見出し画像

深掘りして見つけた言葉は、出来るだけシンプルに言う。

僕もよくあるのだが、考えているとものすごい深みにはまって小難しいことを考えていることがある。いろんな前提を起き忘れて一人深く穴を掘っている。しばらく掘り進めた深いところで、なんで穴掘ってるんだ?って気づく感じ。

頭にぎゅーぎゅーと詰め込まれる様々な思考や哲学や疑問や疑惑を一人掘り下げて、だいぶ深いところまで下って放つ発言は他者からみると「何言ってるんだ?」とコミュニケーションの断絶が起きる。深みで得た気付きをそのまま放つのではなく、だからこうなのだ!とハシゴを登っていう必要がある。

たくさん考えてる自分、えらい。と結構なりがちである。僕自身、仕事がいろいろ考えないといけないものなのでよく穴を掘ってる。気をつけていることは一番深いところの言葉で喋らないってことだ。

ある仕事で「生きること」を深掘りしなければいけなかった。
生まれながらに重度の障害や病を抱える子供たちが過ごす施設の仕事。
この時点でも僕は生きてるし、今日死にゆく人もいるし、今日生き始める人もいる。病気の人もいれば怪我する人もいたり、障害を抱えていたり、大きな悩みを抱えて生きている人も、何も考えずに平和に暮らしてる人もいる。

よりよく生きることってなんなんだろう。普通に生きると、良く生きるの違いって何なんだろう。この時は1週間ほど、このことだけを考え続けて何と7kgも痩せた。頭を使うって本当にダイエットになるけど心労がすごい。

いろいろな気づきがあった。いろんな人にあって話を聞いたり、そこで得たものを咀嚼したり、言葉に書いてみたり、いろいろ穴を掘る作業をして、あるとき「あ」って本当、そういうことかって真実の気づく。なんだそこにあったのか。って。

僕の仕事は表に見えないものがメインだ。掲げるコンセプトは実は表に出るものと内部の関係者にしか共有されないものの2個作る。表のコンセプトはわかりやすく。裏のコンセプトは関係者が悩んだときに立ち帰れるコンセプトにする。ここだけの秘密だけどな。このとき気づいたのは裏コンセプトの方だった。どういうスタンスでこの施設はあるべきか。

僕が、そこで気付いた言葉は「おかえり」ってことだった。
いや、何をそんな当たり前なことをいってるのかって思うかもしれないけど、深く深く掘って光も届かないところの深淵で見つけた言葉が「おかえり」だった。

なので、みなさん「おかえり」を大事にしていください。とチームに話す。
最初は「??」ってなる。けど、少しずつ、僕が深みで気付いたことを共有して行く。なぜ「おかえり」が大切なのか。この辺りを細かく書くと3日記分くらいになるので個別に聞いてください。

何が言いたいのかというと、深みにはまると小難しいことを放ちがちです。でも、その言葉の深度は全然他者と違う。でも、誰もわからなそうなこといってると俺考えててすごいやろという謎の優越感があったりする。これが危ない。本当に大切なことに気付いているのに、そのまま放つと本当はわかってくれたであろう多くの人たちに「何いうてるんだろう?」で止まってしまう。

せっかくの深い穴で見つけたお宝は、もっと土を落として綺麗に磨いて、わかりやすい形で伝えてあげると、どうやってその穴を掘ったのか、うっすら伝わり奥まで浸透して行くものだと思っている。

そんなことを思った週末。出張の準備をしないと。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。