新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として 厚生労働省 首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。

【13】小児科医ママが解説「コロナのこと、子どもにどう話す?」

長びく休校・休園、友だちとも満足に会えず、外出もしにくいこの頃。
こうなった原因である新型コロナウイルスについて、子どもにどう話すか。

公式団体などの見解をみながら、考えていきたいと思います。

なにを伝えるか:①正しく知る。②対策する。③安心する。

色々な情報がありますが、子どもに伝えるとなったとき、
3つポイントがあるかと思います。

①正しく知る:新しいウイルスで、誰も知らない。誰も悪くない。
②対策する:かからない・広めないためにできること。
③安心する:もしかかっても、助けてくれる人がいるから大丈夫。

以下は、米国疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)から抜粋・日本語訳したものです。
"Talking with children about Coronavirus Disease 2019"
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/daily-life-coping/talking-with-children.html

■“COVID-19”ってなに?■
●新型コロナウイルス感染症のこと。新しい感染症なので、医師や科学者も、まだ勉強や研究をしている最中。
●沢山の人に感染している。ほとんどの人、とくに子どもは、症状がひどくなりにくいとは言われている、でも、とっても具合が悪くなる人も、中にはいる。
●医師やほかの専門家は、人々が健康にいられるように力を尽くしている。

■うつらないためには何ができる?■
●咳や鼻をかむときは、ティッシュを使うならすぐに捨てる、肘で受け止める。
●咳や鼻をすすっているなど、風邪の症状がある人から離れる。
●口・鼻・目を触らない。
●20秒以上かけて手を洗う。①ぬらす②泡だてる③こする④流す⑤かわかす。ハッピーバースデートゥーユー♪を2回歌う。
●水や石けんがないときは、手指消毒剤をつかう。
●机、ドアノブ、スイッチなど、よく手が触れるところをきれいにする(のを手伝う)。
●風邪っぽいなと思ったら家にいること。「他の人からうつりたくないな」と思うのと同じように、他の人も「うつされたくないな」と思っている。

※手洗いについては、以前の記事にも詳しく書いています。
(記事:コロナに効く、正しい"手洗い"は?

■もしコロナにかかったらどうなるの?■
●人によって症状は違う。多くの人にとっては、インフルエンザのような症状(発熱、咳、息が吸いづらい)。悪化するのは少数で、子どもは特に悪化しにくいとは言われている。
●風邪っぽい症状がでたとしても、必ずしもコロナになっているわけではない。もし体調がわるくなったら、保護者や学校などが、助けてくれる。

結構こまかく書いてくれてるなーって印象です。自分がかからなければいい、じゃなくて、「みんなでかからない・元気でいる」ためにできることを考える。感染症学の基本にもきちんと触れられていますね。

お子さんの年齢や発達によって、どこまで何を理解できるかは様々ですし、一気に伝える必要もないと思います。

たとえば3歳の子が「どうして児童館しまってるの?」と聞いてきたときに、「コロナウイルスっていう新しいウイルスが流行っているの。みんながかからない・元気でいるために、児童館がしまっているの。誰も悪くないのよ。」と返すだけでも、3歳にしてはなかなかの情報量を伝えてあげられていると思います。特にお子さまがまだ小さい場合は、そうした日常のちょっとした場面で、お互いに無理なく少しずつ伝えていくのでもいいのかなと思います。

また、子どもはまだ客観的に物事を捉えられないため、無意識のうちに、「病気になっちゃったのは、自分が悪いから」と思っていることが多いです。実際に、血液疾患など、長期にわたって入院したり、つらい治療をうけたりするお子さんには、この傾向が強いと言われています。
新しいウイルスにかかってしまったとしても、誰も悪くないこと。そして、助けてくれる人がいること。感染対策にそえて、伝えてあげたいポイントです。


どう伝えるか:①声のトーン。②「聞く」姿勢。③ビジュアル。

何を伝えるかだけでなく、どう伝えるか、も大事ですよね。
これも3つのポイントに集約されるかなと思います。

①声のトーン:安心できる、穏やかな声で。
②「聞く」姿勢:伝えつつも、子どもの疑問にむきあう余裕・姿勢。
③ビジュアル:絵本やイラストを活用。


①声のトーン

前述のCDCからのステートメントでも、まず最初に、伝える側の「声のトーン」について書かれています。
"Talking with children about Coronavirus Disease 2019"
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/daily-life-coping/talking-with-children.html

「安心する・穏やかな声で」そして「誰かを責めたり・侮辱するような言葉づかいは避ける(ウイルスは誰にも感染しうる、人種に関係ない)」。


②「聞く」姿勢

上記のステートメントには、続けて、「聞く姿勢を」と記載されています。伝えるだけではなく、子どもの疑問にむきあう余裕や姿勢を大切にね、と。

子どもさんの疑問に、保護者が全てに答える必要はないし、現実的に無理なものも多いと思います。でも、あらためて、このウイルスが未知であること、でも今、かからない・ひろめないためにできる確実な対策があることを伝えられるチャンスでもあると思います。

逆に、とくにお子さんの年齢が高くなってくると、保護者の知らないところで、自分でネットを使って調べたり、ネットニュースから無意識に情報が植え付けられている可能性もでてきます。前述のCDCのページでも「子どもが情報過多によって不安になっていないか注意して」という趣旨の文言があります。目に入った・耳に飛び込んできた情報が、すべて正しいわけじゃない。それが正しいと判断するには、どう確かめたらいいか。メディアリテラシーを学ぶチャンスにもなります。


③ビジュアル:絵本やイラストを活用。

大人だって、長々と話だけを聞いても頭に入ってこないもの。
年齢の小さい子どもは特に、視覚でバーン!と訴えることが有効なことも多いです。

以下は特に子ども向け、ではないものも含まれていますが、ビジュアルにうったえるわかりやすいイラストで、コロナウイルスについて紹介してくださっている資料です。

●藤田医科大学「コロナウイルスってなんだろう?」https://m.facebook.com/fujita.microbiology.infectiousdiseases/posts/131863585022177
ニュースにもなり、知っている方も多いと思います。
まだなんとなく、日本も平和モードだったころに、いち早くこうした資料を公開してくださったスピード感に頭が下がります。
小学生対象とのことですが、そのまま読むと、わりと難しめな印象も。

●教えて!ドクター(長野県佐久医師会)「新型コロナウイルスげき退作戦!ポスター各国語版一覧」
https://oshiete-dr.net/oshietedr/coronavirus-doc-child/
もともとコロナに限らず、胃腸炎のホームケアや熱中症についてなど、
わかりやすくフライヤーにまとめてくださっているプロジェクトです。

●熊本県・くまもんのイラスト
https://www.pref.kumamoto.jp/kiji_32123.html?type=top
一番なにを伝えるべきかって、結局この3つですよね。

●日本赤十字社「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」
http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200326_006124.html
発熱や咳といった、医学的な症状のみならず、「不安や恐れ」「嫌悪・偏見・差別」が感染していくことを、かわいいイラストで示してくれています。

また、イラスト以外にも、「親がまず正しい姿勢を見せる」というのも、視覚に訴える一つの方法でしょう。前述のCDCでも、「毎日手を洗う習慣を。(まずは)親が良きモデルに。」と記載があります。「伝えるより見せる」ですね。
"Caring for Children"
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/daily-life-coping/children.html?CDC_AA_refVal=https%3A%2F%2Fwww.cdc.gov%2Fcoronavirus%2F2019-ncov%2Fprepare%2Fchildren.html


休園・休校中に気になることとしては、「外遊びってしていいの?」という点もあると思います。それについても、米国疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)などからきちんとステートメントがでていますので、また記事にしていきたいと思います。

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■医師免許、日本小児科学会専門医、小児科オンライン(https://syounika.jp/)、IPHI 妊婦と子どもの睡眠コンサルタント、キッズ・マネー・ステーション認定講師 ■2児ボーイズの育児ブログ:http://sayokoshirai.com/
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