Scales-スケイル(料理研究家)

神奈川県生まれ 料理研究家/著書「ハーブのひと皿」「果物のひと皿」「チーズのひと皿」立…

Scales-スケイル(料理研究家)

神奈川県生まれ 料理研究家/著書「ハーブのひと皿」「果物のひと皿」「チーズのひと皿」立東舎より好評発売中! ※プラットフォーム関連の事はnote事務局にお問い合わせ願います

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  • Scalesのものがたり料理教室

    料理研究家のスケイル(Scales)の料理を、詳しくレシピ解説付きでたっぷり紹介いたします。季節の旬を存分に感じられる身近でありながらちょっと特別な料理、またお酒のこと、テーブル周りのスタイリング、あれこれ料理の秘密を、ものがたりのように余すところなくお伝えします。 Scales:料理研究家 著書「果物のひと皿」「チーズのひと皿」

最近の記事

沙茶醬と油蔥酥のラグーパスタ(台湾スパイスがふわっと香るトマトラグー🍅)

沙茶醬と油蔥酥、どちらも台湾料理に欠かせない調味料でもちろん日本でも売ってるけれど、わたしは好きなブランドのものがあるので、これらも台湾に行ったら必ず買ってくるもののひとつ。 とくに沙茶醬はすぐになくなるので、2個は買ってくる。小松菜なんかをこれで炒めるだけでも美味しいし、日本のうどんを炒めて焼きうどんもおすすめ。今度レシピ上げますね。

    • 金柑のあまい粕漬け(金柑を余すことなく味わいたいレシピ2)もうすぐやってくる金柑ロスに備えて🍊

      先ほども語ったように金柑が大好きで、金柑ロスを意識するこの時期になるとしばしの別れを惜しむように金柑ばかり食べるようになる。でも、金柑はビタミンやミネラルなど栄養価も高いので食べておいて良いのだ。 先ほどのオランジェットとともに、金柑おすすめレシピに粕漬けがある、これもうとっておき。漬けることによって金柑の果皮がまるで果実かと弾けるように瑞々しくなる不思議。お茶請けにもぴったりで、白茶などの中国茶にも合いますし、緑茶もいい。お酒なら白ワインに、もちろん日本酒にも。まぁ、白っ

      • 金柑のオランジェット、カルダモンの香り(金柑を余すことなく味わいたいレシピ)

        果肉はほぼ無しで、果皮がほとんどな不思議な果実。そしてオレンジにも、みかんにもない独特のシトラス風味。今だけの季節の金柑がとても好きだ。柚子の次に世界中でブレイクする日も近いと思っている、そんな金柑を旬のうちに余すところなく味わっておきたい。 カルダモン風味の金柑のオランジェットはチョコレートの代わりにカカオニブを使って大人な味わいに、サクサクした歯ごたえも良い。オレンジで作るオランジェットよりこちらの金柑ほうがかなり好みである。なんというかそれ独特の爽やかな苦味のおかげでさ

        • 春菊のニョッキ、いくらを添えて(日本食の急速なひろがり譚とともに)

          2018年頃からか、さらに速度を増して日本食が世界に浸透しつつある感じがする。日本人は奥ゆかしくて謙虚な気質だから自国の文化を主張するのが下手だったのだと思うし、わざわざ世界に主張もしてこなかった。長らくそんな時代を経て、SNSの登場で一気に日本食が何なのか知れ渡っていく速度をここのところ強く感じている。そうよ、やっぱり日本食はすごいよ、健康食でも世界一。 20年前、おにぎりの海苔を「黒くて髪の毛みたい、臭い」、お好み焼きを「甘いのかしょっぱいのかどちらかにしてくれ」。「上で

        沙茶醬と油蔥酥のラグーパスタ(台湾スパイスがふわっと香るトマトラグー🍅)

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        • Scalesのものがたり料理教室
          初月無料 ¥666 / 月

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          金柑とレバーの春巻きシナモン風味(金柑独特のシトラス風味はレバーにぴったり!) 【おまけレシピ】金柑のグラッセ

          意外と思われるかもしれないが、子供の頃かなりの偏食で野菜も肉も魚も圧倒的に食べられるもののほうが少なかった。とくにホルモンやお肉の脂身が子供ながらに恐怖。そんな私も高校生くらいになると自然と日常の食生活では好き嫌いはほとんどなくなっていった。(いまだに一部のジビエは苦手だけど)だからそれぞれ”克服した日”などよく覚えていない。けどわたし的ラスボスだった”レバー”を食べられるようになった日だけはよく覚えている。二十歳くらいのとき、貧血に悩んでいて「レバーがいいよ」って聞いて最初

          金柑とレバーの春巻きシナモン風味(金柑独特のシトラス風味はレバーにぴったり!) 【おまけレシピ】金柑のグラッセ

          すこしキャラメリゼした、独活(うど)のグラッセ 〜春の味、”うど”を簡単においしくいただきましょう〜

          この頃を過ぎてくると、春の山菜が出回ってくる。山菜の独特のえぐみにはデトックス効果があって代謝が低くなった冬のあいだ中、身体に溜め込んだ毒素を排出してくれる役割があるのだという。 それに、春になって目を醒した冬眠明けの熊は、すぐには何も食べることができず、目が覚めたらまず最初に ”蕗のとう” を食べて体の毒素や腸内に溜まったフンを出してから覚醒するらしい。(ゴールデンカムイでもそんなシーンがあった。) 自然はすごい。ほんとうにすばらしい。 だから、春の山菜のえぐみは天からの

          すこしキャラメリゼした、独活(うど)のグラッセ 〜春の味、”うど”を簡単においしくいただきましょう〜

          バジルのジェラート(長い冬、そろそろハーブな風味が欲しくなる、キリッと爽やかなバジルのジェラート)

          遅ればせ(?)ながら、先日ロボット掃除機を購入しました。最近は機能もよく安価なものがあるので、まずは自分のライフスタイルに合っているかをお試しするつもりで。結果、買って大正解。いえ、もっと早く買えばよかった。部屋に放った当初は戸惑いながらヘンテコな動きをしているのですが(え?そこからそっちいくの?で、途中で戻るの?)そのうちキッチンにも廊下にも迷わずスイスイと入っていく後ろ姿や、毎度同じ場所で引っかかって動けなくなり助けを呼んでくれるのもかわいい、ダイニングテーブルで仕事をし

          バジルのジェラート(長い冬、そろそろハーブな風味が欲しくなる、キリッと爽やかなバジルのジェラート)

          鶏手羽と里芋のココナッツミルク煮(じつは里芋とココナッツミルクは好相性🥰)タオルについてのひとりごとと共に。

          私はタオルにはちょっとうるさい。でも今治とかのブランドにこだわるのではなく、どちらかと言うとタオルの使い方のほう。タオル自体はそこそこ厚手で、ふんわりしていて、洗っても毛羽立ちしなければもう合格、さらに値段もさほど気にせず買い替えられるくらい。(ちなみにここのところずっと使っているタオルのAmazonリンク下に貼っておきます。毛羽立ちなくなかなか良いです、他にも色々使ってみたいけれど、畳んだ時の色と厚みを統一したいので、今はこれに落ち着いてしまう。) なによりタオルは消耗品で

          鶏手羽と里芋のココナッツミルク煮(じつは里芋とココナッツミルクは好相性🥰)タオルについてのひとりごとと共に。

          幸せの姫りんごのバターコンポート・シナモン風味🍎 (小さな姫りんごは、風味豊かなバターコンポートに、もちろん普通のりんごもOK。)

          この時期になると見かける姫りんご。ちいさくてころんとして、もう存在そのものが見ているだけでかわいくて、こんなちいさなりんご、どう料理しようか考えるのも楽しい、今日はまるごとコクのあるバターでコンポートに、もちろん普通のサイズのりんごでもOKです。 オーソドックスなコンポートよりも、バターの風味が口の中に広がり味わいと食べ応えがいっそう豊かになる感じ。代表格のアップルパイなどりんごとバター、それにシナモンの相性はとても良いから、是非りんごのコンポートを作る際には挑戦してみてくだ

          幸せの姫りんごのバターコンポート・シナモン風味🍎 (小さな姫りんごは、風味豊かなバターコンポートに、もちろん普通のりんごもOK。)

          柚子(ゆず)のヴァンショー(今年の冬はたっぷりゆずの効いたホットワインでアロマティックに暖まりましょ)

          ゆず。大人になって好きになったもののひとつだけれど、これこそ日本の唯一無二の風味だと思う。今年もゆずをたくさん楽しみたいなぁ、たくさん手に入ったらゆず酢も作りたい。そういえば、うちの近所にそれは立派なレモン、甘夏、ゆず、柿、いちじくがお庭に育っていて、それぞれ毎年たわわに実をつけるのだけど、お家の人は一向に収穫する気配がない、という家がある。たくさんの実をつけても収穫されることのないそれらは熟しやがて地面に落ちていくだけ。もしかしたら年配の方で収穫が難しいかもしれない、前の住

          柚子(ゆず)のヴァンショー(今年の冬はたっぷりゆずの効いたホットワインでアロマティックに暖まりましょ)

          クイニーアマンのふりしたシュトーレン&焦がしチーズのシュトーレン (シュトーレン、少しづつ食べ進めるうちにちょっと目先を変えたくなるもの、おいしく楽しむアレンジをふたつほど)

          ちょうど去年の今頃、Instagramで投稿して反響いただいた2種のシュトーレンのアレンジレシピ。今年もそんな季節になってきました、ちょっとしたコツもあるのでここで作り方を詳しく乗せておきますね。 うちは今年もパレスホテルのシュトーレンにした。毎年ココと決まっているわけではなく、シュトーレンも個性豊かなので色々試したかったけれど、暑くて長い夏に体感から翻弄され、季節感がバグっている間になんだか急に12月になってしまったのが正直なところ。でもここのシュトーレンもとびきり美味し

          クイニーアマンのふりしたシュトーレン&焦がしチーズのシュトーレン (シュトーレン、少しづつ食べ進めるうちにちょっと目先を変えたくなるもの、おいしく楽しむアレンジをふたつほど)

          あんきもと下仁田ネギのパスタ(旬のあんこうの肝を、食べやすい”あん肝フレーク”に)

          冬がはじまるー、あれこれ冬の食材を頭に浮かべてみる。ああ、楽しみ。 そして楽しみ尽くしたら次の季節も巡ってくるから旬てなんてすばらしい。あんこう鍋、冬に食べたくなるもののひとつで、鮮魚コーナーにアンコウが並ぶといよいよ冬本番と思う。今の時期下仁田ネギもおいしい、私はイタリア料理の野菜調理法にならってクタクタにオイル煮にするのも良いと思う。 あんこうの肝は、あんこう鍋かあん肝が王道だけれども今日はサケフレークみたいな感じで「あん肝フレーク」を作ってパスタに応用したいと思います

          あんきもと下仁田ネギのパスタ(旬のあんこうの肝を、食べやすい”あん肝フレーク”に)

          マルちゃん焼きそば台湾風 (いつもの味を台湾風にアレンジ、新しい美味しさ発見!)

          毎度季節の変わり目に「去年何着てたっけ?」って考えてる気がする。今年なんて長い猛暑のあとの寒さにいつも以上にあたふたしているけど(秋、あった?)、冷え性のわたしは首周りを温めつつ、靴下とインナーをしっかり着込んで背中の肩甲骨の間にカイロを一枚貼るのがなんだかんだ一番暖かい。で、今のところ暖房いらず。ちょっと動くと汗ばむくらい。カイロも貼るタイプがAmazonで60枚で1300円ちょっとだから良いなと思う。貼る場所は腰辺り、下腹あたりもOK。ずっと同じところに貼り続けるのはお薦

          マルちゃん焼きそば台湾風 (いつもの味を台湾風にアレンジ、新しい美味しさ発見!)

          ズッキーニのグリル、オレンジヨーグルトのソースで(食べ応えあるズッキーニのグリルを爽やかに)

          最近のショック(?)な話、コロナ禍でお酒を飲む機会が少なくなり、なんとなくそのまま家で飲む機会もちょっとずつ減っていっていって、食事に行ってもなんとなくノンアルで、という「なんとなく」がずっと続き、先日たまたま食事の前に一杯のビールを飲んだら、たった一杯のビールで酔いが回ってしまった、、わ、わたしお酒弱くなってる、、!、ちょっとショック。 でも実は体の調子が良かったりするのも事実。肝臓や腎臓はもとより胃腸も元気に働いてくれているのがありありとわかるように体力が向上している気

          ズッキーニのグリル、オレンジヨーグルトのソースで(食べ応えあるズッキーニのグリルを爽やかに)

          生落花生を使って、白味噌と山椒のじーまみどうふ(なめらかでクリーミー、まるで和菓子のようなひと皿)

          以前京都へ行った際、村上開新堂でクッキーの詰め合わせを予約した。こちらのお菓子は小麦粉の風味がしっかりと味わい深くて大好きだけれど、クッキーの詰め合わせは食べたことがない(東京の同名店では何度かあり)。ただ、納品されるのは一年も先だからずっと予約するのを避けていて、ある日ふとそうやって数年も経つことに気がつく。わたしはせっかちなのか、これまで納品時期が遠すぎて諦めてきたものが結構多かった。そんな背景あって思い切って先日予約したわけだが、数ヶ月ごとにそういえばと思い出し「あと何

          生落花生を使って、白味噌と山椒のじーまみどうふ(なめらかでクリーミー、まるで和菓子のようなひと皿)

          トリッパのコーングリッツ揚げ(ビールにこの上なくぴったりなもの!)

          寒くなってくると、臓物、ホルモン系が食べたくなる。というよりも、今年の夏はとくに暑かったから、なんとなくそれらから足が遠のいていた。これからの季節、夏の分を取り返す(?)べくいろんな臓物が食べたい。ギアラを少しだけ加えた辛い鍋なんて最高。一気に旨みとコクが出るんですよね。 さて、最近はスーパーでもホルモンの扱いが増えてきてはいるけれど、もし家の近くにあれば、骨付き肉やいろんな部位を扱っている店もひとつは押さえておきたい。苦手でなければ、臓物料理はとても楽しい。 私が東京で

          トリッパのコーングリッツ揚げ(ビールにこの上なくぴったりなもの!)