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私の顔ってどんなだった?4年数ヶ月ぶりにじっと鏡を見る【/#026】

「〇〇(沙結月)さん、もうちょっと興味ある顔をしてあげて(笑)」
会社でうっかり言われてしまった、今となっては笑い話。

コロナが落ち着いてきたと思われた昨年。マスクをはずしたせいか分からないがコロナに罹ってしまったので、冬からまたマスクをつけながら仕事をしていた。そのうち花粉症の季節を迎えて、やっぱりマスクをはずせない春。
そろそろ取ってもいいかな、と思い、5月くらいには職場でもマスクを取ってみた。思えば4年以上、マスク生活だったらしい。
取ってみて、なんだか違和感。
人生を振り返れば、マスク生活ではないほうが多かったのに、つけていないと落ち着かない。
すると、自分がどんな顔をして仕事していたのか忘れてしまった。
別に何か顔を作っていたわけではないけど、違う気がしてならない。
そういえば、マスク生活中はアクビをしても気にしなかったなぁ。

しかも鏡を見ると、なんとなく顔がたるんでいる気がする。
え......年のせい?
いや、これはマスクのせいかも。マスク中は声を出すことが少なかったし、マスクの大きさを超えて口を動かさない。うっかり空気が入ったら大変とばかりに、筋肉をあまり動かさずに話す技を覚えてしまった。
先日、行きつけの美容師さんとそんな話で盛り上がった。
「それはあるかもしれませんね。私も普段はこうやって話してますけど、休日で喋らない日は顔の形が違いますよ」
お客様と話すことが多い美容師さんでもそうなら、私の口周りの筋肉はゆるゆるに違いない。

さて、マスクをはずしても、会社ではすっかり素の自分でいることに慣れてしまったらしい。以前は、もう少し緊張感を持って仕事をしていたはずだ。
家に帰って小学生の音読のように、一音一音、言葉を出してみた。
「あ、い、う…」
大きく口を開けて声を出すと、周りの筋肉が疲れる。顎の骨も、軋んでいるような。
マスク生活では、声を出して笑うことも少なくなっていた。
顔を見て話す、リアルスリルとライブ。目や表情から、気持ちはダイレクトに伝わる。
わざと作る必要はないかもしれないが、接客において、最低限のマナーは取り戻したい。

それにしても、社長の話はよっぽど興味がなかったんだろうなぁ、私。

昨日と今日と明日と。日々の小さな幸せに感謝して❤️


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Discord名:沙結月(さゆづき)
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