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エンドロールの気持ちを教えて

映画のワンシーンになりそこねた、ささやかな景色を掬いあげるように。
物語の終わりを見届けたとき、溢れでる感情を隣のあなたに耳うちするように。
鮮度の高い言葉で、日常に彩りを。
眠れない夜にそっと寄り添うような、ふたりの雑談をお届けします。

noteで最もすきな書き手のひとりであるお茶さんと、新しい企画を始めます。
タイトルは『エンドロールの気持ちを教えて』。

お茶さんの書いている雑談シリーズのように、日常のちょっとしたできごとや、考えたこと感じたことを綴る交換日記です。

企画の名前は、わたしのだいすきな映画にちなんで、お茶さんが考えてくれました。
このセンスの塊みたいなタイトルから発想を得て、冒頭のコンセプトメッセージを紡ぎ出しました。

最近noteでなにか書こうとするとつい肩肘を張ってしまっていたので、この機会に力を抜いて、いい意味で適当に、ゆるゆるやっていきたいです。
わたしたちの性格上、たぶん気合いを入れすぎると続かないので。笑


🍷🎬🍵


私が触れるもの全て、「普通」になっていく。憧れていた生活も、恋愛も、仕事も、夢も、お洒落な洋服も、素敵な風景も。

お茶さんのnoteで映画といえば、これ。
わたしはこの文章がだいすきで、なんども読み返せるように偏愛マガジンに入れている。実際、なんども読み返してる。

喉から手が出るほどほしかった服やアクセサリーも、キラキラと輝いていた憧れの暮らしも、手に入れた瞬間に新鮮味を失って日常に馴染んでしまう。わかるなぁ。

大学入学と同時に東京に来て、たくさんの場所を訪れて、たくさんの人と出会った。
胸いっぱいに抱いていた夢をひとつ、またひとつと叶えるたび、一瞬この上ない高揚感で心が満たされる。けれど「ほしいものリスト」の中身が減ると、再び新しい欲望を追加してしまう。ないものねだり。

直近でいうと、「書くことを仕事にする」という幼いころからの夢が形になってしまった。
未来への投資を惜しまず、こつこつと努力を重ねて、すこしの勇気を出して行動したら、とても遠くにあったはずの輝きもあっけなく手に入ってしまった。
まだ走り始めたばかりだし、辿りつきたいゴールはいくつもあるけれど、スタートラインに立つのは意外と難しくなかった。そんな印象。

とりとめのない記憶の一部が繰り返しよみがえって、それを繋ぎ合わせて私の生活がつくられていく。映画のワンシーンみたいに綺麗じゃない。でも、映画よりもずっと美しい。正しいことも間違ったことも、全部わたし。楽しかった昨日も、来るのがこわい明日も、全部わたしのもの。

映画は断片的なシーンを繋ぎ合わせてできているけど、わたしはよく人生を層に例える。
一日一日を過ごすたび、薄い膜が重なっていくイメージ。
層に厚みが出れば出るほど、記憶は上書きされ、思い出は塗り替えられていく。

それは悲しいことじゃなく、新しい自分が形成されていくのはむしろ喜ばしい。
わたしの人生のテーマは、「『今がいちばん楽しい』を更新する」だから。

でも、あっという間に通り過ぎてしまう景色を忘れないように記録するのはすき。日常を切り取ったような映画や歌詞や小説がすき。

タイムリーな話をすると、今ジブリ映画の特別上映が全国で賑わっているけど、わたしがこれからの季節に観たいジブリ作品は『海がきこえる』!

舞台となっている高知県には、わたしの父の実家があって。去年祖母が亡くなるまでは、ほぼ毎年盆や正月に帰っていたなぁ。だからキャラクターの喋る高知弁は耳馴染みがよくて、親近感がわく。

人物描写がとっても細かくて丁寧で、せりふ回しや小物の使い方も胸をくすぐる。この文章を書いていたら、いてもたってもいられなくなって、ちょうど9年前の今ごろに地上波で放送していたときの録画データを深夜に再生しちゃった。

気になる相手についそっけない態度をとってしまったり、見栄を張ってしまったり、些細なことで喧嘩したり仲直りしたり。思春期のあるあるが詰まった、甘酸っぱくて愛おしい物語です。恋したくなる!
機会があればぜひ観てね。

だいすきな映画を観ながらお酒を飲んだので、気分よく眠れそう。今日はこのあたりで筆を置くことにします。
それでは、よい夜を。



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ふらにー
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