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勝つのはどちらか。

むくりと起きて娘の幼稚園の準備。服着せて、朝ごはんもぐもぐして、もう少しで風邪が治りそうな息子も起きてくる。

今日、天気いいなぁ〜

なんて、話をしながら、「でも騙されないようにしないと!」と娘が真剣な顔で言う。前に同じような天気で外に出たら風が冷たすぎて「だまされたー!」と叫んだのを覚えていたようだ。

これ、騙されるやつやな。あったかい格好していこう。

と着込んで家を出ると案の定寒い。見かけだけで判断してはいけない。
息子はインフルエンザが完治して復活するまでもう少しおやすみ。
早々に送り出してパンデミック拡大してもいけない。と言うか息子が休んでいる間にそれは広がっているかもしれない。

お昼ご飯まで黙々と仕事をする。
「パンデミック大丈夫ですか?」と仕事関係者が心配してくれる。大丈夫。僕と娘だけはなぜか感染しなかったから。しかし、発症しないだけで菌はもってるかもしれないので外出は控える。

息子は妻に似ている。
娘は僕に似ている。
多分体質とか、目に見えない心とか、そう言う遺伝をしてるようだ。
なので、今回のインフルは娘、父ゾーンには無害で、息子、妻ゾーンに大打撃を与えた。

ニュースを見ているとインフルエンザも経験と知識を継承するらしい。
だからこそ、毎年駆逐できないと聞いて、なるほどなと思った。
彼らもまた脈々と命を繋いでいる。感染し広がることが彼らの生存本能であり、生きる意味だとしたら、人と同じじゃないか、と思うのだ。

もしかしたら、インフルエンザが進化して、無敵の存在になるときがくるのかもしれない。それで人類が死滅するなんて未来を想像すると怖い反面、命をどれだけ繋いで生きたいかの競争になるんだなと思う。あーこれが生存競争か!とか思ったり。

今、日本では人口が減り続けて、いずれ一億人を下回る。それって、生きたい、命をつなげたい、という思いが弱まってるのかもしれない。家族の看病をしながら、見えないインフルエンザ菌のことを考える。勝つのはどちらだろう。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。