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【古着バイヤー】 海外仕入れの魅力

鈴木:パキスタン最大の都市カラチの港湾地区に12~13年前にできたタックスフリー(無税)ゾーンを指す。そこを目指して欧米を中心に世界中から古着が集まる。古着はファッション業界にありながら、“製造費のかからない唯一のジャンル”といわれる。われわれは仕分け前の古着を“原料”、仕分け後を“製品”と呼んでいる。

WWD:“原料”がカラチに行きつくまでの流れを教えてほしい。

鈴木:欧米の古着は、寄付や廃品回収によるものが主だ。回収されたそれらはスリフトショップに品出しされ、そこに“ボロ屋(選別工場)”のバイヤーが入る。ボロ屋が買い付けたものを従来はアメリカ国内で仕分けていたが、人件費が高騰してカラチにやってきた。輸入関税が掛からないことに加えて、アメリカのボロ屋スタッフの時給が14~15ドル(約1500~1600円/8時間労働で約116ドル=約1万2400円)なのに対して、パキスタンだと多めに見積もっても日給5ドル(約530円)ですむ。古着の仕分けには何百人もの人手が必要なので、コンテナを船で運んでもカラチで作業した方が安くなる。

特区内の選別工場
WWD:仕分けされた“製品”はその後どうなる?

鈴木:意外に思われるかもしれないが、Aグレード(状態の良いきれいなもの、つまり高価なもの)はアフリカに輸出される。そしてBグレードの古着はパキスタン(特区からパキスタン国内に古着を持ち込む際には税金が掛かる)や隣接するアフガニスタンやイランに輸出される。本当のボロはウエス(使い捨て雑巾)にされる。

WWD:カラチに持ち込まれた“原料”の中から、ビンテージと呼ばれるアメカジ古着が出る確率は?

鈴木:1%に満たない。かつては傷やダメージがあるものは一律に不良品と判断され、はじかれたものの中に希少価値の高いビンテージがあったが、“川上”でその価値に気付く者が現れ始めた。「WWD JAPAN.com」でも以前紹介していたが、パキスタン人ビンテージウエアコレクターのサリーム・ガンチ(Saleem Ghanchi)らが先駆者であり、特区誕生前夜の話だ。

凄く読んでいてワクワクしました。パキスタンから有名店デザート・スノーに洋服が流れて僕たちは古着を楽しんで着ているんですね。今日は古着の海外買い付けに着目してみようと思います。記事や動画を貼り付けていきますので、お楽しみ頂けますと幸いです。

 「ビンテージ好き」を自認するファッション関係者でも、サリーム・ガンチ(Saleem Ghanchi)と聞いてピンとくる人は少ないだろう。ただし、1人で30億円分のコレクションを持つと聞けば、目の色が変わるはずだ。

ガンチは1974年、パキスタンで生まれた。父はリサイクル工場を経営しており、彼は幼いころから古着の山で遊び、やがてその中から自分のお気に入りの1枚を見つけることに夢中になった。“自主練習”により目を鍛え、古着の一大集積地であるパキスタンを訪れるビンテージバイヤーと触れ合うことで、次第にその価値と体系を理解し始めた。

 24歳で一念発起し、現在古着ビジネスの熱源となっているタイ・バンコクにビンテージ卸のG RAGS 72を設立した。その理由について6月に来日したガンチは、「古着はパキスタンに集まるが、ビンテージバイヤーはインフラや食べ物の観点から、パキスタンまで来ることに二の足を踏んでいた。ならばと、自ら世界に打って出ることにした」と語った。

ゆーみん&きうてぃさんの動画は本当に見やすく、将来古着屋さんを開きたい人のために裏側を惜しげも無く公開してくれていて、とても楽しいですね。先ほどWWDで紹介されたサリームさんのファクトリーが登場するので、お楽しみください。

WWD:ビンテージバイヤーの仕事とは?

栗原道彦バイヤー(以下、栗原):“フィルター”だと思う。どこまでさかのぼるかにもよるが、膨大な量の不用品の中から価値のあるもの見つけ出す作業は簡単ではない。それを代行するのが仕事だ。

WWD:買い付け先について聞きたい。

栗原:7~8年前からスリフトショップを回るようになった。スリフトショップへの古着の流入には大きく2つある。1つはドネーション(寄付)で、もう1つがエステートセール。家主が亡くなったり、引っ越しをする際に家中の一切合切を売る――これがエステートセールだ。Tシャツが50セント(約54円)、ジーンズが2ドル(約216円)、バンダナが塊で1ドル(約108円)など破格値で売られる。アメリカの家屋は広くてスペースがあるので、時間とともにため込まれたあれこれが放出される。

ロサンゼルスのディーラーからまとめ買いしたアメリカ製の「リーバイス」“501”。「利益率は3~4割」 PHOTO : NORIHITO SUZUKI
WWD:栗原バイヤーは23年のキャリアを持つ。買い付けるアイテムに変化はあった?

栗原:僕らの業界では、ビンテージデニムなどアメリカもので価値が体系付けられているものを“アメカジ古着”と呼び、1990年代や2000年代など時代が浅く、ただし一点モノとして価値が認められたものを“デザイン古着”と呼ぶ。後者はここ数年で需要が増え、スリフトショップで安く買えて利益率も高いので、ビンテージバイヤーの新たなそして重要な収入源となっている。

サムネイルを見るだけでもお腹いっぱいになりそうなお洋服の山。バイヤーの皆様はそれぞれのお店の個性に合わせて、ここから買い付けを行っています。そしてこの巨大な倉庫以外にも独自のルートをバイヤーさんそれぞれが持っていて、商品を仕入れて僕たち消費者に届けてくれています。

お店に並んでいるアイテムは改めて凄く厳選された商品だということがわかります。バイヤーの皆様どうもありがとうございます。僕も中学生の頃から現在に至るまで、ずっと古着が好きで買い続けています。モードブランドが高くて手が届かないアイテムも古着で似たような物を探して、自分なりに流行に近づいて行ったりするスタイリングを思春期から現在までずっと続けられているのも、素敵なお店が沢山存在するからです。本当にどうもありがとうございます!


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イタクラタツキ/板倉龍城
広告、ファッションを中心に活動するスタイリストです。
アートディレクションや企画、キャスティングを考えることもあります。
普段は変化球なセルフコーデをあげるインスタ民です。

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ス タ イ リ ス ト | 板 倉 龍 城 | Tatsuki Itakura - ファッション or カルチャー記事をキュレーションするnoteを更新。普段は変化球なセルフコーデをあげるインスタ民です。詳しいプロフィールは記事の最後に記載しています。カルチャー全般が好きです。
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