死刑執行に強く抗議する(談話)

2019年8月2日
社会民主党
幹事長 吉川はじめ

1.本日、法務省は、東京拘置所と福岡拘置所で各1人、計2人の死刑を執行し、死刑囚の氏名や犯罪事実を公表した。社民党は、死刑制度が人権に反するものとして、その存置に強い疑問を呈してきた立場から厳しく抗議する。

2.第2次安倍政権以降では実に16度目、計38人という異常なハイペースが続いている。政権交代前の慎重な議論の積み重ねを全く顧みず、死刑制度の維持・正当化を狙う偏向した姿勢の表われにほかならない。山下貴司法相が執行するのは2度目だが、9月前半とも言われる内閣改造を前に実績作りでもするかのような駆け込み執行は、厳しい批判を免れない。

3.今年3月に熊本地裁が「松橋事件」で再審無罪を決定し、最高裁も滋賀県で起きた「呼吸器外し事件」で再審開始を決めたほか、5月には再審無罪となった「布川事件」について、東京地裁が証拠開示や警察の取り調べを違法と認め、国と茨城県に賠償を命じるなど、警察・検察の捜査方法に強い疑問が向けられている。一方で6月に最高裁が「大崎事件」の再審決定を取り消し、7月末にも東京高裁が「三鷹事件」の再審請求を棄却するなど、揺り戻しの動きも見られる。そうした中での死刑執行の強行は、捜査や司法のあり方についての冷静な議論を妨げる暴挙であり許されない。

4.2018年時点で死刑廃止国は106か国となり、さらに28か国が事実上廃止するなど、死刑廃止は国際的な潮流である。その一方で、米国のトランプ政権は16年ぶりに連邦レベルでの死刑執行再開を表明するなどの動きもあり、安倍政権による死刑の大量執行はこうした反動を後押ししかねない。政府および法務大臣は、早急に国際人権基準に沿った法改正への道筋をつけるとともに、死刑制度に関して存廃や死刑に代わる措置など、刑罰のあり方について国会で徹底した議論を行い、その間は死刑の執行を停止すべきである。社民党は今後も、死刑制度の見直しに全力を挙げて取り組む。

以上

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

4
社民党公式「note」です。 社民党は、社会民主主義を掲げている政党です。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。