【0064】パンのフードロスを調べたらなんか色々考えさせられる記事にたどりついた

朝から、なぜか食卓にパンの缶詰が並び、
「ん?どうしたん?パンの缶詰。買ったの?」と聞くと、
「いや、防災用に置いてたやつ。賞味期限来るから入れ替え。」

そうか。パンか。最近はこんなのも缶詰にできるのね。パン屋さんて毎日捨ててるイメージあるけど、全部缶詰が当たり前やったら、捨てなくて済むんかな。あ、そういえば、10月は確かフードロス削減強化月間やったな。

などなど思い、フードロスおよびパンのフードロスについて調べてみました。

フードロス削減啓発月間と法律

昨年からはじまったそうですが、10月は食品ロス削減月間なのです。このテーマは最近動きがあり、5月には法律もできたそうです。

このあたりの中身は、また改めて見ていくとして、本日はタイトルの話。

捨てないパン屋

パンってすごい捨てるイメージ。サンドイッチをつくった後の耳とか、売れ残りとか、大学時代にパン屋でバイトしてた友達からもいつも売れ残りのパンをもらってたような気がする。
それくらいパン屋さんは、ある程度捨てることを見込んでるのが当たり前だろうなと、業界関係者でもない僕が思うくらい捨ててそうなイメージがありました。そんな中、出会った記事がこちら。

ちょっと長めですが、このリンク先、ぜひ読んでいただきたいです。以下は引用しつつ感想です。

広島にあるパン屋さん「ブーランジェリー・ドリアン」さん。三代目の店主が店を受け継いだ後、はじめは一般的なパン屋さんらしく朝早くから身を粉にして働く生活で、もちろんパンも大量に廃棄していたそうです。そんな中、このままではイカンと思いたち、ヨーロッパに修行に行き、そこでのパン屋の常識があまりにも日本と違いすぎて、帰国後に様々な実験とチャレンジを繰り返し、今の形に至ったとのこと。短めに紹介してくれている記事もリンクしておきます。

この記事の中にもある通り、日本のパン屋さんは「捨てる」モデルで出来上がっているようです。それが、ヨーロッパのとある村への修行の旅で、「え?捨てなくてもやっていけるんじゃん。」と、180度変わったんだそうです。
そして、面白いなと思ったのが、「捨てない」ということに付随して、色々なことにつながっていくということ。もちろん捨てないことでフードロスが減り、社会や環境に良いというのはありながらも、捨てない生活の中には「作りすぎない」も「働きすぎない」も内包されていて、それが個人単位ではなく、社会全体の構造に内包されると、逆にそれで経済も回るという状態。記事の中を引用すると、

田村:ヨーロッパに行ったら、すごく自由になれたんです。何でもできる。働き方も、そういう感じで調べていたら、やっぱりあったんです。5時間(労働)。今だって、パリだと、働く時間は4~5時間だもんね。できるんじゃん!しかも(パンは)おいしいし。最初に4~5時間(労働)のショックを受けたのは、オーストリアのお店だったんですけれど。オーストリアの社会は、いろんな職種がみんなそうなので。だから循環しているんです。

という具合。
捨てないパン屋のあり方を考えていくと、色々やり方がありそうで、同じライターの方が書いた別の記事もご紹介しておきます。

完全予約制にするなど色んな方法で食品ロスをゼロにしている取組を紹介されています。

大きい組織ほどいい、わけじゃない

これは、冒頭に紹介した記事の中にある話です。なるべく作りすぎない、働きすぎないというやり方をすると、経済が縮むんじゃないか。という指摘に対しての考え方。

今から働き方は変わるので。100人でやっていたパン屋さんがあったとして、それが10人でやるパン屋さんが10個に分かれる、みたいな。100人とか1,000人でやる意味がないんですよね。それで消費者にいいものを出せるわけでもないし、きめ細かいことができるわけでもないし。今からもっと専門化していくんで。ばらけていく運命となると、一つ一つの企業の人数は少なくなって数は増えていくイメージで活性化していくと思うんです。

そう。大きくないとやっていけないのは、たぶん自分たちの競争優位を保とうとする気持ちの中に、大量生産によるコスト圧縮や投資コストの人材数頭割りを考えると効率が良いという論理展開があるからだと思います。僕もその気持ちは、全然あります。一方で、それだけが正解ではなく、その過程では大量の廃棄など、全体の効率を良くしていくためのマイナス部分も内包していて、それをやめてみるという方法でも、同じくらいの経済が実は全体では成立したりするという発見がありました。

パン買おう。あと、本も出されているそうです。



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