Yoshiharu,

大学生。スイスにいたことがあります。

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最近の記事

黒部峡谷鉄道トロッコ電車の旅

「GW、どこ行こっか」 という会話を、GW初日にしたことがある。無論、どこにも行けなかった。しまなみ海道へ行ってはどうだろう、高野山を訪れてみてはどうだろうと幾つか案は出るのだが、宿や交通手段を考慮すると些か不安な気持ちに襲われ、「また今度にしよっか」と落ち着くのである。GWの予定はGWが始まる前に立てよ、という可愛らしい教訓と、無計画な自分たちを揶揄する笑い声に包まれて作戦会議は幕を閉じたのだった—。 「秋だね」 この台詞を使う時がようやく来た。いや、来たのか?「秋だ

    • 【メモ】戦略的衰退

      日本の首相が変わりそうだと聞いて、また政治が不安定な状態になるのかと思うと少し憂鬱な気持ちになる。専念していたのかも定かでないコロナ対策により専念しようとして気力を無くすような宰相であったから、もともと危機の時代には不向きな人が担がれてしまったように思う。 歴史を振りかえれば、危機の時代には政治は盤石になることが多かった。対処する課題が明確な方が、宰相の力量がはっきり分かるからであろう。チャーチルなどもその例だ。まあ、歴史には例外がつきものである。 さて、コロナやアフガニ

      • マッチングアプリのマッチングアプリ

        かねてから主張しているが(みなさんはご存知ないだろうが)、マッチングアプリのマッチングアプリが必要である。 近頃、マッチングアプリの存在感が著しく増している。出会い系サイトといえばいかがわしく聞こえるが、システム自体はインターネットが普及した1990年代後半あたりには既にあったものである。これがここ2,3年で一気に人口に膾炙してきたように思う。私は別にマッチングアプリの専門家でも何でもないので私見に過ぎないが、かのようなものがどれほど効果のあるものなのか懐疑的な立場にいる。

        • 「明日があるさ」と言えること。

          耐えられないほどつらい瞬間があります。 自分には何の価値もない、生きていても何の意味もない。そう思う瞬間があります。 そんなとき、「明日があるさ」と言えることがどんなに大切か。「明日があるさ」と言える環境をつくることがどれほど大切か。 「明日があるさ」とは、ある意味で残酷な言葉です。どんなに努力しても、時間だけは止められない。夢から覚めれば、否応なく朝日は昇り、また1日が始まってしまいます。「明日なんて来てほしくない」と願ったところで、まったく意味はありません。 失意

        黒部峡谷鉄道トロッコ電車の旅

          あえて、お別れ会なんてしない。

          別れの季節がやってくる。 「さようなら」の分だけ「はじめまして」があることも、 「さようなら」だけが飛び交って満たされないこともある ピリオドなんで打たなくも良い。 お互い奏でるメロディーには小休止くらいがちょうどいいの。 だから盛大なお別れパーティーなんて開かずに 「忙しくて会えなかった、、また今度会おうよ」 これくらいのほうが良い気がする。 会えなかった分は、先送り。 「さようなら」の先送り。 でもそれは、 変わらぬ「やっほ~!」の予約。 無理して区切ろうとしな

          あえて、お別れ会なんてしない。

          退任する教授の研究室から譲り受けた本 なんだか素敵なにおいがする 破れた付箋といくつかの下線 「どうぞ読んでください」って挨拶してるのね。

          退任する教授の研究室から譲り受けた本 なんだか素敵なにおいがする 破れた付箋といくつかの下線 「どうぞ読んでください」って挨拶してるのね。

          暇だけど、暇じゃないように。

          明けましておめでとうございます。簡単な報告と、漠然とした抱負を綴ろうと思います。過ぎし1年を振り返るのは年末の仕事と決まっていますが、ここでは軽く昨年のことを触れてから本題に入ることとしましょう。 2020年を簡単に振り返る2020年は、私にとっては3つのパートに分かれていたと言えます。1~3月は「スイス留学期」、4~9月は「実家滞在期」、10~12月は「大阪下宿期」と言った具合に。ネーミングセンスが無いのはいつものことです。 言うまでもなく、スイス留学は非常に貴重な経験

          暇だけど、暇じゃないように。

          大丈夫、という無責任

          私がまた補助輪なしには自転車に乗ることがままならなかったころの話です。今日こそ補助輪を外そう、そう思って二つの車輪で走ってみることにしました。しかし、やはり最初はうまくいきません。ペダルを漕ぐほど安定すると頭ではわかっていても、スピードへの恐怖がそれを阻みます。案の定、転んでしまいました。 「痛かったね、大丈夫、大丈夫」 そう声をかけてもらったことを覚えています。幼心には、心強い言葉に感じたものです。しかし年を取るにつれて、「大丈夫」と声をかけることに少し違和感を感じるよ

          大丈夫、という無責任

          なんちゃって多様性

          「多様性」というのは、現代の大きなトレンドだと思いますし、この点については概ね異論はなかろうと思います。21世紀に入ってこのトレンドはさらに強力なものになっています。長い目で見れば、20世紀に激化した人種差別問題(いまだに解決はしていませんが)もやはり多様性をめぐる闘いのひとつだったと言えるでしょう。 21世紀に入ると、それまで露見してこなかったような多様性が一気に噴出してきました。様々な要因があるでしょうが、グローバリズムとデジタル化(テクノロジーの発展)が大きな役割を果

          なんちゃって多様性

          社会における潜在的依存関係にどう報いるべきか-コロナ危機に考える-

          最近のコロナ危機では社会に関する様々な問題が露わになった。今回は特に、危機によって再認識された社会における潜在的な依存関係に対する意見を述べたい。 「人間は決して一人で生きてくことはできない」というのは、決して中学校で教わるような綺麗事の範疇におさまるものではなく、実際そうなのである。社会を構成するうえで、自分の生活を円滑に送るためには他者の貢献が不可欠であり、自分もまた他者に対して何らかの貢献をすることが求められる。 今回のコロナ危機では、家にいることがなにより重要視さ

          社会における潜在的依存関係にどう報いるべきか-コロナ危機に考える-

          ゆれる世界

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          「私の名前はアシタカです」

          ジブリを翻訳なしで楽しめるのが日本人の最大の特権だと思う YouTubeのコメント欄にあったこの一行に、私は自然と得心がいった。 私はスイスにいた頃に新海誠監督の「天気の子」をネオン街の小道にある洒落た映画館で観たことがある。もちろん音声は日本語で、そこに独語と仏語の字幕がついていた。仏語には無学な私だが、独語は幾分か理解できるので、気になる表現があるとその度毎に字幕を確認していた。 するとやはり、「ははぁ、独語だとそういう表現になってしまうのか」と違和感を感じることが

          「私の名前はアシタカです」

          Νάρκισσος と水仙の花

          ワタクシ、就活というものを始めました。 ここで一筆。 職を探すとなると、まず己を知らねばならないと言われる。 己を知るということは、誠に難しいことである。どう自分を見つめればよいのだろうか。一番簡単な方法は、鏡を覗くことではないか。そこに映った見慣れぬ顔は、ほかでもない己の顔である。 不思議なことに、己の顔はどこか見慣れぬ顔である。ESの締め切り当日の早朝(いや深夜)、タイヤと路面の摩擦音などほとんど聞こえくなった国道の傍にある証明写真機で撮った己の顔は、どこか自分の思

          Νάρκισσος と水仙の花

          東京の空を見上げて思う

          東京では、多くの人が空を見上げたそうである。 「そうである」というのも、私は東京に住んでいるわけではないので、ブルーインパルスが飛行したことを事後に知ったのだ。 ヤフーニュースで共同通信の写真を見たが、非常に素晴らしかった。明日の朝刊はきっとあれで決まりだろう。 医療関係者の方々が青空に走る六条の白雲に手をかざして、見上げていた。飛行機雲が映るように、少し下のアングルから。カメラマンもいい仕事をしたと思う。 空は広い。 空に浮かび上がる六条の飛行機雲は、たとえ飛行ル

          東京の空を見上げて思う

          ヴァーチャルな体験と肉体 (もやもやメモ#1)

          ヴァーチャルvirtualの対義語はもちろんリアルrealですね。 リアルとはどういうことを言うんでしょうか。日本語に訳せば「現実の」という意味ですから、ベットで夢を見ているとき以外のものすべてはリアルですね。リアルな世界に自分が存在しているからこそ夢を見ることが出来るという意味では、夢もリアルの一部といえるかもしれません。 もうひとつ言葉を挙げれば、フィジカルphysicalというものがありますね。たくさん意味がりますが、「肉体の、身体の」というのが主な語義です。対義語

          ヴァーチャルな体験と肉体 (もやもやメモ#1)

          旅の始まり、夢のはじまり

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