2/17 今日の日本史用語

山陵奉行:1862年、勤王の趣旨で設置した幕府の役職。天皇陵の修復・管理などを行う。初代は宇都宮藩家老の間瀬忠至。

石炭小委員会:有沢広巳・大来佐武郎らからなる吉田茂首相の私的諮問機関。復興の融資を最優先で回し、総司令部に認められた輸入重油を用いて鉄鋼生産を行い、増産されたこの鋼材を炭鉱に投入し、そこで増産された石炭を鉄鋼業に回すという構想を準備。3000万トンの石炭生産を目標に掲げた。

垂柳遺跡:青森県南津軽郡田舎館村垂柳で発見された弥生時代中期の水田跡の遺跡。水路や畔、水田面の多数の足跡などが見つかる。

山東懸案解決条約:1921~1922年のワシントン会議の際、日本が中国代表と個別に山東問題について協議し、結んだ条約。二十一カ条要求を一部撤回し、山東省への権益を中国に返還することを約束。

武家のならい:武士の守るべき道徳。「兵の道」「弓馬の道」「弓矢のならい」「もののふの道」などともいう。主従の信義を重んじ、礼節・倹約・武勇などの徳目を主な内容とした。のちに武士道となった。

聚楽第行幸図屏風:1588年、秀吉が聚楽第に後陽成天皇の行幸を仰ぎ、徳川家康以下諸大名に忠誠を誓わせた。その行幸の模様を描いたもの。

英米本位の平和主義を排す:近衛文麿が第一次世界大戦の終戦直後に、英・米中心の国際平和主義に反対して執筆した評論。1937年の近衛内閣の成立時、陸軍はこの評論を理由に協調外交を打破する革新政治家として大きな期待を寄せた。

天平十四年班田図:班田図とは班田収授の結果を描いた図。天平時代に整備された。天平十四年班田図は、のちの時代の田図(班田図と校田の結果を描いた校田図を併せたもの)の基礎となった。

BOP市場:BOPとはBottom of the Pyramidの略。経済的に社会の底辺に位置する人々を対象とする市場。世界で40億人以上いる貧困層を援助の対象としてのみ見るのではなく、彼らを顧客と考え、彼らに合った安価な生活必需品などを提供し、生活改善に役立たせること。

核の傘:核兵器を持たない国が、核保有国の抑止力に依存すること。日本はアメリカの核抑止力に依存している。

王建:877~943。高麗の建国者(在位918~943)。新羅末の反乱軍の一首領として台頭し、918年に王位に就いて国号を高麗とした。新羅・後百済を滅ぼし、936年に半島を統一し、諸制度を整えて王朝の基礎を固めた。

赤色クメール:カンボジアの急進的左派勢力。クメール=ルージュ(フランス語で「赤いクメール人」)ともいう。親中派のポル=ポトを中心とする民族主義的共産主義者たちで、1975年に政権を握った。

黄金塚古墳:大阪府和泉市にある古墳。卑弥呼が魏に遣使したとされる「景初三年」銘の鏡が出土した。

池亭記:慶滋保胤が982年に著した随筆。平安京の情景と彼の生活感とが述懐されている。11世紀中期に藤原明衡の編纂した詩文集『本朝文粋』に収められている。

学制反対一揆:明治初期に学制が整えられ、小学校が全国に設立された際に起きた一揆。農村では児童は貴重な労働力であり、通学により働き手が奪われてしまうこと、授業料や学校設立費の負担が軽くはなかったこと、などが背景にあった。

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