見出し画像

自分の存在や行動が、誰かを知らずに救っているかもしれない、という話。

先日ある方からお問い合わせのメールをいただいたのですが、結果的に自分自身の存在を肯定してもらうことにつながりました。そして、バタフライ効果などにもつながる、「宇宙の命のチェーン」にまで思いを馳せることにとなりました。

ある女性からメールをいただいた 

先日、どこかで私の活動を知ってくださった女性から、「信頼できるメンタルクリニックを教えてもらえないか」というメールをいただきました。

大変丁寧なメッセージだったので「なんとか力になりたい」と思いながらも、やはりなりすましなども簡単にできてしまうのがネットの怖くて残念なところ。

お名前も書いていただいていたのですが、実はまったくの別人かもしれないし、他人になりすまして私の粗探しをしようとしているのかもしれない。

また、私自身人の感情に影響されやすい超HSP体質であるため、もしやりとりを始めて、心の距離感に深く入られてしまったら私が潰れるかもしれない。

そう散々逡巡したものの、文面から伝わってくる誠実さ、そして本当に困られる様子が過去の自分と重なり、「答えられる範囲でお伝えしよう」と思い、後述のような文面をお送りしました。

このnoteも、私が超遅筆なためコンスタントな更新ではないものの、最近はそこそこ記事が増えてきました。

これだとなかなか目当てのものが探し辛いということもあると思いますので、このメールをくださった○○さんと、そして以前の私と同じように一人で苦しんでいらっしゃる方へ、

「ちょっと元気になれる励ましのメッセージ」として、過去記事のリンクと合わせてご紹介させていただこうと思います。


私は医療やメンタルのプロではないため、基本的に個別のご相談には乗っておりません。そのようなメールをいただいても、お返事できないかもしれません。

私はあくまでも「サバイバーとしての体験談の発信」、「ワークショップでの『心の解放』体験のご提供」のみとさせていただいております。

みなさんをよりエンパワーするためには今度どのように活動を展開すればよいか現在色々な方のご協力をいただいて模索しておりますが、現状はこのような状況でありますことを、どうぞご了承ください。



自分の存在や行動が、誰かを知らずに救っているかもしれない、という話。

私の返信メールご紹介の前に、メールをくださった○○さんへ、まずお伝えさせてください。

===============================================
○○さんへ

最初は前述のように、お返事を差し上げるかどうか逡巡しました。

そして、私のメンタルのキャパシティが極端に小さいため、「個別対応は怖い」と感じてしまったことも正直に申し上げておきます。

ですが、私の返信の後に、「泣いてしまった」「これを機に自分自信を大切にしてあげられるように向き合ってみようと思います」と書いてくださった返信を読んで、私も泣きました。

私もいろいろな方に助けられて、自殺衝動を克服し、今があります。

ぎりぎりで生き延びられたという感覚は、これからも一生忘れることがないと思います。

だからこそ色々な方への恩返しのため、また何よりも、タイムマシンに乗って、死にそうになっていた過去の自分に「死ぬな」ということだけを伝えたい、という思いで活動しています。

だから、○○さんはそのまま以前の私の姿です。

実は私のこの「心の解放活動」のベースには、電話で話を聞いて見知らぬ私を救ってくれた『ある保健所の女性』の存在があります。

こちらのブログの最後の方にあるエピソードとなります

この方は本当に温かい方でしたが、ある意味では職務を果たされただけともいえます。だけれど一人の人間を、電話だけで救った。きっとそのように救われた方が、私だけでなくたくさんいらっしゃると思います。

でも、まさか「自分が電話で話を聞いただけで、澤奈緒という一人の人間を救い、それを私がずっと忘れていないばかりか、活動のベースにしている」とは、想像だにしていないと思います。



そして、これは「澤奈緒が○○さんを救った」という話につながるのではありません。逆です。

○○さんの「これを機に自分自信を大切にしてあげられるように向き合ってみようと思います」という返信で、私は『自分のやっていることに意味があった」と、自分の活動意義を肯定してもらった気持ちがしました。

そしてそれは、○○さんに「私のこの世での存在意義を肯定してもらった=生きる意味をもらった」ということです。

○○さんは、「自分が相談をもちかけた」という意識で、もしかしたら多少私に対して申し訳ないという思いがあるかもしれません。

ですが○○さんの行動が、結果的に私をエンパワーした。そして、きっとそんなことは想像されていらっしゃらないかと思います。


アダルトチルドレンの方は、過去の自分を思い出しても、本来ならば「ありがとう」と言うべき場面で、「すみません」と謝りがちです。

自分になんて時間を割いてもらって、すみません」という言葉の裏に、「自分なんてこの世にいちゃいけない」という思いがあるからです。

たしかにだれかに「あなたには価値がある」「みんな生きている意味がある」と言われても、ピンとこないかもしれません。

でも、自分の存在や何気なくやった行動が、知らないうちに誰かを助けたり、勇気づけていたら? あなたがこの世にいなかったら、誰かが死んでいたかもしれなかったら?

バタフライ効果」「風が吹けば桶屋が儲かる」などという言葉があります。

正確な解釈から外れるかもしれませんが、ほんの小さなことが大きな波紋になって、誰かの人生を変えたり、世の中を変える。

宇宙のすべてがつながっているという仏教的な考えがありますが、みんなが命のチェーンの中の大事な一つとして組み込まれている、最近そんなことをより強く実感しています。


そのうち、どこかで○○さんとお会いできる日が来るかもしれませんし、来ないかもしれません。

でも、きっと○○さんがこの世にいらっしゃることで、誰かが幸せになったり、救われたりしている。そんなことをイメージしながらこれから生活されるといいんじゃないかなと感じました。

そして、こんなふうに活動を続けて行く決心を新たにさせてくださったことに感謝しかありません。○○さん、本当にありがとう。

==================================================


私からの返信

前段がずいぶんと長くなってしまいましたが、○○さんからいただいたメールに返信した文面で、この記事を終わらせていただこうと思います。

私の考える「良いお医者さん」についても書きましたので、どなたかの参考になりましたら幸いです。

==================================================
○○さん

ご連絡いただきましてありがとうございます。澤奈緒です。
そういっていただけまして大変嬉しいです。ありがとうございます。

ただ、私はお医者さんではなく、自殺衝動を克服した”いちサバイバー”というだけでして、バックグラウンドやお人柄を存じていない方にアドバイスをして何かがあった際に責任がとれないという恐れがありますので、心苦しいのですが、今回のみのご返信とさせていただけましたらと思います。

コロナがいつか収束しましたら、ワークショップなどを再開する予定ですので、その際などにお話する機会がありましたら幸いです。


(お人柄を存じ上げない中で)「ここはおすすめできる」というお医者さんはないのですが、

一つだけ私が感じたのは、「自分が信頼したり安心できないお医者さんはやめた方がよい」ということです。

私もいくつか心療内科やカウンセリングにかかりましたが、高飛車に決め付けてきたり、治療を無理やり勧めてくるところでは、気持ちが全く救われませんでした。

お医者さんとの相性があると思いますので、そこは自分の本能的に判断するのが一番良いと思います。

合わないと思ったら次にいく

お医者さんも人間ですので、言葉がきついなど偏った方も少なくありません。

その上で、「自分もそうだったけど、こうしてよくなったから大丈夫だよ」と言ってくださる方に私は救われました。

「鬱の原因には鉄の欠乏が関係している」と言う動画を観てお医者さんにかかったら、ご自身もアダルトチルドレンだったそのお医者さんから何気なく言われた一言で、とても気持ちがらくになりました
https://sawanao.blog.ss-blog.jp/2017-12-06

また、ADHDの診断も、大病院で精密に測ってもらうことが必ずしも良いとは私は思いません。

精密に検査した結果、「あなたは違う、甘えだ」と言われ、グレーゾーンだったのにメンタルを病んでしまった知人もいました。

私は近所の小さな心療内科で大雑把な診断をもらいましたが、「自分のせいじゃなかった」ととても楽になりました。

診断を受けて長年の自責から解放されました
https://sawanao.blog.ss-blog.jp/2018-02-24

厳密に自分があてはまるかどうかと判断をもらうのが目的ではなく、自分が楽に生きられるための診断ですので、私はそれで十分だと思っています。

薬の服用も、自分の判断で十分だと思います。

日常生活がたちゆかなくなるほど困っているのなら、飲んでみて、体質に合い、改善が見られたら続けるのが良いでしょう。でも、「こういう自分のダメさも性質として受け入れてみよう」と思えるのなら飲む必要はないと思います。

「完璧なお医者さん」というのは存在しません。お医者さんも人間ですから、自分が完全な人間でないように、一長一短があります。期待しすぎず、その中で「よりよい、自分には合うと感じられるお医者さん」を見つけるのが一番大事だと思います。


「よくがんばってきたね。もう大丈夫だよ。」

私から○○さんにこんな言葉をかけてあげたいのですが、

ご自身でも、「一人で泣いてる幼い○○ちゃん」を心の中に探して抱きしめてあげて、毎日だまされたと思ってそう声をかけてあげてください。


毎日習慣にしていくことで脳の思考回路の接続が2ヶ月ほどで実際にポジティブなものに変わってくるそうです。(私も変わりました)

よろしかったら、最後にこんな素敵なお話を。

こんな回答だけしかできないのですが、楽になる日が必ずきますので、どうかご自分を大事に大事に労ってあげてください。

澤奈緒

==================================================



※「いいね」や「フォロー」していただけましたら、毎回「これを公開して良いのだろうか」と公開ボタンを押すまでしばらく悶々とする、超ビビリな私が勇気をいただけます♡
マインドセットの転換の有効性は知られていますが、それも含め、自分が自殺衝動を克服するためにやってきたことをご紹介しています。


こんな催眠療法的なものも、幼少期に蓋をしていた私には有効でした。

傷ついてひとりぼっちで泣いている”小さなナオちゃん”を抱き締めてあげる」という鮮明なイメージは、

私が守ってあげなきゃ、いったいほかの誰に守れるんだ」「私がこの子を守ってみせる」という気づきになりました。

(人によって効果の有無がありますので、セッションをお勧めするものではありません。)
私が自殺衝動を克服するためにやってきたいくつかの中に、とても有効だったと今になって感じているものに「瞑想」があります。

瞑想寺院で1日瞑想指導を受けたり、色々な本を呼んだり、マインドフルネスや仏教について勉強してみたのですが、どの型にもなんとなくはまり切らず、結局自分のオリジナルのやり方を開発してそこに落ち着きました。

ただ、マインドフルネスの型で自分の全身の身体の感覚に気がついて研ぎ澄ましていく「ボディ・スキャン」というものがあるのですが、これは「生き延びるために感覚を外に向けなければいけなかった」アダルトチルドレンの方にはとても有効と感じています。

服薬するわけでもないので、1日2日で結果が出るものではもちろんありませんが、「自分の気持ちや感覚に気づく」という機会すら奪われてきたのがアダルトチルドレンですので、まずはそこを意識することが大きな一歩だと思います。


こちらは文中の上「鉄欠乏」のお医者さんとのやりとりの後日談です。壁に穴をあけ「感情のコントロールができない自分」に落ち込んでいたら、「感情を解放できるようになったなんて素晴らしい!」とまさかのお褒めの言葉をもらいました笑
馬鹿なことをやってみんなで自由になりましょう!





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?