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絵本「きつねのホイティ」に描かれた憧れの女性像

娘の幼稚園では、絵本の定期購読をしていて2ヶ月に1度絵本が届く。ものがたりコース、かがくのコースなどいくつかのコースがあり、今年選んだのは「世界のおはなしコース」。おととい、新しい絵本をはなが持ち帰ってきた。

妖艶な雰囲気でキラキラしたピンクの布をまとったキツネのイラストが表紙の「きつねのホイティ」。なんとなく馴染みのないテイストの絵だなぁ〜なんて思ったら、スリランカの作品だった。

お腹をすかせたキツネのホイティが人間に変装をして、小さな村の奥さんたち(アンゴウさん、マンゴウさん、ランゴウさん)の家を渡り歩いておいしい食事をいただく。ホイティは、3人をすっかりだましたつもりでバカにするのだど、奥さんたちはキツネだということはお見通し。最後に3人がユーモアと知恵を交えてホイティに一泡吹かせる・・というお話。

読み聞かせしながら、途中で吹き出しそうになるほどで、結末はスカッとしながら心がじんわりあたたかくなった。

ホイティの様子をケラケラと笑いながら、大らかに見つめる3人の女性たち。
ホイティが3人を上手に騙したと思い込み、バカにした歌をうたっていたことを知ると、3人はこらしめてやろうと話し合うのだけど、最終的には痛い目に合わせるのではなくユーモアで切り返し、「私たちのことをばかにさえしなければ、これからもごちそうしてやるよ」と気前の良さを見せる。

なんて清々しくてカッコ良いのだろう。


はながふざけた時、気持ちに余裕があるときは一緒になって面白がったり、楽しく切り返すことができるけれど、疲れがたまってくるとその気力が、余裕がないことがある。些細な一言に、心がささくれ立つこと、あんなに怒らなくても良かったのにな・・と後悔することも。

いつだって大らかな気持ちで、
知性とユーモアを交えた切り返しができる大人に憧れる。
いつでもどうぞ、と懐の深さを見せられる人になりたいなぁ。

そんなことを思った一冊だった。



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