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意味をなさない言葉が宙を舞い

ノイズキャンセリングの隙間を抜けて風の音がボーボー流れ込んでくる。テクノロジーVSネイチャーの攻防を聞き分ける。ネイチャーの圧倒的勝利。そんな遊びをしてる間に204番のバスが到着する。

足の悪いおじいさんが、ゆっくり乗り込むのを待って温かい車内へ。いつもの通り満席満杯すし詰め状態である。おじいさんは無事に座れたようで何より。

バスの中は老人5割。外人4割。若者1割。
これが修学旅行シーズンとなるとバスは諦めざるを得ないのが京都である。道路も渋滞デフォルト。結果、自転車が最速。タクシーより早く着くときすらある。

ただこの冬だけは自転車は地獄のような乗り物に化す。京都だけじゃないが、交通網がほぼ不安定な京都において移動手段を奪われる時期。あと梅雨もな。

とはいえ歩けなくもない距離な町である京都は時間さえあれば歩いて移動も全然あり。30分ほど練り歩けば大抵の場所には行ける。

移動するバスでベラベラ言葉をかきおとし、窓の外の風に乗り、意味をなさない言葉だけが宙を舞い、名もない落ち葉みたいに街に広がる世界を想像してた。

道端で言葉を拾って、この言葉は綺麗だなぁなんてことができたら面白いのに。
でも言葉って「言の葉」って書くって思うとあながち間違った想像じゃないのかもしれない。

#日記 #エッセイ

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。