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リーダーの卒業とグループの継続

大好きなハロー!プロジェクトの女性アイドルグループ「アンジュルム」の2代目リーダー、竹内朱莉さんがグループからの卒業を発表しました。

そのことについて書こうかどうか、もたもたしているうちに「モーニング娘。'22」そしてハロー!プロジェクト全体のリーダーである譜久村聖(ふくむらみずき)さんの卒業が発表されました。

竹内さん(以下タケちゃん)と譜久村さん(以下ふくちゃん)は、メジャーデビュー前の研修生「ハロプロエッグ」同期。デビューも同じくらいの時期で、お互いにグループのリーダー同士。誕生日イベントなんかも2人で開催される仲良しです。もうかれこれ14年、この2人の関係は続いています。
ふくちゃんが26歳、タケちゃんが25歳ということを考えると……2人の大切な青春のきらめく時間の中で、アイドルを全うしてくれてありがとうという気持ちになりますね。
ひとまず、ふくちゃんに対しては、卒業知ったのが昨日の今日なので、まだちょっとショックもありますが、自分の心の整理の第一歩として、落ち着いてタケちゃんのことを書いていこうと思います。

スマイレージ2期のタケちゃん

さて、竹内朱莉ちゃん。通称タケちゃん。
タケちゃんと言えば、不運と言われた「スマイレージ」2期加入メンバーです。(「不遇」でもあったと思いますが、いろんな事情があったのだと思いますのでここでは「不運」でいきますね。)
ちなみにスマイレージは、2014年に改名して今の「アンジュルム」となりました。

▲レコ大受賞のスマイレージメジャーデビュー曲「夢見る15歳(フィフティーン)」(タケちゃんは不在)

なぜ「不運」なのか?

スマイレージは、ハロプロの看板「モーニング娘。」の後続グループの一つとして、2010年に肝入りでメジャーデビューを果たしました。ハロプロエッグの中から選ばれた、4人の1期メンバーは「日本一スカートの短いアイドル」のキャッチフレーズで、レコード大賞新人賞を受賞。私の記憶では、当時「ももいろクローバー」よりも勢いがあったように思います。
そんなスマイレージですが、なんと2011年に1期の4人中2人が卒業。卒業メンバーと前後して入れ替わる形で2期メンバーが追加され、そのうちの1人がタケちゃんでした。
まだまだ幼さの残るタケちゃん。「おでんくん」とも呼ばれていたあの頃。

そこからが、2期の不運と苦労の始まりでした。

▲最初は「スマイレージサブメンバー」だった2期。

当時、どうしても「メンバー4人だけの初期スマイレージ」しか受け入れられないファンもいたのです。まず、2期メンバーがスマイレージとして受け入れられるまでに、とても時間がかかりました。握手会でスルーされることも。当時まだ中学生やそこらの若さだったと思うんですけど、誹謗中傷もたくさんあったそうです(まじで許さねー)。

あとはですね、地方のかなり小さいライブハウスを鬼スケジュールで回ったり、そのご褒美的に武道館公演をしたけれどお客さんがあまり入らなかったり、そして突然スマイレージからアンジュルムに改名になったりと、グループの大きな波に翻弄され続けたと言っても過言ではないでしょう。
このあたりは私が語るまでもなく、ファンの皆さんはよくご存じのところですし、間違ったことを書くのも申し訳ないのでこの辺で。

アンジュルムを作った初代リーダー

そんなタケちゃんがリーダーとなったのは、スマイレージ1期メンバーであり、初代リーダー「あやちょ」こと和田彩花さんの卒業後でした。ちなみに和田さんは美術史を大学と大学院で勉強し、現在は留学中で、美術関連の書籍を執筆されたりもしております。
美術や美術史を深く突き詰めていく現在の彼女のライフスタイルからもわかるように、あやちょは、グループ在籍時から物事をじっくり考えて指針を示すようなリーダーでした。彼女は、自分らしく生きる「アイドル像」を再構築することで、スマイレージからアンジュルムへの変遷を重ねてきたパイオニアだったように思います。
今のアンジュルムの衣装がメンバーカラーに限らないバラバラのテイストであったり、グループ以外の個々の活動が盛んだったり、女性ファンの支持を集めるのは(現場では女性ファン数が男性ファン数よりも多かったりする)「自分らしさ」「多様性」をグループの指針にした初代リーダーあやちょの功績の一つではないでしょうか。

「偉大なリーダー」

メンバーからも、タケちゃんからも、あやちょはそんなふうに思われていました。その跡を引き継ぐ、となれば、自分はいったいどうやってと、悩むこともあったはずなんですよ! でもタケちゃんのそんな姿を、ファンは一度も見たことがないのです。

グループを成長させる「明るさ」

そして、あやちょ卒業後、さらに年長メンバーが立て続けに卒業していきます。あやちょの卒業コンサートでは、あやちょの肩で子供のように泣いていたタケちゃんですが、同期である2期メンバーの卒業コンサートでは、涙の中にも笑顔で送り出そうとする気丈さを見せていました。しかし、なんとまあそんな中でも誹謗中傷を受けていたそうです(まじ許さねーからな)。「あの頃は毎日吐きそうだった」と明かしてくれたのは、つい最近放送のラジオでした。そういったことを、ファンだけでなく、後輩にも決して見せなかったそうです。なんちゅう、なんちゅう話を聞かせてくれたんや……。

歌もダンスもベテランの先輩メンバーが次々と抜けていく卒業ラッシュは、ある意味、1期が抜けた直後と同様にしんどい時期だったことでしょう。
しかし、現在のアンジュルムは紛れもなく「最強」のグループとなりました。これは間違いないです!
アンジュルムファンの蒼井優さんは、アンジュルムのことを「最高」ではなく「最強」と表現するのですが、そこには「その時代その時代で良さがあり順位をつけるものではない」という意志が汲み取れます。だから私もあえて「最強」を使っておりまして、アンジュルムは常に「今は今で、とても良い」と言えるグループだと思っています。(あと、スマイレージ初期も、6スマ時代も、アンジュルム時代も、いつでも「最強」だよって蒼井優さんは言ってるんだと、私は思う。)

そう揺るがない気持ちになれるくらい、グループを立て直したのは、間違いなくタケちゃんの「明るさ」です。そう書くと単純すぎるというか、あっさりしすぎている気がしてしまうのですが、もうそれは「明るさ」としか言いようがありません。
タケちゃんは運動神経がよくてダンスも歌も、ハロプロ鬼の16ビートのリズム感スキルも高いのですが、何より……明るいのです。

リーダータケちゃんのやったことは(多分ですが)こんな感じです。

・後輩にちゃんと指導をして成功したらちゃんと褒める。
・スキルは自分の背中で後輩に見せる。
・どんなに大変な時も「楽しくないと!」と言って雰囲気を明るくする。
・先輩後輩で一緒に遊んだりゲームをしたりして楽しい雰囲気を作る。

あとはただひたすらに明るく楽しく……

最強なリーダーじゃない?

第一どんな時も明るく楽しくいることってめちゃくちゃ難しい。
でもタケちゃんはそれをずっと、さら〜っとやってきたんですよ。

私は結構大人ですが、どんな時も機嫌よくいることが、どれだけ難しいか知ってます。だって自分だってできてないもん。
嫌なことあったら嫌な顔しちゃうじゃん?
あと誹謗中傷を自分が受けたら、普通笑って仕事なんかできないですよね。

後輩の目に見える成長

そういうグループの良い雰囲気は、全てファンに伝わってきていました。

だからこそ「タケちゃん、いつまでもアンジュルムにいてほしいな」
って、そうも思っていました。

卒業が発表されてから、

一人一人がまた自信に満ち溢れて活動出来るようなグループにしてから卒業すると決めていた
川村文乃さんブログ「竹内さん」

という一文を、サブリーダーの川村文乃さん(かわむー)のブログで読みました。

これを読んで、思い出したことがあります。
今年7月に体調不良でタケちゃんが急遽欠席した、私立恵比寿中学(以下エビ中)とのツーマンライブの時を。(気になる方は「エビジュルム」で検索してみてください)

※音楽ナタリーさんの記事が良いかも
https://natalie.mu/music/news/487215

全体的に素晴らしかったのですが、中でも特筆すべきは、ハロプロ勝負の色、真っ黒な衣装を着て臨んだエビ中の名曲「禁断のカルマ」のパフォーマンスでした。エビ中の「禁断のカルマ」は、ゴシックなメロディと歌詞で「恋をしてしまったアイドル」を暗喩するような、パワフルな楽曲です。このアンジュルムが歌った「禁断のカルマ」はエビ中ファンの皆様の間でもだいぶ話題になったのではないでしょうか?

私も、だいぶ衝撃を受けました。というのも、実は私、途中までタケちゃんの不在を忘れるほどでした。かなり気合の入ったパフォーマンスだったからです!
神への懺悔のようなイントロの雰囲気、ヴァンパイアに喩えられた妖しさ、歌唱はエビ中へのリスペクトも感じられるものでありながら、ちゃんとアンジュルムらしさも全開。音程もダンスもリズム感も、この曲にカチッとハマって……とにかくなんだ、めっちゃくちゃかっこよかった!!!良すぎると語彙力って、失うよね!

それと同時に、ああ、なんだ……いつの間にか、タケちゃんが引っ張ってきたアンジュルムはこんなになってたんだ。と気づき、オタクは胸いっぱいの目頭激アツ展開になったわけです。

もっと売れていい「アイドルの子」

タケちゃんへの感謝をあげたら本当にキリがないのですが、だからこそ彼女の凄さを、凄すぎる「明るさ」を、少しでも多くの人に知って欲しいと、私は心から願っています。

こないだTBSの朝の情報番組「ラヴィット!」に、タケちゃんが単独出演した時、もう中学生さんとの絡みで笑いが起きてて「タケちゃん!バラエティいける!」などと思って見てたんですけど、MCの川島さんのtwitterで、タケちゃんが「アイドルの子」というふうに言われてたのが、正しいのですがちょっと私は悔しかったのです!

私はお笑いもアイドルも大好きなんですよ。だから「ラヴィット!」が情報番組の皮を被った高純度のお笑い番組であることはよく存じ上げております。もちろん、川島さんも大好きだし、もう中さんの再ブレイクが川島さんが紹介した「空車満車ゲーム」だった件も存じ上げております! 川島さんと、もう中さんの関係性があっての、と思ってるのであまり水を差したくはないけど!
でも……芸人さんに例えていうなら、今のアンジュルムはブレイク直前のチョコプラさんみたいな感じだと思うんです。ずっとそう。実力があるのに、なぜか地上波にあまり出てこない。アイドルにはM-1ないからなぁ。KOCも賞レースも、おもしろ荘も、有吉の壁もアイドルはそんな機会ないしな……。
もちろん武道館を埋めるくらいのアイドルではあるけれど、天下を獲ってる宇宙一のアイドルというわけじゃない。ずっとブレイクの爆発手前にいる気がしてもどかしい。
ここまでのnoteをハロプロファン以外の人が読んでいる可能性は限りなくゼロだと思うので、こんなことを書いても何にもならないとは思うのですが、書かずにはいられませんでした。
(でもあれかな?莉佳子ちゃんの言ってる「宇宙一のアイドルになりたい」はサトシの「ポケモンマスターになりたい」みたいなものなのかもしれないけど。)

せめて良きファンでいたい

ちょっと話がそれてしまいましたが……

当然!もちろん!超寂しいけど!
私はタケちゃんが行く道を応援するファンでありたいと思います。

書道師範の特技を持ってるタケちゃん。
最近は大人の途中、ギャルみたいな感じで、おでんくんどころか、すっかりいいオンナぁ〜になっちまったタケちゃん。
どんな道に進んでも、きっと成功できるポテンシャルを持ってるタケちゃんのこれからを、純粋に応援したい。
そして、これからのアンジュルムも、変わらずに応援していきたい。

アイドルファンでない人は不思議に思うかもしれないのですが、アイドルの箱推しって、贔屓のチームを応援し続けるのに似てる気がします。どんなに選手の引退があっても、チーム自体のファンはなかなか辞めないじゃないですか? まあ、少し離れたりもする時もあると思うけど、また戻ったりもしてさ。だから一生アンジュルムが好きだと思います。私は。

2期のスマイレージを受け入れられず誹謗中傷してた人、あやちょ卒業後&卒業ラッシュで2代目リーダーを誹謗中傷してた人。
誹謗中傷は絶対に許せないけど、きっと君らはアイドルを個人として愛しても、箱までは愛せなかったんだよな。大好きなものの中身が入れ替わってしまう気がして自分が傷ついたんだろ? だからって愛を憎しみに変えちゃいけないよ。愛って増えるもんだから。
箱推しも極まれば、この世界すら愛せるようになるんだ。誹謗中傷なんかやめてさ、この世界は巨大な「箱」で、そこは「推し」も「自分」も同じように存在しているシャングリラだという幸せに一刻も早く気づきなよ? それをわかって過ちを認めてくれたらな、少しだけ許してやってもいいぞ。

終わりに。

さらに話がだいぶ外れちゃったんですけどね……。
私が一番好きなタケパート『次々続々』の「子供だねぇー」とか、『悔しいわ』の「もういっちょ!」とかこういうのは橋迫さんあたりが継いでくれないかな。あと『愛されルートAor B』の「ああ〜愛されるのどっち?孤独なのどっち?」のとこ。タケちゃんがやってきたフェイクやハモリは誰がやるんだろう……!

▲1:57あたりで「子供だねぇ〜」のタケちゃん。

▲3:00〜「ああ〜愛されるのどっち?」を裏で歌うタケちゃん

でも、それも楽しみなんだ。
楽しもうって言ってくれてる気がする。
卒業後のグループの成長が楽しみだって、そんなふうに思わせてくれたのは、間違いなくタケちゃんのおかげだよ。

ファンだって、明るくいこうぜ。
それは君が教えてくれたから。
卒業は来年、2023年の春!
まだ少し、アンジュルムのタケちゃんを見せてくれ!


ふくちゃんについては……もう少し時間をください!


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