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SDGsについて事例と合わせて徹底解説

「SDGs」「サスティナブルな活動」など、企業のホームページで色相環のようなロゴとともに見かける機会が増えましたよね。

メディアでも度々取り上げられる「SDGs」は国内企業でも力を入れて取り組んでいる、世界共通の目標です。

そこで今回は、SDGsの目標を企業の取り組みと学んでいきましょう。
SDGsについてはもちろん、各企業がどの目標に力を入れてどのような取り組みを行なっているのかをご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください☆

■SDGsは略称?正式名称から考える「SDGs」

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まずは「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」とはどういったものなのか確認していきましょう。

SDGsは正式には「サスティナブル・ディベロップメント・ゴールズ(Sustainable Development Goals)」といった言葉で、正式名称の頭文字を略して「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」と呼ばれています。

日本では「持続可能な開発目標」として使用されているため、企業でも「持続可能」「サスティナブル」といったように取り組みの内容で説明されることが多いのが特徴です。

(1)SDGsはいつからはじまったの?

日本で普及してきたのは最近ですが、SDGsは2015年の国連サミットで採択されて翌年2016年からはじまりました。
2030年までという期限を決めて、国連加盟国193カ国すべてがSDGsで設置されている目標を達成できるように取り組んでいます。

(2)SDGsの目標ってどんなものがあるの?

SDGsは「2030年にこうなっていて欲しい世界の姿」を願望に、「誰も置き去りにしない世界を」テーマにしてカテゴリー別で17個の目標とさらに目標を細分化した169個のターゲットが設置されています。

《SDGsの目標》
テーマ 『誰も置き去りにしない世界』を目指して
目標1 「貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

目標2 「飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

目標3 「
すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

目標4 「質の高い教育をみんなに 
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

目標5 「ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

目標6 「安全な水とトイレを世界中に」 
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

目標7 「エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

目標8 「働きがいも経済成長も
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

目標9 「産業と技術革新の基盤をつくろう
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

目標10 「人や国の不平等をなくそう
各国内及び各国間の不平等を是正する

目標11 「住み続けられるまちづくりを
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

目標12 「つくる責任 つかう責任
持続可能な生産消費形態を確保する

目標13 「気候変動に具体的な対策を
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

目標14 「海の豊かさを守ろう
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

目標15 「陸の豊かさも守ろう
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

目標16 「平和と公正をすべての人に
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

SDGsの目標やターゲットについて詳しく知りたい方はこちらをサイトを参考にしてみてくださいね♪
SDGsの目標とターゲットまとめ!ロゴと共に紹介します
SDGsの目標と意味を分かりやすく解説します!

(3)SDGsはすぐに採択されたの?

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SDGsが採択される以前は、MDGsという開発途上国向けの目標が設置されていました。

《MDGsの目標》
目標1「極度の貧困と飢餓の撲滅」
目標2「初等教育の完全普及の達成」
目標3「ジェンダー平等推進と女性の地位向上」
目標4「乳幼児死亡率の削減」
目標5「妊産婦の健康の改善」
目標6「HIV /エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止」
目標7「環境の持続可能性確保」
目標「開発のためのグローバルなパートナーシップの推進」

MDGsの目標からもわかるように先進国に向けた目標というのは目立ったものがありません。
そのため、先進国は開発途上国がMDGsの目標を達成できるように動くことしかせず先進国内でMDGsは浸透しませんでした。

「SDGsは聞いたことがあるけど、MDGsについては初めて聞いた」という方がいるように、MDGsは日本国内でも浸透せず動いていたのは政府のみ。

SDGsのように企業が積極的に参加することはなかったため、MDGsの結果はあまり良いものにはなりませんでした。

そこでMDGsの反省を生かしつつ、先進国も主体的に動けるような“世界共通の目標”をつくろうとSDGsが採択されたんですよ。

■SDGsの背景や企業が参加している理由

SDGsについて理解できたところで、なぜ企業がMDGsとは異なりSDGsに対して主体的に取り組んでいるのかについても確認していきましょう。

◇SDGsは新しいビジネスである

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国連ではSDGsの経済効果について発表されました。
その内容は「雇用の創出と約12兆ドルにものぼる経済効果」です。

日本をはじめとする先進国ではこの発表を受けて、SDGsは新たなビジネスチャンスである!と考え、次から次へと企業がSDGsの取り組みに参加していきます。

というのも、自社の商品を生かしつつ新規事業への参入や協賛企業と開発を進めることで自社のシステムをさらにより良いものにしたり、企業の働き方改革もできるからなんです。

新規事業へ参入することで売り上げや利益も上げつつ、社員の離職を防ぎ企業の評価があがるとなっては参入しない他はありませんよね。

こういったメリットから世界各国の企業はSDGsの新たなビジネスチャンスを掴むべくSDGsを無視することはなくむしろ積極的に取り組むようになりました。

《参考サイト》
SDGs企業メリット デメリット

■企業のSDGsの取り組み事例

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それでは実際に、各企業がどのような取り組みを行なっているのか事例を交えながらみていきましょう!

◇ジモティー|目標1「貧困をなくそう」
「地元の掲示板ジモティー」のCMで有名なジモティーでは、ユーザー調査の結果日本のひとり親世帯の約半数である約65万世帯が利用していることが確認できたため、ひとり親世帯向けの支援を実施。

2018年に、企業から協賛でいただいた支援物資をジモティー上に掲載することで、ひとり親家庭へ優先的に物品の受け渡しをしています。

参考|SDGsに関する取り組みについて(ジモティー)

◇キューピー|目標2「飢餓をゼロに」
マヨネーズなどの食品でお馴染みの「キューピー」では、原材料をしっかりと使い切り食品ロスを削減することに努めています。

日本では食材があるのにも関わらず食品ロスが多く、飢餓の危険があるため食品ロスは深刻な問題です。
そんな食品ロスの問題を生産段階で解決しようとキューピーでは「捨てればゴミだが、活用すれば資源になる」といった考えでSDGsに取り組んでいます。

商品化できないカット野菜などに関しては、乳牛用の発行飼料として利用しているため、無駄に捨てるということをしていないのが特徴です。

参考|サスティナビリティ(キューピー)

◇サントリーホールディングス|目標3「すべての人に健康と福祉を」

プレミアムモルツをはじめ数多くのアルコールを提供している「サントリーホールディングス」では、飲酒に関する宣伝・広告表現の自主規制の先駆けとして「サントリー宣伝コード」を実施しました。

アルコールがすべて悪いわけではありませんが、SDGsの目標でも健康に関しての項目があります。
この健康というのは体がというわけではなく、健康寿命の意味が含まれているのが特徴です。

そのためアルコールの有害な使用(アルコールハラスメントなど)を減らし、適度の量で楽しめみつつ健康寿命に影響が出ない程度に、という思いから健康障害の減少に向けて取り組んでいます。

参考|アルコール関連問題への取り組み(サントリー)

◇ヤクルト|目標5「ジェンダーを平等に実現しよう」
ヤクルトレディといわれるように「ヤクルト」では多くの女性従業員が働いています。そこで女性が活躍できる場を提供できるように、ヤクルト保育所を開設。企業内保育所を運営することで、待機児童の問題など関係なく女性が安定して長期的に働ける場を提供しているんです。

さらにヤクルト本社でも女性の活躍を推進し、女性管理職が徐々に増えてきておりジェンダーの差を感じない平等な企業に向けて取り組んでいます。

参考|CSRレポート2019(ヤクルト)

◇成城石井|目標8「働きがいも 経済効果も」
成城石井では、障がいを持っている方も平等に働けるようにと障がい者の法定雇用率を遵守し、従業員として活躍する場を提供しています。
どんな人でも働きがいを感じ働く場を提供することで、SDGsの目標達成に貢献しています。

参考|働きがいも経済成長も(成城石井)

◇ソフトバンク|目標10「人や国の不平等をなくそう」
スマートフォンをはじめとした通信機器の大手キャリア「ソフトバンク」では、LGBTを含む性的少数者も含めて従業員誰もが働きやすい環境になるように取り組んでいます。
日本の法律上は配偶者は異性になっていますが、社内規定で同性パートナーも含まれるように改定。

日本の企業ではあまりない同性パートナー向けの社内制度も適用できるなど、誰もが平等に仕事ができるようにSDGsの目標達成に貢献しています。

参考|ダイバーシティの推進 LGBTQに関する取り組み (SoftBank)

◇メルカリ|目標12「つくる責任 つかう責任」
多くの方も愛用しているフリマアプリで知られている「メルカリ」では、商品発送に必要な梱包材のリユースを当たり前にするために「メルカリエコパック」を実施。

出品者から商品を受け取った際に、受け取った梱包材をそのまま捨てるのではなくリユースして自身が商品を発送する際に使っていけるようにしようといった取り組みです。

サイズはらくらくメルカリ便のネコポス(A4サイズ、厚さ2.5㎝以内)、ゆうゆうメルカリ便のゆうパケット(A4サイズ、厚さ3㎝以内)で配送できるものになります。

参考|メルカリエコパック

◇ダイキン工業|目標13「気候変動に具体的な対策を」
エアコン製品などで有名な「ダイキン工業」では、エアコン使用時のCO2排出量に注目しCO2削減に積極的に取り組んでいます。

そのため自社製品のエアコンのCO2削減に向けて、省エネや低温暖化冷媒を用いたエアコンを開発・提供し、CO2削減ができるエアコンの普及を目指しています。

SDGsの中でもCO2削減はとても大きな課題です。
日本だけではなく世界中が積極的に取り組んでいる課題ですが、エアコンという気候に合わせて使用する機器を少しでも快適にやさしく使えるように、ダイキン工業は取り組んでいるんですよ♪

参考|環境負荷を低減する製品・サービスの開発と普及促進

《参考サイト》
具体的でわかりやすい!SDGs17の目標毎の企業のSDGsの取り組み例

■まとめ

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いかがでしたか?

今回はSDGsの目標を企業の取り組みと合わせてご紹介しました。
各企業自社の強みを生かしつつ、それぞれ積極的に取り組んでいるのが特徴でしたね。

それではこんかいのおさらいです。
【SDGsの目標と企業の取り組み事例について】
・SDGsについて(SDGsとは、SDGsの目標、MDGsについて)
・企業がSDGsに取り組む理由
・企業のSDGsの取り組み についてご紹介しました。

SDGsに対する企業の取り組みや活動についてさらに詳しく知りたい方はこちらのサイトがおすすめです。ぜひあわせてチェックしてみてくださいね☆
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