。

ヴァージルから巣立ったA-COLD-WALLのサミュエル・ロス
カニエに関しては、世界一有名な家族カーダシアン一家
ムラカミさんに関しては、ミスターMADSAKIなどが世界中で注目されていますよね。

多くのカルチャー、色々なジャンルの人々に多大な影響を与えている彼らは、今世界で最もハイプな人たち/グループといっても過言ではないかもしれません。この3人の中に白人がいないというのも、ダイバーシティの時代を現していると思います。

村上さんは、この組み合わせの前も少し懐かしい話ではありますが、マーク・ジェコブス期のルイ・ヴィトンでもコラボレーションを行ってきた実績があります。
しかしさらにその前に、村上さんはハイファッションブランドとコラボレーションをしています。マークの前に、実は滝沢直己さん期のイッセイミヤケメンでコラボ作品が生まれていたのです。

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滝沢さんと村上さんのインタビューもインターネット上には記事が落ちていませんが、こちらにはその頃のインタビューが掲載されています↓

2012年までの記事なので、コンプレックスコン、ヴァージルの話は未掲載ですが、村上さん美術手帖デビュー時のヤノベケンジさん x 中原浩大さん x 村上隆さんの貴重なインタビューも読めます。村上さんのパーソナリティや思想をあらゆる面から見ることができますので、オススメです。
そしてコレクターとしての村上さんを知るにはこちらがオススメです↓

ここまで、村上さんの業績を駆け足で紹介しました。村上さんがSUPERFLAT展を行っていた頃にフックアップした同志のアーティストの人々なども紹介したいのですが、それはまた別の機会に。本日はストリートカルチャーシーンから注目を集めている村上隆さんについての記事でした。

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また楽しい記事書けるように頑張ります!!
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板倉龍城/Tatsuki Itakura - ファッションにまつわる記事をキュレーションするnoteを毎日更新。www.instagram.com/tatsuki_itakura/ 普段は変化球な地鶏をあげるインスタ民。www.tatsukiitakuragebana.com