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ありふれてない日常

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言葉

言葉

結局、放った言葉で自分を汚すんだよね…  S

魚の背骨

魚の背骨

彼はバングラデシュに行ってから随分と変わった。
彼にとっては、有意義な旅行だったのだろう。
いちいち言うことが味わい深くなって
聞いてて、とても楽しい。
旅とは、人をこうも変えるものかと
つくづく感心する。

でも、一夜干しの鯖の身より
背骨の方が美味しと言うのは、
あまりにも鯖さんに失礼ではないか?
結局のところ、私の鯖背骨も食し
頭まで平らげた。

淡々と背骨を食する彼を見て
逆に命を奪う側の

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柔らかな後悔

柔らかな後悔

久しぶりに親戚の家を訪ねた。
母親をとても可愛がってくれた叔父の家だ。
とてもワンマンな人だったので、
怖がって近づかない孫さえいたんだけど、
わたしに限っては母親の娘ということで
可愛がってもらってた。
だから「怖い」と言うイメージなんて全くなかった。

お兄ちゃん(そう呼んでいた)は去年亡くなった。
そろそろ1年かな。

「入院してる頃にお母さんから年賀状届いたのよ。
お孫さんとの写真でね。そ

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ふと思うこと。

ふと思うこと。

最近、友人に仕事を頼んでる。
肩を壊して思うように仕事が出来ないからだ。
先日、彼はいつものように仕事をし始めたのだけど、あいにく午後から雨。
「じゃ、どこか出かけようか」と彼を誘った。

彼が戻る間に、

''クルマを貸すから入院している家族に会いにいけば?''

ふと思ったので、戻ってから伝えようと考えていた。

ところが、彼が戻るころにはすっかり抜け落ちてて、美術館に出かけた。

4日後、彼

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顔。

顔。

昔々、神奈川県の橋本駅で友達を待っていた。
人と話すより、人を観察してる方が好きなんだけど、
その時も、通行人をただ見てた。

すると、、、
なんかいつも見てる顔たちと違う気がしてて、
ただ、見てるより、かなり激しく通行人をガン見してた。。。

時間通りに来た友達に
''なんかさ、こっちの人たち顔が違うよね''

すると、彼は
''そりゃそーでしょ、神奈川だもん。
sayoだって千葉の顔してるよ!

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無題。

無題。

否定だけはしたくないからね。
言葉でも、エネルギーだけでも。
たって、、、
否定した瞬間に目の前から消えちゃうじゃんか。

会話のむずかしさ。

会話のむずかしさ。

会話ってむずかしい。聞かれたことに答えるならいいけど。何気ない会話の中にも着火点みたいなキーワードが存在してる。

自分が使った言葉の意味と、相手が生きてきた中で知った言葉の意味が同じとは限らないんだよね。

会話の途中で、着火点キーワードに達したとたん、
相手の頭の中は自分が予想してなかった展開になってゆくし、相手の頭の中の解釈がどんどん先に進んでいく。目の前の展開を感じ取りながらね。

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植物。

植物。

友達に会った帰りに花を買ってみた。
昔はよく部屋に飾っていたんだけど、
ほんとしばらくぶりに買った。
植物の存在感って凄いなぁと思う。
リアルにそこに''居る''を感じる。

中学の同級生のお母さんが
部屋でポトスを育てていていつも話しかけてた。
''本当にこの子は娘と違って素直に育つの"
''今日もいい子ね、素敵よ"
てな具合。
本当に部屋の中で見事に育ってた。
娘は…それなりに育っていたww

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共有する時間。

共有する時間。

先日、20以上下の友達と話してたん。
話してて面白いなぁーと思うのは、
「自分も通ってきたなぁ…そこら辺」
と感じること。
なので、ボーッと話してる彼女の顔見てると、
当時の自分に会ってるような錯覚になった。
今のことも感じれるし、その当時のことも感じれる。そして、新たな発見もある。だからちょっと楽しい。

自分がこの年の頃、こんな変な大人とそれを取り巻く環境があったかなぁーと思うと…ない。
ウロ

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手紙。

手紙。

昔から手紙って好きだ。
子供の頃、仕事で遅くなる母親の枕元に
よく手紙を置いた。

朝起きて自分の枕元に返事が置いてあると
ものすごく嬉しかったし、
手紙を置いた夜は朝が来るのが楽しみだった。

必ず絵も書いてある。
丸と棒で出来てる人の絵だけど。

それでもとっても嬉しくて、
返事がない日はちょっとガッカリした。

当時、母親の仕事が終わるのが
夜中の12時回っていた。
クタクタなはずなのに良く

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夢。

夢。

電車に乗ろうと急いでるようだった。走っている。

僕の前には白いシャツと白いフレアスカートの女性がに急いでいる。

僕はその女性に遅れまいと、見失わないように追いかけている。

周りにはたくさんの人。

彼女は上下白かったせいかとても際立っていた。

でも見失うことは絶対にないと、どこかで変な自信があった。

僕らは乗り換えのホームに急いでいた。

”間に合った”

扉の真ん前。扉が開いたその瞬間

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祭のあと。

祭のあと。

毎年、祭の山車を
引っ張りに来てくれる男の子がいる。
小学四年生。

近所に住んでる子なので、
神社で作業をしてるとよく会う。

去年までは、わんぱくな感じで
大はしゃぎしながら綱を引っ張ってたけども、
今年は何か違ってた。

"久しぶり。
何か今年は余裕な感じだね。
暑くないの?"

"陸上部に入ってるから、
部活のが暑くて大変だから
全然大丈夫"

1年でこんなに変わるもんだ。
大人びたような

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無題。

無題。

作品作りと販売することに一生懸命な作品は去年見たモノとあまり代わり映えがしないな。そーいえば一昨年から変わらない。ん?その前もか?なんかツマラナイ。

悪戦苦闘しながらも色んな体験をしたり、自分のことを忘れて他者のことに一生懸命になる人の作品はオモシロイ。どんどん間口が広がって表現方法が変わるから。前者の作品を見るくらいなら子供のお絵かきの方がよっぽど楽しい。