長年、働きたいと思っていた私がやっと働く事ができるようになるまでを書いたのですが、改めて読み返すと前半の鬱屈さに比べて、後半は怒り散らしています。怒り散らす事ができるというのは、自分に自信がついている証だと思います。生活保護のままだったら島口のような人を目の前にしたら自害していると思います。 

 働くというのは自分に自信と誇りを取り戻す行為です。それを体現しました。実際、働いてから活動範囲が広くなり、友人とも会えるようになりました。そして、無駄遣いしても自分をあまり責めなくなりました。おもちゃとか娯楽品を買うのにためらいがありましたが、そういうのがなくなりました。あと、体が丈夫になりました。風邪を引いたら一週間は寝込んでいましたが、一日、二日で治るようになりました。早く治さないと仕事に行けない、という焦りもあります。でも多分、毎日決まった時間に起きて、決まった場所へ行き、仕事をするというのは健康にいいのだと思います。体力もつきますし。もちろん、私の場合は無職の時期が長かったので体力がつくのに時間がかかりました。

  途中でライシャワー事件についてふれました。作中で書くと本筋からそれてしまうのと、長くなるのでここで補足します。ライシャワー事件で分裂病の男性がアメリカの大使の太ももを刺したのは事実です。幻聴の命令でしてしまったそうです。でも、一般の人はここまでしか知らないと思います。その後、ライシャワー大使は病院で治療を受けたのですが、その時に日本の病院が汚く劣悪で劣っている事を知る事になります。そして日本で輸血した血液で病気になってしまいました。

当時、日本は売血を行っており、きちんとした血液がない状態でした。日本で受けた輸血により、病気になったライシャワー大使ですが、これを期に日本の医療を変革するのに助力したそうです。ライシャワー大使は大変な親日家で事件の後も日本を恨む事はなかったそうです。マスコミや社会はこの事件をきっかけに精神病患者を病院に押し込めます。それは国でも法律が定められ、合法的なものになりました。これを期に日本は世界一の精神病院大国になります。私はむしろ、分裂病の男性のお陰で日本の医療に目が届き、いい事になったと思っています。

 もちろん、人を刺すのは犯罪ですし、許される事ではありません。しかし、この男性がいなかったら医療が良くなっていなかったのも事実です。補足についてはここまでにします。

  そして、タイトルに(仮)とつけたのは私自身がまた、働く事ができなくなってしまうかもしれない、という思いからつけました。私は今現在働いていない、働けていない人を一切責める気持ちはないです。自分自身が働いていない期間が長く、苦しみを知っているからです。私は働きたいと希望する人が仕事につける世の中になることを願っています。働く事で病気になったりしてしまう人もいるかと思います。本当に困った時には自殺などせず生活保護を受けて欲しいです。そして、働けない人も安心して生きて行ける世の中になりますように。

全ての人が安心して生活できる社会になるよう願ってやみません。  

いただいたサポートは自分が落ち込んだ時に元気が出るものを購入させていただきます。だいたい食べ物になります。