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”複線型”キャリアパスのススメ①

介護マネジメントコンサルタントの近藤麻耶です。
 
今回のテーマは
複線型のキャリアパス について(前編)
2回に分けてお伝えします。
 

1.従来のキャリアパス制度はもう古い?


この数年で、介護業界でも外国人やシニア世代―“多様な人材”といわれる方々が活躍する施設が増えてきました。他業界も含め、人材獲得競争がますます激化していきますから、多様な人材それぞれのニーズに応えられるような仕組みを作っておく必要があります。

その1つ方策として、「複線型キャリアパス」についてお伝えしたいと思います。
 
キャリアパス制度(等級制度)とは、知識や技術、保有資格などでスタッフを評価し、基準を満たしたスタッフが昇格する仕組みです。
 
介護施設で多く見られるのは、現場で認められたら役職に就くような制度です。
 
等級ごとのモデル滞留年数を設けているケースも多く、このような制度は、同じ人物像が平均的に育つことをイメージして作られた“単線型”のキャリアパスといえます。これまではそれでよかったかもしれませんが、多様な人材のニーズに応えていくことは難しいでしょう。
 

2.多様なニーズに応える“複線型”キャリアパス


一方「複線型キャリアパス」では、配慮が必要な対象者や本人が望む働き方に合わせて階段を設けておきます。これは必ずしも役職者を目指すものではなく、本人の希望によっては等級を下げる(=担当業務の範囲を狭くする)ことも想定されます。通常のキャリアパスとは別に「コース」を設けるイメージです。
 

3.外国人コースを作るとしたら…


例えば、外国人材にとってはライティング能力が必要とされる記録や書類作成業務はかなり難易度が高いといえます。1人での夜勤も、特定技能の方であっても、日本人よりも手厚い指導が求められるでしょう。
 


日本人であれば通常、記録や夜勤など一通りの業務ができることがスタートラインとなりますが、外国人材であれば、語学力などを考慮し、業務の難易度によって段階的に習得していただくようなキャリアパスが望ましいでしょう。
 
次回はパート・シニアコース、管理職養成コースについてお伝えします。

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