異世界転生する準備ならできている
なんか私の学園ものを頑張って書こうとした結果のトンチキ昆布エピソードが、本人ではなくTwitterのフォロワーさん経由でバズるという謎の事態に陥ってしまい戸惑いを隠しきれない。
昆布落ちてる派、落ちてない派、違う海藻落ちてる派、ヒトデは落ちてた派、貝なら落ちてる派、ウニが落ちてる派、ハマが無くて岩場だった派、様々な漂着物トークを観測できたことをここにご報告いたします。
友達が言った「お隣の国から流れ着いたらしきハングルが書かれた謎のゴミ」が私の中で優勝でした。そっか……場所によっては漂着できるくらいに近いのか……。
北海道に流れ着くのは、ロシアからくる流氷とアザラシくらいだからさ……。
ところで、例の日記「農業を書けばいいのでは」「ファンタジーの方が向いているのでは」などと様々なご意見もいただいたのですが、農業については農業高校に通っていたわけではないので、劣化「銀の匙」とか劣化「百姓貴族」にしかならないかなーと思いますね。
荒川弘先生、かなりあれでマイルドにお出ししていいところだけ選んで出しているなーって思います。私、農業に関しては本当に虚無の気持ちだったので……マジで家族経営の中規模農家って、割と虚無の生活をしているので「その話はもうやめよっか……」みたいになるんですよね。
特に私みたいに、「女だし男兄弟がいるから跡継ぎにないし、最終的には家を出て就職してほしいけど、とりあえずそれはそれとして農業は手伝わされる」系女子だと「マジ私なんのために農業やってるん?お小遣いいっぱいくれ?」以外の感情がロストする。
学校にいくのは農作業をやらなくて済むからみたいなところあったし、限界田舎なので「女子に学歴なんていらん!さっさと嫁にいけ!」みたいな空気の中で専門学校までならOKという言質を取って専門学校にいったんですけど、つまり普通の大学生活も送れていないので大学もかなりイマジナリー大学ですね。すべてはイマジナリーだよ。でも大学は一般人でも内部見にいけたりするのいいよね!
そういうわけで農業に関してあまりに虚無の感情しかないのですが、それはそれとして北海道限界集落育ちだからこその経験というものがあるわけです。
そう、いってしまえばほぼファンタジーの世界で生きてきたわけです。
異世界転生の準備はすでにできていると言っても過言ではない!(過言)
我が家は戦後入植者世代の農家。父が農家を畳んでしまったので、祖父の代から2代きりの農家だったわけですが、高校1年まで住んでいた家は築50年クラスのTHE古民家。
祖父が、昔近くに住んでいた人が置いて行った廃屋を近所の人と解体して移築した、ハンドメイド古民家。
ちなみにこの古民家移築、誰一人として大工の免許を持った人間が関わっていないと思われる。のに大地震に5回くらいあっても倒壊しない奇跡の古民家。
家の中で氷点下。日常的にネズミが出て、時にモグラまで出て(なんで?)、虫がわき、カビが生えて、ある日はついに畳からキノコまで生やした古民家。
田舎の古民家でゆったりスローライフとかにあこがれているあなた!!!
これが田舎の古民家のリアルじゃぞ!!!やめとけ!!!!
当然のように灯油ストーブなどついておらず、薪ストーブで冬を越す。
薪は自分の家の敷地の木を伐採して作る。
薪は!!!伐採するところから!!!!!!
チェーンソーで丸太にした木を、斧で地道にかち割る。
乾いた薪は色と匂いと重さでわかる。乾いていない生木を使う時は、燃えやすい皮の部分に斧で切り込みを入れる。乾いた薪で火の勢いを強めてから、燃え方の調整は生の薪や湿気った薪で調整する。薪ストーブの匠である。
薪割りから薪拾い、薪ストーブの管理まで実体験で知る女性作家の需要がございましたらぜひお仕事の話をください。
牛トークは以前にも何回かしたのでそちらを読んでいただくとして。
【前回までの牛トーク】
>明日役に立たないホルスタイン様の話
>元酪農家娘が語る牛乳の話
先日は海の話などをしたけれども、実は私の住んでいた地域は割と山沿いの方であり、どちらかというと海遊びよりは山遊び、川遊びである。
ボロボロのすり切れた木の看板で「クマ出没注意」と書かれているスリリングなお山である。
地元ではヤツメウナギを素手で捕獲できる奴が勇者として讃えられていたが、あとで知ったけどそいつすっげえ貴重な生物やんけ……。
まあ、それはともかく、リアル森の中には実はそんなに都合よくけもの道はない。ファンタジー世界ならともかく、リアル人間世界では人間の旅人は人間の道しか通らないんだよ!
よって、山菜採りなどで山に入る時はつなぎ作業着と長靴と帽子をフル装備して、草刈り鎌でばっさばっさと背の高い草を切りさばきながら進む。川沿いまでいけば草もだいぶ大人しくなる。そのあたりが山菜の狩場である。
一歩まちがうとトリカブトとかも収穫できるから素人にはおすすめできないぜ!
マダニに喰われてしまった時は、線香を使ってマダニの尻を焼いて殺す。マダニ絶対コロス。線香を使うのは、極小範囲の火傷だけでマダニを滅殺できるからである。絶対コロス。
これは近くに病院などないど田舎の対処法なので、都会の人はマダニにくわれたら素直に病院に行くように!これは最寄りの診療所(病院ですらない)まで15キロ以上ある限界集落の話だからね!
よくファンタジー世界で主人公が草原に寝っ転がっているが、少なくとも公園の芝生のように柔らかい草を刈りそろえたような場所でないかぎり「草原は寝心地が悪い」んだよ。草は案外硬い。実体験に基づく感想。
木の上で寝るのも憧れるけど、安定性もなければゴツゴツしていたいだけなので、木の上で熟睡するのはお勧めしない。実体験に基づく感想。
あと干し草に埋もれたら普通に埃っぽくてくしゃみが止まらないですね。実体験に基づくry
農作業をやっていると、最低でも20キロのパルプ飼料袋を運べなければお話にならない。ので、大体農家生まれの子供は小学生でも20キロくらいは普通に運べる。
高校卒業後に農業から離れ、実家もすでに農家を畳んだので農作業をする機会はなくなったが、10年くらい書店員をやっていたこともあってか、今でも私は二の腕に力こぶを作れるくらいの筋力がある。
最初に就職した印刷会社で、チラシの束を運んでいた私の横で、ヘルプにやってきた事務の子は「こんな重いの持てません!」と言っており、私は宇宙猫の顔をした……。
一束10キロかそこらじゃろ??????????!!!!!!!!!
(普通の女子の筋力感覚を理解できない限界集落農家育ちの女)
その後あちこち転々として、本屋はさすがにというか、本の束をがんがん運べるタイプの女子じゃないと勤まらないのでパワーキャラが多くて安心した!
ここまでの自分のステータスを振り返る。
古民家暮らしLV60
伐採・薪割りLV20
山・森歩きLV35
牛飼いLV50
筋力ステータス補正+10
くらいかな!!!!!
異世界転生しても生きていけそうな気がする!!!!!!
でもリアルな話、変に実際ファンタジーな世界観で暮らしていただけに文明の利器最高すぎて二度とあの生活にもどりたくないので、異世界転生できそうだけどせめて標準医療と公衆衛生が昭和中期以降の日本レベルくらいまでは発展している世界にしてほしい。
つまりチートとかいらないので、現代日本で自由気ままに小説を書いてQOLの高い上質な生活をしたいので、人権のあるお仕事はいつでも募集しています。お仕事いつでも募集しています。
あ、ライターとして現実的なお話をすると、1字1円にもならないようなメディアサイトのライター(たくさん書ける様になれば単価アップもいけるみたいな感じの出来高のくせに実質時給1000円以上とかいうアレ)は人権のあるお仕事じゃないので、アレをやるなら普通にバイトした方がいいぞ★ミ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?